国生 まや

俳句、短歌、詩を書いています。 俳句誌「形象」 第52回 九州俳句賞。 第112回 南…

国生 まや

俳句、短歌、詩を書いています。 俳句誌「形象」 第52回 九州俳句賞。 第112回 南日本俳句大会奨励賞。 KAGOSHIMA

マガジン

記事一覧

『輪光』 50句

『輪光』 2021年(令和3年)6月 黒百合の怒涛を連弾するピアノ きっかけはもう要らないよ沙羅の花 入道雲のあきらめ混ぜたソフトクリーム 傷心にアマリリスの点滴を …

国生 まや
2年前
2

新月 ノミのハートに火をつけて

〈形象 2021年7月号より〉 刻は崩壊 一斉に開くネム 瞑想の茄子の花散る感触 新月 ノミのハートに火をつけて 私は午睡の誰でもないハイビスカス ミラーボール月の兎…

国生 まや
2年前

入道雲 〉ビミョウなことの四捨五入

〈形象 2021年6月号より〉 薄闇へ蛍の涙がふわりふわり 梅雨空からモラトリアムが降りて来た “幸せ” になりたくないの、濃紫陽花 日照リニモ豪雨ニモ負ケズ濃紫陽花 …

国生 まや
2年前
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通巻500号

俳句誌「形象」2021年5月号 通巻500号 ⁡ 本年は 創刊66周年 復刊30周年 ⁡ この年に所属させて頂いていることを 誠に嬉しく思います🙏🏻✨ ⁡ ⁡ ⁡ #俳句 #現代俳句 #…

国生 まや
2年前
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春の川 脂肪の憑いた恋を斬る

〈形象 2021年3・4月号より〉 目が覗く偽造天国の破れ目から 朧月三つに伸びてる僕の影 春の川 脂肪の憑いた恋を斬る この愛に定義はしないチューリップ 尾びれ振る…

国生 まや
3年前
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箱庭に人魚と和邇の四月来る

〈形象 2021年2月号より〉 ストロベリームーン夢想のイソギンチャク揺れる 春隣ダイオウイカに流れるボレロ 箱庭に人魚と和邇(わに)の四月来る スルスルと呪縛が解け…

国生 まや
3年前
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小熊秀雄賞 高岡修 『蟻』

師匠 高岡修が、詩集『蟻』で小熊秀雄賞を受賞。 走り続け、驚かせ続けてくださる師匠ですが、私も特に、この詩集『蟻』の世界に引き込まれました。 私もとても嬉しい…

国生 まや
3年前
4

かごしま愛の言の葉 2020

「かごしま 愛の言の葉 2020」 山下久代  2019年・2020年、 南日本新聞に毎日掲載されたコラム 「かごしま 愛の言の葉」 2020年分も、本になりました。 私の俳…

国生 まや
3年前
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二〇二〇年版 鹿児島県詩集 第二十四集

二〇二〇年版 鹿児島県詩集 第二十四集  三年目。 二〇二一年は、長い詩が書けるようになるように  がんばります。    #詩 #現代詩 #鹿児島県詩集 #…

国生 まや
3年前
2

国道に漂流してる近未来

〈形象 2021年1月号より〉 国道に漂流してる近未来 火遠理が深海に探すコトダマ 再会はヒカリ融け合う竜宮で 艦隊の死を抱擁し眠る海 弔いは南風が奏でる浪の唄 #俳

国生 まや
3年前
2

現代俳句 2月号

 「現代俳句 2月号」に、海を題材に8句 書かせていただきました。  偶然にも、一昨日 出雲市でダイオウイカが 発見されたそうですが、死んでしまって残念。。…

国生 まや
3年前

形象 2020年 特集号

〈形象 2020年12月号より〉 #俳句 #現代俳句 #世界俳句 #形象俳句 #Haiku #詩 #世界最短詩 #鹿児島 #Kagoshima #形象 #Keisho

国生 まや
3年前

しなやかに心を殺し青蜜柑

〈形象 2020年11月号より〉 しなやかに心を殺し青蜜柑 恋はキライ愛はニガテで、冬りんご 星月夜呪いキレイに叶うよう コールドムーン心はもっと自由なはずだ アンド…

国生 まや
3年前

玉手箱から南国ひろがる鳳作忌

〈形象 2020年9.10月号より〉 鳳作忌 光冠(コロナ)を撥ねる碧い海 玉手箱から南国ひろがる鳳作忌 秋色にプリザーブされ恋文は アルビノの犀の子踊る星祭り 金木犀…

国生 まや
3年前
1

幻と幻食べて生きている

〈形象 2020年8月号より〉 幻と幻食べて生きている 木星街でひと休みする長い夜 東雲へ妄想詰めた風船とばす 光の朝 君が知らない歌をうたう 蜃気楼なんでもない日に…

国生 まや
3年前
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『輪光』 50句

『輪光』 50句

『輪光』

2021年(令和3年)6月

黒百合の怒涛を連弾するピアノ

きっかけはもう要らないよ沙羅の花

入道雲のあきらめ混ぜたソフトクリーム

傷心にアマリリスの点滴を

ネムの花 重力に抗い此処に居る

朽ちたアルバムから滴り落ちる春の水

アンビバレントな恣意の実拾う秋の朝

葉末 大海原のヒカリ摘む

太陽と月見つめ合う秋暁

黄昏の秋桜に溺れ生死論

解釈はネアンデルタール人の石の中

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新月 ノミのハートに火をつけて

〈形象 2021年7月号より〉

刻は崩壊 一斉に開くネム

瞑想の茄子の花散る感触

新月 ノミのハートに火をつけて

私は午睡の誰でもないハイビスカス

ミラーボール月の兎よ永遠に
#俳句 #Haiku #形象 #Keisho #形象俳句 #Keishohaiku #現代俳句 #世界俳句 #詩 #世界最短詩 #鹿児島 #Kagoshima

入道雲 〉ビミョウなことの四捨五入

〈形象 2021年6月号より〉

薄闇へ蛍の涙がふわりふわり

梅雨空からモラトリアムが降りて来た

“幸せ” になりたくないの、濃紫陽花

日照リニモ豪雨ニモ負ケズ濃紫陽花

入道雲 〉ビミョウなことの四捨五入
#俳句 #Haiku #形象 #Keisho #形象俳句 #Keishohaiku #現代俳句 #世界俳句 #詩 #世界最短詩 #鹿児島 #Kagoshima

通巻500号

通巻500号

俳句誌「形象」2021年5月号
通巻500号

本年は
創刊66周年
復刊30周年

この年に所属させて頂いていることを
誠に嬉しく思います🙏🏻✨



#俳句 #現代俳句 #世界俳句 #形象俳句 #Haiku #詩 #世界最短詩 #鹿児島 #Kagoshima #形象 #Keisho

春の川 脂肪の憑いた恋を斬る

〈形象 2021年3・4月号より〉

目が覗く偽造天国の破れ目から

朧月三つに伸びてる僕の影

春の川 脂肪の憑いた恋を斬る

この愛に定義はしないチューリップ

尾びれ振る思想が偏る春暁に
#俳句 #現代俳句 #世界俳句 #形象俳句 #Haiku #詩 #世界最短詩 #鹿児島 #Kagoshima #形象 #Keisho

箱庭に人魚と和邇の四月来る

〈形象 2021年2月号より〉

ストロベリームーン夢想のイソギンチャク揺れる

春隣ダイオウイカに流れるボレロ

箱庭に人魚と和邇(わに)の四月来る

スルスルと呪縛が解けて梅綻ぶ

ホワイトデイ返って来たのはダークチョコ
#俳句 #現代俳句 #世界俳句 #形象俳句 #Haiku #詩 #世界最短詩 #鹿児島 #Kagoshima #形象 #Keisho

小熊秀雄賞 高岡修 『蟻』

小熊秀雄賞 高岡修 『蟻』

師匠 高岡修が、詩集『蟻』で小熊秀雄賞を受賞。
走り続け、驚かせ続けてくださる師匠ですが、私も特に、この詩集『蟻』の世界に引き込まれました。
私もとても嬉しいです。

詩集『蟻』
「夜明け」
茜色に一匹の蟻が嚙みついている夜明け

句集『凍滝』
餓死したる子の闇が聴く遠花火

詩集『一行詩』
「水滴」
ひとつぶの水滴にめざめては途方に暮れている海



 #高岡修

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かごしま愛の言の葉 2020

かごしま愛の言の葉 2020


「かごしま 愛の言の葉 2020」 山下久代

2019年・2020年、
南日本新聞に毎日掲載されたコラム
「かごしま 愛の言の葉」
2020年分も、本になりました。
私の俳句も、1月9日に取り上げてくださいました。

 #かごしま愛の言の葉  #山下久代  #南日本新聞  #ジャプラン 

二〇二〇年版 鹿児島県詩集 第二十四集


二〇二〇年版
鹿児島県詩集 第二十四集

三年目。
二〇二一年は、長い詩が書けるようになるように 
がんばります。



 #詩 #現代詩 #鹿児島県詩集 #鹿児島県詩人協会 #形象 #poem #poetry 



国道に漂流してる近未来

〈形象 2021年1月号より〉

国道に漂流してる近未来

火遠理が深海に探すコトダマ

再会はヒカリ融け合う竜宮で

艦隊の死を抱擁し眠る海

弔いは南風が奏でる浪の唄
#俳句 #現代俳句 #世界俳句 #形象俳句 #Haiku #詩 #世界最短詩 #鹿児島 #Kagoshima #形象 #Keisho

現代俳句 2月号




「現代俳句 2月号」に、海を題材に8句
書かせていただきました。

偶然にも、一昨日 出雲市でダイオウイカが
発見されたそうですが、死んでしまって残念。。。

 #俳句 #Haiku #現代俳句 #形象 #形象俳句 #Keisho  #世界俳句 #poetry #poem #ダイオウイカ 



しなやかに心を殺し青蜜柑

〈形象 2020年11月号より〉

しなやかに心を殺し青蜜柑

恋はキライ愛はニガテで、冬りんご

星月夜呪いキレイに叶うよう

コールドムーン心はもっと自由なはずだ

アンドロメダ姿を消した言葉たち
#俳句 #現代俳句 #世界俳句 #形象俳句 #Haiku #詩 #世界最短詩 #鹿児島 #Kagoshima #形象 #Keisho

玉手箱から南国ひろがる鳳作忌

〈形象 2020年9.10月号より〉

鳳作忌 光冠(コロナ)を撥ねる碧い海

玉手箱から南国ひろがる鳳作忌

秋色にプリザーブされ恋文は

アルビノの犀の子踊る星祭り

金木犀と虚心想起し黄昏れる
#俳句 #現代俳句 #世界俳句 #形象俳句 #Haiku #詩 #世界最短詩 #鹿児島 #Kagoshima #形象 #Keisho

幻と幻食べて生きている

〈形象 2020年8月号より〉

幻と幻食べて生きている

木星街でひと休みする長い夜

東雲へ妄想詰めた風船とばす

光の朝 君が知らない歌をうたう

蜃気楼なんでもない日に戻った日
#俳句 #現代俳句 #世界俳句 #形象俳句 #Haiku #詩 #世界最短詩 #鹿児島 #Kagoshima #形象