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しあわせなひとは目立たず掛け簾

いっぴきよときがとまった金魚鉢

背およぎにプールの光さわぎだす

スケッチブック鉛筆木かげ青葉騒

ひとすじよ雲たなびいて梅雨の月

ふるさとよひっそりと来て祭の夜

海一つ日あたるビーチパラソルか

辛いルーかけたすカレーライス夏

さびしさはとおのいてゆく遠雷よ

口語俳句 俳句の目標の探究 〜『沈黙の美』について〜

休日がはじけて冷やしサイダーよ

庭という庭かがやかす濡れ紫陽花

おそるべきおとこらのかず荒神輿

月ほどにあかるいことよ夜店の灯

揚羽蝶おもいたくされながらとぶ

指の先飛べばわかれのてんとう虫

ひとが来てそれとさだまる冬の海

にぎわってそれとさだまる夏の海

うなばらよあおいあまさの氷菓子

一切れよ菓子の名まえも濃紫陽花