マガジンのカバー画像

ブランド百科事典

9
運営しているクリエイター

記事一覧

フランチェスコ・リッソの大人カワイイ『Marni』

フランチェスコ・リッソの大人カワイイ『Marni』

ラウンドトゥブーツ。カラフルだが上品なモヘヤニット。「大人カワイイ」印象の柄で包まれたワンピース。様々な視点から大人エレガンスに遊びを忘れないブランド『MARNI』。今回は17AW、前マル二創設者コンスエロ・カスティリオーニからバトンを受け継ぎ、現在までクリエイションし続けるフランチェスコ・リッソにフォーカスしたい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※ファッションはどういうも

もっとみる
Phoebe Philo。〜後半はみなさんの意見も聞きたい

Phoebe Philo。〜後半はみなさんの意見も聞きたい

Phoebe PhiloPhoebe Philo(以下ファイロ)はかつてセリーヌでクリエイティブディレクターを務めており彼女の服は「上質な生地でモダン。洗練された強い女性」をイメージさせた。

昨今、ファイロのセリーヌで働いていたPeter do Rokh KwaidanEditions Bottega Veneta (Daniel Lee) Maison Kitsune(Yuni Ahn)通称フ

もっとみる
アレッサンドロ・ミケーレの表現するジェンダーレス

アレッサンドロ・ミケーレの表現するジェンダーレス

GUCCIの今のブランドイメージは動物。植物。ゴージャス。レトロ。ヒッピー。など様々思い浮かぶ。このイメージを作り上げたのが15awからコレクションを担当しているアレッサンドロ・ミケーレだ。(以下ミケーレ)

ミケーレを知るうえで大切なワードは、家族 性 夢 実験的なショー ジェンダーレスというテーマで今回はざっと紹介させていただく

美の起源は父親のモノづくり彼の美意識を開花させたのは両親の影響

もっとみる
ファッションにおける贅沢~クリストバル・バレンシアガ

ファッションにおける贅沢~クリストバル・バレンシアガ

クリストバル・バレンシアガ(1895~1972)とは今ではケリング傘下のラグジュアリーブランドBALENCIAGAの創設者。この世から去っても彼の服作りの礎は消えることなく継承されている。今一度、過去を知ることで今のバレンシアガをもう一度深く理解できるのではないだろうか。

独学で服を始めるスペインの小さな村で生まれた彼は、母親のクチュリエの仕事に魅力を感じそのまま若くして仕立て屋になる。(当時は

もっとみる
ミニマルにせざるを得なかった服作り~ JACQUEMUS~

ミニマルにせざるを得なかった服作り~ JACQUEMUS~

jacquemusと聞いて何を思い浮かべますか。
個人的には公式インスタでよく載っている海や風景が印象的。
服作りで言えば、ミニマルで女性の小物も充実していてメンズも同じような印象で夏っぽくて花畑や農業が思い浮かびそうな雰囲気。
そしてあの美しい物づくりに対して価格がやさしい。ずっと疑問に思っていた。
今回彼の生い立ちからその価格の理由までをご紹介させていただきたい。

※このアカウントではファッ

もっとみる
Hedi Slimaneの一貫性と若者が持つ力

Hedi Slimaneの一貫性と若者が持つ力

 ※明日から周りのファッションが好きな人に話したくなるようなことをここでたくさん発信していきたいと考えている。ブランドを知りたいという方にも順序だてて説明していくので安心して読んでいただきたい。

 エディスリマンの歴史については当然知っている人も多いと思うので流してくれて構わないのだが、そののちの情報はあまり知られていないと思うのでぜひこの機会にご覧ください(知っている方悪しからず)

エデ

もっとみる
アート。歴史。職人技。家族。物語。が織りなすNAMACHEKOの魅力

アート。歴史。職人技。家族。物語。が織りなすNAMACHEKOの魅力

 

 18AW19SS時点での東京での取り扱いはごく少数であったNAMACHEKOだが。19 AWの時点で東京での取り扱いはかなり増えた。
それのおかげでNAMACHEKOというブランドが私たちまで浸透してきたわけだが。一言で芸術やきれいなテーラリングで片付けられないブランドである。その一流である理由を少しでもお伝えできればと思う。

※このアカウントは明日から周りの人に言いたくなる、ファッショ

もっとみる
Ep2 ラフシモンズがデザイナーになることを決めたショー。

Ep2 ラフシモンズがデザイナーになることを決めたショー。

 前回の「知られていないマルジェラの美学」の続編で今回も書かせていただきます。

 3. 一般人も巻き込むファッションショー

 1989ssはマルタンマルジェラのブランドとしてジェニーと共同して行う初のお披露目となった。場所はパリの20区。セーヌ川の位置する主に郊外の静かなエリアをチョイスした。。理由は明記されていないが、おそらく一般的な解釈から逸脱した存在を作り出したかったのだと考える。(脱構

もっとみる
Ep.1   知られていないマルジェラの美学。匿名性とは。

Ep.1   知られていないマルジェラの美学。匿名性とは。

 私たちはマルタン・マルジェラについて多くを知らないのではないか。。。。。

 ※明日から周りのファッションが好きな人に話したくなるようなことをここでたくさん発信していきたいと考えている。ブランドを知りたいという方にも順序だてて説明していくので安心して読んでいただきたい。

1ジェニー・メイレンスとマルタン・マルジェラの出会い

 1983年ジェニーはベルギーのゴールデン・スピンドル・アワード

もっとみる