ごめんあそばせ

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#NEWGIVENCHY

先日ジバンシィのデザイナー交代のニュースで世間に賑わいを見せ、後任は現『1017 ALYX 9SM』(以下アリックス)のデザイナー。マシュー・M・ウィリアムズに委ねられた。 ジバンシィといえば、マックイーン、ガリアーノ、リカルドティッシ、クレアという名だたるデザイナーが前任していただけあって、ここでマシューのラグジュアリーモダンクラフト(マシューはラグジュアリーストリートという括りを拒んでいる)を彷彿とさせるALYXの雰囲気とどのようにミックスし新たなクリエーションが生まれる

    • フランチェスコ・リッソの大人カワイイ『Marni』

      ラウンドトゥブーツ。カラフルだが上品なモヘヤニット。「大人カワイイ」印象の柄で包まれたワンピース。様々な視点から大人エレガンスに遊びを忘れないブランド『MARNI』。今回は17AW、前マル二創設者コンスエロ・カスティリオーニからバトンを受け継ぎ、現在までクリエイションし続けるフランチェスコ・リッソにフォーカスしたい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ※ファッションはどういうものか。どうすれば魅力的な恰好で思考で服を見れるのだろう。デザイナーの思考や服作り

      • Phoebe Philo。〜後半はみなさんの意見も聞きたい

        Phoebe PhiloPhoebe Philo(以下ファイロ)はかつてセリーヌでクリエイティブディレクターを務めており彼女の服は「上質な生地でモダン。洗練された強い女性」をイメージさせた。 昨今、ファイロのセリーヌで働いていたPeter do Rokh KwaidanEditions Bottega Veneta (Daniel Lee) Maison Kitsune(Yuni Ahn)通称フィービー・チルドレンはいずれも元ファイロと働いていた経験を持つ勢いのあるデザイナ

        • アレッサンドロ・ミケーレの表現するジェンダーレス

          GUCCIの今のブランドイメージは動物。植物。ゴージャス。レトロ。ヒッピー。など様々思い浮かぶ。このイメージを作り上げたのが15awからコレクションを担当しているアレッサンドロ・ミケーレだ。(以下ミケーレ) ミケーレを知るうえで大切なワードは、家族 性 夢 実験的なショー ジェンダーレスというテーマで今回はざっと紹介させていただく 美の起源は父親のモノづくり彼の美意識を開花させたのは両親の影響が大きい。 父はイタリアで航空技術師をしており何かを生み出したりする能力にたけ

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        • ブランド百科事典
          9本

        記事

          ファッションにおける贅沢~クリストバル・バレンシアガ

          クリストバル・バレンシアガ(1895~1972)とは今ではケリング傘下のラグジュアリーブランドBALENCIAGAの創設者。この世から去っても彼の服作りの礎は消えることなく継承されている。今一度、過去を知ることで今のバレンシアガをもう一度深く理解できるのではないだろうか。 独学で服を始めるスペインの小さな村で生まれた彼は、母親のクチュリエの仕事に魅力を感じそのまま若くして仕立て屋になる。(当時はプレタポルテの概念がなく、すべてオートクチュール。顧客が毎回店に来てその人に合わ

          ファッションにおける贅沢~クリストバル・バレンシアガ

          デムナ・ヴァザリアが服に求めるもの

          デムナ・ヴァザリアvetementsのデザイナー(元)にしてbalenciagaのアーティスティックディレクター。 彼が服に求めるものはあくまでも実用的でなくてはならない。(実用主義の思考)この考えがどういうものか、そしてどのような過程でこの考えに至ったのか。私たちはこの考えからファッションをどう捉えるか。 ※答えがないファッションというものを現在ファッションを創っているデザイナーや文化、背景など様々な創造物(者)の視点から見て、考え、私たちの求める「かっこいい」『素敵』

          デムナ・ヴァザリアが服に求めるもの

          ミニマルにせざるを得なかった服作り~ JACQUEMUS~

          jacquemusと聞いて何を思い浮かべますか。 個人的には公式インスタでよく載っている海や風景が印象的。 服作りで言えば、ミニマルで女性の小物も充実していてメンズも同じような印象で夏っぽくて花畑や農業が思い浮かびそうな雰囲気。 そしてあの美しい物づくりに対して価格がやさしい。ずっと疑問に思っていた。 今回彼の生い立ちからその価格の理由までをご紹介させていただきたい。 ※このアカウントではファッションについての知識や情報を世界のあらゆる文献からインプットして僭越ながら皆さん

          ミニマルにせざるを得なかった服作り~ JACQUEMUS~

          WALES BONNERに恋をした話。服好きの皆さんの話。

           ※このアカウントは明日から周りの人に言いたくなる、ファッション豆知識を日本だけでなく世界の情報媒体から皆さんに共有しています。  皆さんがありとあらゆるもの良しとする価値観とはどのようなものでしょうか。 その価値観は人それぞれだと思いますが、例えばデザイナーの思想が好き。服のディティールが美しい。アーカイブが好き。この色が昔から好きだった。等々あると思います。 誰のどの価値観が良いなど悪いなどそんな事はどうでもよくて、、、 多種多様な価値観にある種『気付き』のようなもの

          WALES BONNERに恋をした話。服好きの皆さんの話。

          Hedi Slimaneの一貫性と若者が持つ力

           ※明日から周りのファッションが好きな人に話したくなるようなことをここでたくさん発信していきたいと考えている。ブランドを知りたいという方にも順序だてて説明していくので安心して読んでいただきたい。  エディスリマンの歴史については当然知っている人も多いと思うので流してくれて構わないのだが、そののちの情報はあまり知られていないと思うのでぜひこの機会にご覧ください(知っている方悪しからず) エディスリマンのフォトグラファー ストリートでのモデル起用 エディスリマンが影響

          Hedi Slimaneの一貫性と若者が持つ力

          オートクチュールの王とDRIES VAN NOTEN

          ドリスヴァンノッテンはアントワープ6の中の1人である。 多くの人が知っている話だと思うが、知らない人のためにも簡単におさらいしたい。  ヴァンノッテンは、クチュリエの父と祖父を持つベルギー生まれ。父はアントワープ郊外にブティックをオープンしていた。ヴァンノッテンはここで経営を学んだと言われている。   父が出張で多くのランウェイをミラノやパリに見に行くのを同行していたヴァンノッテンは次第にファッションにのめり込んで行く。 ドリスヴァンノッテンの服作り   ヴ

          オートクチュールの王とDRIES VAN NOTEN

          アート。歴史。職人技。家族。物語。が織りなすNAMACHEKOの魅力

            18AW19SS時点での東京での取り扱いはごく少数であったNAMACHEKOだが。19 AWの時点で東京での取り扱いはかなり増えた。 それのおかげでNAMACHEKOというブランドが私たちまで浸透してきたわけだが。一言で芸術やきれいなテーラリングで片付けられないブランドである。その一流である理由を少しでもお伝えできればと思う。 ※このアカウントは明日から周りの人に言いたくなる、ファッション豆知識を日本だけでなく世界の媒体にも視野を広げ皆さんに共有しています。 ブラ

          アート。歴史。職人技。家族。物語。が織りなすNAMACHEKOの魅力

          Ep2 ラフシモンズがデザイナーになることを決めたショー。

           前回の「知られていないマルジェラの美学」の続編で今回も書かせていただきます。  3. 一般人も巻き込むファッションショー  1989ssはマルタンマルジェラのブランドとしてジェニーと共同して行う初のお披露目となった。場所はパリの20区。セーヌ川の位置する主に郊外の静かなエリアをチョイスした。。理由は明記されていないが、おそらく一般的な解釈から逸脱した存在を作り出したかったのだと考える。(脱構築的思考)場所は人気の少ない廃墟が選ばれた。  それまでのパリのプレタポルテに

          Ep2 ラフシモンズがデザイナーになることを決めたショー。

          Ep.1 知られていないマルジェラの美学。匿名性とは。

           私たちはマルタン・マルジェラについて多くを知らないのではないか。。。。。  ※明日から周りのファッションが好きな人に話したくなるようなことをここでたくさん発信していきたいと考えている。ブランドを知りたいという方にも順序だてて説明していくので安心して読んでいただきたい。 1ジェニー・メイレンスとマルタン・マルジェラの出会い  1983年ジェニーはベルギーのゴールデン・スピンドル・アワードというアマチュアのデザイナーが作った服を発表しあう大会の審査員をしていた。彼女は

          Ep.1 知られていないマルジェラの美学。匿名性とは。