見出し画像

ミニマルにせざるを得なかった服作り~ JACQUEMUS~

jacquemusと聞いて何を思い浮かべますか。
個人的には公式インスタでよく載っている海や風景が印象的。
服作りで言えば、ミニマルで女性の小物も充実していてメンズも同じような印象で夏っぽくて花畑や農業が思い浮かびそうな雰囲気。
そしてあの美しい物づくりに対して価格がやさしい。ずっと疑問に思っていた。
今回彼の生い立ちからその価格の理由までをご紹介させていただきたい。

※このアカウントではファッションについての知識や情報を世界のあらゆる文献からインプットして僭越ながら皆さんにアウトプットさせていただいております。お手柔らかにそして悪しからずご覧いただければ幸いです。いいねとフォローもよろしくお願いします。

**パリに憧れたジャックムス少年

**

フランスの田舎の小さな街マルモールで生まれたサイモンポートジャックムスは父と母が農業を営んでいる家庭で育った。
彼自身「農業出身だからといってファッションを知らないだろうと思われがちだが実は最高に詩的で美にこだわっている人だ」と述べておりかなり影響受けていると考える。(プリントや麻を使用して表現された生地の風合いからもうかがえる)物心がついた頃から彼はユニフォームなどに魅力を感じていて9歳の頃からファッションデザイナーになることを夢見ていた。
出身が田舎だったこともありパリに大きな期待を抱いていた。そして18歳の彼はパリのファッションの大学に期待を胸に入学するわけだが自分の熱と周りの冷めきったギャップの無気力さにショックを受けたという。

母の死がブランドを立ち上げた

入学して1ヵ月後母が急死してしまった。それにより2ヶ月で学校を辞め、どういうわけかコムデギャルソンの販売員になった。とにかくお金が無かったため彼は毎日働いた。日中は販売員を行い、夜は自らの服作りに専念する。その暮らしが約2年ほど続き、2012年に初めてパリファッションウィークの最年少デザイナーの1人になる。コムでギャルソンで働いていたこともあり、川久保玲にも服作りが認められドーバーストリートマーケットの取り扱いも決まる。2015年にはlvmhプライズの特別賞受賞し一気に名をあげる。2018年にはメンズコレクションも追加され日本でも多くのセレクトショップで見かけるようになった。

彼が大事にしている『ナイーブ』な服作り

彼の服作りの多くはひらめきを大事にしていると言う。公式インスタでもよく目にする風景や建築などがそれに由来していて形として残すことで自らのクリエーションに落とし込んでいる。
彼が最も大事にしているのはナイーブという考え方で、比較的手ごろな価格で上質なものを作ると言うものである。
というのも、もともと彼がミニマルの服作りを始めたきっかけはお金がなくそれが必要に迫られただけであり、持っているものでベストを尽くすしかなかった。ポケットもボタンも高くつくからつけれなかったという。そんな中で彼は情熱を持って美しい服を作ってきたのも服作りは亡き母へのラブレターであるという。

ジャックムスの服はどこかに旅をしている気分にもなるし、ビーチやワークのテイストが多い印象でザ・パリジャンで、優しいエレガントな女性像を彷彿とさせると同時にメンズウェアでは少年の遊び心も感じられる。彼の根底にあったのは金銭的に追い詰められた状況でも最高の作品を作り上げたい情熱。さらには農業やビーチなどの一見異色ともいえるバックボーンを掛け合わせることで、やさしく、儚げな美しい印象を我々に与えてくれる。
今後とも彼のインスタをチェックして次のシーズンのインスピレーション源を創造し、妄想する。

ごめんあそばせ


このぐらいコンパクトのほうがいいな。。。


この記事が参加している募集

私のイチオシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?