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【Glocal Shift Programme】〜中間報告会&提案ブラッシュアップ編〜

こんにちは!インターン生のゆうひ&ベル&みぞです。

高校生が社会課題への提案を行い、また自分自身の人生を深めていく「グローカルシフトプログラム」🌺

今回は9/10に行われた中間報告会とチーム活動の様子をお届けします。中間報告では10/1に行われる最終報告会に向けて、現段階でのチームの課題意識や解決策の方向性について発表し、ゲストの方にフィードバックをいただきました。報告後はチーム活動を行い、フィードバックの内容を受けて今後の活動方針について話し合いました。

◯チェックイン

毎回恒例のチェックイン。今回は中間報告会に向けた意気込みと気持ちを話してもらいました。

・ゲストの方からのアドバイスをもとにプロセス共有シートをもっと深めていきたい。
・初心に返ってフィードバックを聞きたい。
・みんなで詰めたプロセス共有シートをしっかり発表したい。

高校生の発言より一部抜粋

◯ゲスト紹介

ここで、中間報告にて高校生の提案にフィードバックをくださるゲストの方々をご紹介します。個性豊かで素敵な3名のゲストにお越しいただきました。

安藤 凜(アンドウ リン)さん

京都すばる高校 2年 企画科
Glocal Shift Programme2期生
チーム活動:海洋汚染
個人探求:昆虫食の可能性
・初級 昆虫食入門者
・HERA-HERA 運営所属
・好きな言葉︰共感
(以下、りんりん)

坂東 拓海(バンドウ タクミ)さん

1999年6月2日生まれ 北海道 札幌市出身
株式会社cheersity 代表取締役 / 京都芸術大学4年生
京都芸術大学在学中に株式会社cheersityを同級生と共に設立。
cafe&bar awabar kyotoの経営を経験。
現在はクリエイティブファームcommetsのメンバーとして、プロジェクトのオーガナイザーとして活動。
対象に対して新しい解釈を加え、アイデンティティの形成とそれらを機能、美意識を最大限に引き出す設計・制作を行っている。
進行中のプロジェクトとしてはワークベストの制作やハンドタフティングレーベルの設立など。
(以下、坂東さん)

中岡(ナカオカ)さん

博士(Ph.D.)元グローカルセンタースタッフ。
博士課程修了後、国内外研究機関の客員研究員、グローカルセンター特別研究職員を経て、現在はグローカルな企業で活躍中!
グローカルでは、グローカルシフトプログラムの立ち上げ、調査研究などに従事。
共著・翻訳(英語/中国語)に『公共論の再構築』『一帯一路』など。
(以下、中岡さん)

◯報告&ゲストからのフィードバック

ゲストからのフィードバックの様子

☆ジェンダーチーム

オンライン参加の高校生も発表してくれました。

▼発表内容
テーマは「輝くのは女性だけ?社会が抱えるジェンダーギャップ」です。女性の格差問題について考えるうちに、格差について取り上げられるのは女性が多いけどその裏に男性にも"男性"という性別に苦しんでいる人がいるのではないかと考えるようになり、このテーマに行きついたそうです。ジェンダーギャップの中でも”働くこと”に焦点を当てて取り組んでいきたい、と発表してくれました。

▼フィードバック
中岡さん:ジェンダーという大きいテーマから”働くこと”に絞っているのはいいね。会社は一つ一つ内情が違うから、ある企業では機能しても、他の企業では機能しないこともある。具体的な企業の事例に関して調べる必要があるんじゃないかな。

☆プリキュアチーム(海洋汚染)

発表の様子

▼発表内容
テーマは海洋プラスチック問題についてです。マイクロプラスチックを食べた魚を人間が食べてしまう可能性があることや、水産業でも漁の際にプラスチックごみを取り除く必要が生まれるという悪影響があるのだそう。増加し続けるプラスチックごみの原因は使い捨てのプラスチック製品であり、そしてその中でも多くの割合を占めるペットボトルに着目したそうです。「なぜペットボトルを買ってしまうのか」について触れながら、今後も増えていくであろうペットボトルごみを減らす方向性で提案作成をしていきたいと発表してくれました。

▼フィードバック
坂東さん:人間は「便利・楽しいこと」に流されやすいことを理解できていて良いと思う。AndroidではなくiPhoneを使う人の「人気だから」「周りに合わせている」という心情はプラスチックを利用する人の心情に似ているんじゃないかな。論理的な考察も大事だけれど、もう少し感情的な認識の部分にもコミットしたアプローチを考えられたらいいね。

☆Worldチーム(世界の貧困と教育)

発表とフィードバックの様子

▼発表内容
ターゲットをアフリカの中でも教育の問題が深刻な南スーダンに絞り、
"貧困でお金がない→子どもが働かなければならず学校に行けない→職業の選択肢が狭い(賃金の高い仕事に就けない)→賃金が低く貧困状態になる→食事が限られ栄養状態が悪くなる→病気になる→働けなくてより貧困になる"
という悪循環の解決に取り組みたい!とのことでした。これからの活動で南スーダンの教育問題について先行の取組を調べたり、実際に貧困問題に取り組んでいる人に話を聞きたい、と話してくれました。

▼フィードバック
中岡さん:悪循環と合わせて「頭脳流出」という問題についても調べてみてほしい。先行の取組があるのに問題が解決していないのは何に原因があるのか、成功事例について調べることで発表内容がより鮮明に、説得力のあるものになると思う。

☆日本チーム(政治参加)

発表スライドを作成して発表してくれました。

▼発表内容
日本チームが取り組む課題は、政治に参加している人と政治に参加していない人との差が大きいという課題です。特に若者の政治参加への意識の低さが問題だと感じているようでした。政治に参加する人が増えることでたくさんのひとの意見を反映し、ひとびとの幸せの実現につなげることがこのチームの目標です。

▼フィードバック
りんりん:若者の投票率の低さなど、若者の政治への無関心は話題になっているよね。若者も働いていたり、政治を変えてほしいという思いを持っているのに政治に意見を出さないのはどうしてだろう?日本と外国を比較した視点はとても良いと思う!

◯スライドレクチャー

中間報告を終え、ゲストからのフィードバックを受けてこれから作業を進めていく前に、グローカルのスタッフからどのように発表用のスライドを作るのかというレクチャーを受けました。

その中で話されていたスライドを作る時のポイントは3つ。

目次を作成する。
→聞き手が発表の全体像を把握しながら話を聞けるようにするため。
その情報がどこ(どのサイト・本・文献など)から引用したかを記載する。
→発表時に使用した情報がどれだけ信頼性や妥当性があるのかを聞き手が確認できるようにするため。
写真やグラフなどの資格情報を適宜利用する。
→スライドが文字だけで構成されていると聞き手が分かりづらいため。

レクチャーより一部抜粋

この3つのポイントを抑えながら最終成果報告会のスライドを作っていけば、中間報告を受けて磨き上げた提案をより分かりやすく聞き手に伝えられる発表になりそうですね。

◯チームに分かれて作業

中間報告を終えた後にはチームごとに分かれて最終報告会に向けて作業をしました。まず初めに、ほとんどのチームが中間報告を受けてどう感じたかを振り返っていました。

その後はそれぞれのチームに今回の中間報告会のゲストやグローカルのスタッフも混ざり、それぞれのチームでフィードバックの時よりも踏み込んだ質問やアドバイスをもらっていまし様子た。ゲストやスタッフと、また、高校生同士で対話を深めることで最終報告会の提案作成に向けて方針を考えることができました。

ゲストの坂東さんを交えて話し合う高校生の様子

また、途中の休憩の時間には、中間報告会の時に受けたフィードバックに対して参加者の生徒たちがゲストの方に質問をしている様子も見られました。

中間報告のフィードバックを受け、どのチームも提案や方針の見直しの必要性を実感し、少し焦っている様子でした。しかし、中間報告会のゲストを交えて作業をしている参加者の生徒たちは悩みながらもどこか楽しそうな雰囲気も感じられました✨ (ベル)

◯ゲストからのコメント

活動の最後に、今回お越しいただいたゲストの皆さんから高校生のみんなにコメントをいただきました。

りんりんより

最終報告会に向けて、今日の発表の経験やフィードバックがヒントになったらいいなと思います。でもフィードバックに流されすぎるのではなく、自分が考えていることを優先してほしいです!

中岡さんより

このプログラムに参加している高校生のみんなは、世界中の誰もが長い間考えてきた社会課題について考え、取り組んでいます。根本から解決できるようなアイデアや考えがあったとしたら、もうすでに誰かが思いついて、誰かがもうすでに行っているはずです。みんなはそんな難しい問題に取り組んでいます。その中でも「光るものがある」と審査員に思ってもらえる提案をしてほしいです。

坂東さんより

僕たちがフィードバックした内容は「答え」ではありません。あくまで「いち視点を提示しているだけ」です。だから、僕たちの意見は参考にする程度に留めてほしいです。最終報告会では「自分が審査員だったら採用して使いたい」と思えるような提案ができたら良いですね。

◯チェックアウト

チェックアウトは時間の都合上、会場ではなくSlackにて中間報告とチーム活動の振り返りを共有しました。

・中間報告での発表はとても緊張した。
・活動自体を楽しむのが大事ということや成功例を調べてみるということ、情報収集の大切さについて学べた。
・中間報告をしてみて自分たちが考えているテーマについて軸と全体像がまだ共有できていない感じがした。
・さまざまな角度の意見を聞くことができ、改めて課題意識や方向性について考え直すことができた。

Slackより一部抜粋

◯中間報告会を終えて

今回の中間報告会は高校生のみんなにとって、最終報告会に向けた提案作成の土台づくりとなったように感じます。チームや活動目標を決めてからこの短い期間で具体的な提案作成・報告に至ったチームは少なく、「〇〇の問題の、特に〇〇にアプローチしようと考えているけれど、どのように提案を作成していけばよいのかわからない」という不安を抱えているメンバーもいたと思います。そんな中で、ゲストの方々からさまざまなフィードバックを受け、高校生の中の朧げな「〇〇したい!」という気持ちが刺激され、各メンバー、各チームも方針を固めることができたのではないでしょうか。

また、今回のフィードバックを受けて提案内容を変えるチームもあるかと思いますが、松本さんのリサーチ方法レクチャーにもあった通り「仮説や考察が変わってもいい」のだと強く感じました。大切なのはトライアンドエラーを繰り返すこと、と学んだように、高校生のみんなも試行錯誤を繰り返して誰かの心に響くような解決策を作り上げてほしいと思います。

このプログラムで高校生のみんなが向き合っている社会課題は、世界中の人が方策を考えてなお解決していない課題です。みんながたくさん考えて、たくさん悩みながら課題と向き合う姿を見て、私は高校生のみんなはとてもカッコいいと感じています。不安や迷いを抱えながらも課題に挑戦するみんなをを誇らしく思っていますし、手助けになるよう応援したいと思います。(みぞ)

最終報告会は10月1日。残りの3週間で各チームの提案内容がどのように磨かれていくのか楽しみですね✨今後の高校生のみんなの活動にご刮目ください👀

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