【実体験を振り返る】園長→新米館長に ギャングエイジ年代との想い出
こんにちは!
2025年4月から今までの学童の常識を覆すオルタナティブ学童クラブを立ち上げようと思っている藤森です。
私の18年間の児童健全育成にまつわる思い出を振り返ったり、現在勤務中の施設での取組みを紹介したりしながら、目指している理想の学童クラブについて綴っていこうと思います。
最後までお付き合い頂けたら嬉しいです!
保育園園長 → 児童館館長になる!
児童館・学童に異動になることが決定し、まず最初にしたことは 役所への挨拶でした。
そう
児童館・学童で勤務する職員は会社の上司以外に、役所にも上司がいるのです。
上司だらけの中間管理職です…。
さらに私の場合は未経験者ということで、前任の館長もアドバイザーとして巡回指導に入ることに…。
まぁ左遷とはこういうことか…もうやりたいことはできないな…と思いながらも自治体に挨拶を済ませて新しい職場となる児童館の下見に行きました。
すると
ちょうど学校から帰ってきた学童児が登所しているところでした。
事務室の中から人間観察をしはじめると、さっきまで鈍っていた私の中のアンテナが一気に反応し始めました。
え! この子達よくしゃべる!(0・1・2歳に比べたら当たり前)。
しかもアドラー博士本に出ていたような子育てのお悩みケース事例(話聴かない・モノ片付けない・スタッフ大変そう…)があちらこちらで起きている。
もしかしたらここなら心理学の知識が役に立つのでは無いだろうか…。
児童館に集まるギャングエイジ年代
さらに
しばらくすると児童館にも小学校高学年の子ども達が遊びに来ました。
元気で生意気そうな男の子がたくさん…
そしてひと際生意気そうな男の子があとからもう一人。
「こんにちは!」
と私が声をかけると皆、今度は男の新入りがきたか…という品定め感満載の目でこっちを見ています…。
ギャングエイジ年代の視線にヒリヒリしながらも少し心が躍る私。
ボス感あふれる生意気そうな彼に
「4月からここに来るんだ~、よろしくね。 君の名前は?」
と尋ねると
「何で知り合いでもない奴に名前言わなきゃいけないんだ! お前が先に名乗れ!」
ぎゃ~いきなり失敗した~、と反省。
これが小学5年生 Iくんとの初めての出会いでした。
小学5年生 Iくん 問題児 → ガキ大将になる
Iくんは学校でもなかなかのトラブルメーカーだったようで、同じ学年の子からは
「あいつすぐ暴力ふってくるからマジ嫌い!」
などと言われていました。
一方 お母さんは非常に明るく気さくな方で、息子のカッとなる性格に困ってもいましたが、しっかりと向き合って対応しているようでした。
4月の異動直後に児童館に挨拶に来て下さり、年下の私に対して非常に丁寧に
「ここは息子が遊びに来られる数少ない場所の一つなので、これからもご迷惑おかけすると思いますが どうかよろしくお願いいたします。」
とお願いされました。
学校が手を焼いているギャングエイジ…。
0・1・2歳の乳児の面倒ばかりを見ていた保育士の私の手に負えるだろうか…。
まあ、何とかなるだろう。
これが私の強み、“楽観主義”の良いところです。
確かに Iくんは、大きめの体格に大きめの態度・黒い服装が好きで乱暴な喋り方…と学童児を怖がらせる要素満載でしたが、児童館に遊びに来ている時は意外にも3・4年生を楽しませようと様々な配慮をしているのが伝わってきました。
つまり本当は友達が欲しくてしょうがないのです。
自分の小中学生時代の実体験と重なる部分も多くあるな~と感じ、自分のプチギャングエイジ時代を思い返しながら、遊びに巻き込んだり巻き込まれたり、褒めたり、叱ったり、黙って話を聞いたり、オープンクエスチョンで考えを引き出しては周りの子に
「アイツ、結構いい奴じゃん!」
と言って回ったり…。
その当時持っている限りの技術を使って対応しました。
想い出に残っている場面といえばある日の避難訓練。
「児童館の館庭に避難してください!」
と館内放送を流し、子ども達を誘導していると、Iくんは児童館男子グループを連れて児童館を出て行くと、10分後に再度来館し、
「避難訓練から避難してやったぜ!」
と得意気な顔。
一緒にいる 周りの男子もとても楽しそうでした…。
ギャングエイジってやることが本当にくだらない…。
くだらないし褒められた行動でもないのだけれど、訓練だと知ったうえで何も考えずに避難する子と、訓練めんどくさいなぁ…という空気を瞬時に察知し、一声かけてチームにまとめ上げ、一気に行動を起こすIくん。
今の時代の子ども達には、もしかしたらこういう Iくんみたいな大人と戦う経験も必要なんじゃないのだろうか…などと今回 過去を振り返りながらしみじみ思いました。
Iくんとの濃厚な関わりの日々の成果があったのか なかったのかはわかりませんが、6年生になると、言葉遣いも態度も少しずつ変化し、同学年の子とも遊ぶようになり、児童館を利用する回数は少なくなりました。
そして卒業式を終えた春休み。
お母さんが後ろに見守るなか、菓子折りを持って児童館に来館し
「お世話になりました!」
と挨拶しにきてくれました。
私はそのタイミングで次の児童館へ異動になってしまったため、その後の成長を見届けることはできませんでしたが、もう立派な社会人となっている年齢です。きっとどこかで活躍していることでしょう。
自分のことは自分でやる! それだけで人は成長する!
人生は毎日が選択の連続です。
いくつかの選択肢の中で迷いながらも判断し、決断し、行動に移す。
その試行錯誤の積み重ねによって得た結果が 自分の自信となるのだと思います。
例えば、朝 親に起こしてもらい 親が決めた洋服を着る子と、
朝 自分で起きてきて、自分で着る洋服は自分で選ぶ子では、どちらの方が主体性のある子 でしょうか ?
最近の子はみんなおしゃれでコーディネートもバッチリです!
自分で選んでいるのかもしれませんし、お母さんが用意しているのかもしれません。
でも
たとえ冬でも半袖ハーフパンツだったとしても!
カラーリングの組み合わせが イマイチで、お母さんからすると不満が残るコーディネートだったとしても!
それが自分で選んだものであれば、それはその子の人生において大切な選択の一つなのだと思います。
皆さんのお宅のお子さんにもギャングエイジ期が来るかもしれませんが、そんな時は、私達のような子育ち支援のプロと一緒に乗り越えていきましょう!
過去の思い出話は定期的に書いていこうと思います。それでは!
塾や習いごとだけでは見つけられないものがある
子どもは大人より未熟な存在であり、大人に教わることで成長していく、その事実は否定しません。
しかし、その子の良いところを見つけてあげることは、知識・技術を教えることと同じくらい大切だと思っています。
非認知能力を伸ばす、伴走型支援ができる優秀なスタッフが運営するオルタナティブ学童は、これからの時代を生き抜く子ども達をのびのびと、健やかに、逞しく育てます!
※現時点では準備中のためまだ存在していませんが…。
これから小学生になるお子さんをお持ちの保護者様に、私の目指す理想の学童の輪郭が伝わるようnoteに書き綴っていきますので、応援よろしくお願いいたします!
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