ジブラルタル峻

詩の切れ端のような、いつかの誰かの手記のような、哲学で足を滑らせたような、そういう“不…

ジブラルタル峻

詩の切れ端のような、いつかの誰かの手記のような、哲学で足を滑らせたような、そういう“不通”の文章を書き続けている気がします。いつもお付き合い頂き、ありがとうございます。

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  • エンターテイナー・ストリート

    • 5,685本

    甘野充プロデュースの共同運営マガジン「エンターテイナー・ストリート」です。  共同運営マガジンは、みんなで作るマガジンです。  小説、詩、エッセイ、絵、音楽、動画など、想像力と創造力あふれるアートやエンターテイメント作品をnoteで公開している人たちが集まって、作品を披露する場となります。  参加すると、自分の記事を共同運営マガジンに追加することができるようになります。  たくさんの人に自分の作品を読んでもらえるチャンスです。  参加費は無料です。  参加希望の方はトップ記事へコメントお願いします。 ルールは以下です。 ・投稿は自分の記事だけにしてください。 ・投稿は当日投稿の記事のみにしてください。  (過去記事は投稿しないでください) ・タイトル、タイトル画像、説明文は変更しないでください。 ※ 創作と関係のない記事は削除しますのでご了承のほどお願いします。 甘野充

  • 小説:剣と弓と本

    セド、ナスノ、ライが「冒険」をするお話。不定期更新中(2024/04/07時点)

  • 散文の仲間

    ジブラルタル峻が綴る、理性や科学の外側のテクスト。

  • 小説:狐

    『狐』 ジブラルタル峻 作 2024年2月6日、30投稿にて完結。

  • 名刺あるいは名刺代わりの何か

    ジブラルタル峻自身についてジブラルタル峻が言い及ぼすような記事です。そんなに更新されないでしょう。

記事一覧

固定された記事

創作:ある甘味研究者の手記

シュークリームは世界を辞めていたので、ティラミスの前頭葉は常にホワイトユーモアに支配されていました。 ピーチメルバは氷の気化熱を利用してゼリー状の恋愛感情を押し…

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(剣・弓・本について。
読んでくれていた方、ありがとうございました。

自分にとってとにかく「学び」が多かった作品です。自身の長所も短所も見えてきました。
書いてみてはじめて気づく自分の力量……
もうすぐアラフィフですが、年齢を言い訳にせず、やりたいことをやっていきます)

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【第一部 了】小説:剣・弓・本026「ライの手紙」

026 【ライ】  僕は書きます。そう、僕は記術士なのですから。たとえこの両腕が千切れたとしても。  剣・弓・本「第一部」 了

ヤスハラチヂミのお仕事日記(創作)

こんにちは。ヤスハラチヂミでございます。 1か月ぶりにウェブログを更新致します。 昨年、食の総合誌『月刊・ヴィミ』編集長の席を降りましたが、その後も様々なお仕事を…

エッセイスト タケシタシノブのお気楽エッセイ(創作:約1700字)

エッセイストのタケシタシノブです。 noteにエッセイを書き続けて35年になります。光陰矢の如し。赤いリボン状の人生を指に絡める少女の如し。 その中で様々な思惑が私の…

画用紙とクレヨン(準詩)

誰にもみえない絵を描いたから はねる 昨日ペロポネソス戦争が起きたから 落石注意の青春 オドアケルの走り方を真似て 誕生日会を催すよ 根底にはミルクセーキの味わい …

小説:剣・弓・本025「不可解」

025 【セド】 「もっと速く走れるでしょ!」とネネが俺の方を振り返って言い放つ。  いつの間にか『睡りの塔』の内部にいるようで、石造りの階段をひたすら駆け上がって…

ななまがり

「詩(詩)」(総合詩)

電離した言葉の花束に、糸電話の記憶を振りかけます。 そうして出来た【長さ】に引き寄せられてエゾモモンガとワオキツネザルが集まってきます。 かわいいね。かわいいな…

小説:普通日記 #4

 彼の哲学は、性描写の一切ない官能小説でした。  ガトリングガンの調子が良くないため、狩火県の西菜飯峠へ行ってきました。  そうです。八丁味噌の完全体に太刀打ち…

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小説:剣・弓・本024「識」

024 【投げ斧のリュール】 「リュール、あなたの目的を教えてもらえませんか?」この男、ナスノの問いかけにどう答えようかな。  説明、面倒臭いんだよね。結社・識につ…

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小説:剣・弓・本023「不確かな喜び」

【セド】  ライの言うままに塔を目指してひた走る。ネネがついてくるようだ。振り払うわけにもいかない。確かにネネは素早いが、俺が本気を出すと着いてこれないだろう。…

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『勉強嫌いの僕がわずか100日でオコポンソン語検定一級に合格した話』|有料記事風無料記事(創作)

こんにちは! サミナキ・シロウ(爆笑応援塾・副塾長)です。 今回の記事は、オコポンソン語をマスターしたいあなたのための記事です。 勉強嫌いの僕でも出来た、オコポ…

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「具体的な抽象画」(現代詩)

 しずかちゃんにさんづけで呼ばれたい、と人間の主人公は黄色い方の猫型ロボットに懇願します。 ▲展開▼  その陸橋はスピンオフドラマによく使われています。なぜなら…

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どういたしまして!

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SANAGARAロックフェスレポ(創作:1261文字)

スポーツライターのカムチャツカ朱海です。最近はなぜか音楽ライブ関連のお仕事をよく頂きます。駆け出しのスポーツライターになぜこのようなオファーが来るのか分かりませ…

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固定された記事

創作:ある甘味研究者の手記

シュークリームは世界を辞めていたので、ティラミスの前頭葉は常にホワイトユーモアに支配されていました。 ピーチメルバは氷の気化熱を利用してゼリー状の恋愛感情を押し込めます。夢の天然水は資本主義の人工水であり、それはハムカツがハムでありカツであることの位相差に似ています。 モンブランは目的の無い螺旋階段カテゴリーに属するとの報告には承服しかねます。モンブランが常にそして既に無極性なのは立証済みですよね。モンブランはいつだって罪のない淫なる夢に由来しますが、人々はそのことに気づ

(剣・弓・本について。 読んでくれていた方、ありがとうございました。 自分にとってとにかく「学び」が多かった作品です。自身の長所も短所も見えてきました。 書いてみてはじめて気づく自分の力量…… もうすぐアラフィフですが、年齢を言い訳にせず、やりたいことをやっていきます)

【第一部 了】小説:剣・弓・本026「ライの手紙」

026 【ライ】  僕は書きます。そう、僕は記術士なのですから。たとえこの両腕が千切れたとしても。  剣・弓・本「第一部」 了

ヤスハラチヂミのお仕事日記(創作)

こんにちは。ヤスハラチヂミでございます。 1か月ぶりにウェブログを更新致します。 昨年、食の総合誌『月刊・ヴィミ』編集長の席を降りましたが、その後も様々なお仕事を賜っております。心より感謝申し上げます。 くつろぎの切り株に腰掛けつつ、雌の子ヤギを撫でる時間が増えたのは確かですが、それでも社会が私を手招きします。有難いことでございます。 最近の取り組みを以下紹介致します。 フードライターとしてのお仕事 ・週刊・少年ダブル ・別冊・赤ちゃんの吐息 ・月刊・特殊工業装置 な

エッセイスト タケシタシノブのお気楽エッセイ(創作:約1700字)

エッセイストのタケシタシノブです。 noteにエッセイを書き続けて35年になります。光陰矢の如し。赤いリボン状の人生を指に絡める少女の如し。 その中で様々な思惑が私の脳裏に去来しました。 今日はそのいくつかに踊ってもらうことにします。 「こんなこと書いたら気持ち悪がられるかもしれない」というオールドファッション 出来れば「気持ち悪い人だ」とは思われたくないものですが、私の書きたい気持ちがいつも勝るわけで、追い抜くわけです。既に周回遅れの、常識の死骸を。 いつからか「

画用紙とクレヨン(準詩)

誰にもみえない絵を描いたから はねる 昨日ペロポネソス戦争が起きたから 落石注意の青春 オドアケルの走り方を真似て 誕生日会を催すよ 根底にはミルクセーキの味わい 月光に引き寄せられた 赤子のスフィンクスが 赤いカーペットの上を歩き オーデコロンで固められた 鉄のホウセンカを 激励する 始祖鳥は紫色 それも覇者の声 肩甲骨の奥で響き メロンの網目で遠洋漁業を試みる 兄弟の住むL77を護る 乳白色の金剛力士像が投げる フリスビーは 39世紀末のオリジナルブームへ オート

小説:剣・弓・本025「不可解」

025 【セド】 「もっと速く走れるでしょ!」とネネが俺の方を振り返って言い放つ。  いつの間にか『睡りの塔』の内部にいるようで、石造りの階段をひたすら駆け上がっている。ネネが俺の前を走っているのか。追い抜かれた? いつ?  いや待て、そもそもおかしいぞ。あの時、ネネは倒れ込んでいたはずで、そこからの流れが思い出せない。どうなってんだ。  それと、この階段、どこまで続く? この『睡りの塔』の高さは?   一体何段駆け上がってきたのか? 今、何階に相当するんだ? あとどれ

「詩(詩)」(総合詩)

電離した言葉の花束に、糸電話の記憶を振りかけます。 そうして出来た【長さ】に引き寄せられてエゾモモンガとワオキツネザルが集まってきます。 かわいいね。かわいいな。 そういった人類の音声も含んだ環境の音楽は、常に近似値でしか記述できません。仕方のないことですが、【短さ】の方程式の援用でしのぎます。 交換ではなく譲渡であるような、つまり、愛というよりも恋であるような取り交わしの中で、非線形な系を用いた九十九折りの影絵としての屈折率の漸化式は丁寧に純水で洗われます。 する

小説:普通日記 #4

 彼の哲学は、性描写の一切ない官能小説でした。  ガトリングガンの調子が良くないため、狩火県の西菜飯峠へ行ってきました。  そうです。八丁味噌の完全体に太刀打ちできるのは、ニョッキの欠伸だけです。  カルパッチョの声を35dl集めて、ホタテの跳躍力にくくりつけます。  新番組「こんばんはサトウヒロシです」をリアルタイムで観るための50の方法は、アコンカグアによく似た解法と手を組みます。その時、つぶらな瞳としての明太子スパゲティ病は大流行し、豆腐の角に頭をぶつけて、ハチミツ

小説:剣・弓・本024「識」

024 【投げ斧のリュール】 「リュール、あなたの目的を教えてもらえませんか?」この男、ナスノの問いかけにどう答えようかな。  説明、面倒臭いんだよね。結社・識について。  セド・マァンを識に率いれたい。その交渉のためにやってきた、と正直に言ったら?  このライっていう坊やはタイプ的に、 「えっ! 識のメンバーでもあるのですか? 驚きです。すごいすごい! 識、名前だけは知っているのですが、その実態は謎とされているんですよ。メンバー数は? どんな人がいるのですか? 入会

小説:剣・弓・本023「不確かな喜び」

【セド】  ライの言うままに塔を目指してひた走る。ネネがついてくるようだ。振り払うわけにもいかない。確かにネネは素早いが、俺が本気を出すと着いてこれないだろう。だから7割程度で流すように走る。すると、ネネが近づいてきて、俺の顔を見上げ、 「セド、もっと速く走っていいよ」  と言ったように聞こえた。  ん? 喋った、のか?  「聞いてる? セド、もっと速く走っていいって」  やっぱり。やっぱりだ! ネネが喋ったぞ!  俺は出所の不確かな喜びを味わった。この少女が喋ろう

『勉強嫌いの僕がわずか100日でオコポンソン語検定一級に合格した話』|有料記事風無料記事(創作)

こんにちは! サミナキ・シロウ(爆笑応援塾・副塾長)です。 今回の記事は、オコポンソン語をマスターしたいあなたのための記事です。 勉強嫌いの僕でも出来た、オコポンソン語の速習術・体得術を公開しちゃいます。 オコポンソン語とは この記事を読んで下さるあなたならもうご存じだとは思いますが念のため。 西ナノピコ島最東端の国、オコポンソン共和国。そこで話されている言語です。 話者は全世界で80000人と言われていますが、正確な数値ははっきりしていません。 オコポンソン語で

「具体的な抽象画」(現代詩)

 しずかちゃんにさんづけで呼ばれたい、と人間の主人公は黄色い方の猫型ロボットに懇願します。 ▲展開▼  その陸橋はスピンオフドラマによく使われています。なぜならば、ちょうどいい仕上がりだからです。  モンシロチョウをビート板に乗せます。防水加工はバッチリです。  新人のエビフライはスライダーのおばけに激怒しつつ、ある意味では、欲情していました。  張り裂けそうなムルロア環礁に導火線を付けて、ニフラムのような柔軟剤で仕上げます。イソギンチャクは生姜焼き定食を敵視しますが、

どういたしまして!

SANAGARAロックフェスレポ(創作:1261文字)

スポーツライターのカムチャツカ朱海です。最近はなぜか音楽ライブ関連のお仕事をよく頂きます。駆け出しのスポーツライターになぜこのようなオファーが来るのか分かりませんが、私としてはありがたい限りです。 さて『SANAGARAロックフェスティバル2024』行ってきましたよ。仕事を忘れて楽しんできちゃいました! オープニングアクトは昨年12月に『月餅’s(ゲッペイズ)』から改名した『隙間タイル』です。全員清掃員のコスチューム。マイク兼デッキブラシを握り締めたヴォーカル、ヤマダカン