『詩/炭酸刺繍のために』ドイリーとフルーツポンチ
ばあばの家では冷蔵庫に
きまってフルーツポンチが冷えている
スイカにオレンジ、マスカット、
白桃だって沈んでる
透明のボールにたっぷりの
フルーツポンチとグラスを二つ
あと忘れてならないのは
パチパチと弾けるサイダー、それにね
なぜだか真っ白な丸いお皿
これが大事なんだって
グラスにフルーツポンチを取り分けて
ばあばは自分にだけ
たっぷりのサイダーを注ぎ込む
(実はわたしは炭酸がきらい)
わたしが食べ始めると
ばあばはいたずらっぽくウィンクをして
左手にお皿、そして右手で