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月に麦酒

欠けていく月を
ぼくたちは見ていた
少し昔、泣いているきみの隣
きみは大好きな彼に
さよならを告げられていた

葡萄味のサイダーを飲んで
「大好きだったんだ」って笑う
それがあんまり哀しいから
ぼくが守るって言ったんだ

パッチワークのシャツに
海風が残るくらい
ぼくたちはそこにいたね、覚えてる?

あれからの色んなことは
言葉にしたら泡になりそうで
言わないよ、だけど
ふたりこうして今も
苦い麦酒を飲みながら
満ちていく月を見ている
きっと、それがすべて

パッチワークのシャツに
まだ残るあの海風
ぼくたちはここにいるね、愛してる





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