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【大分】復興の灯り 被災地にぎわう 天ヶ瀬で実証実験

 「天ヶ瀬温泉街 灯りの実証実験」と題した取り組みが日田市天瀬町で開催され、5日に最終日を迎えた。2020年7月の記録的豪雨で被災した同町で支援活動を行う「天ヶ瀬温泉つなぐ会議」が主催。地域住民の不安解消と「川と湯のまち天ヶ瀬」を復活させようと企画した。

■玖珠川護岸など9エリアライトアップ

 実証実験は2月5日から1ヶ月間にわたり実施された。点灯は18時から22時まで行われ、玖珠川護岸や軒先提灯など9つのエリアがライトアップ。日田木材協同組合から提供された木材も活用した。

ライトアップされた天瀬橋に集まる人々=3月5日、同市天瀬町

 つなぐ会議によれば、豪雨により被災した温泉街では街頭が壊れ、転居に伴う空き家や空き地が増加したため、「暗くて寂しく、不安だ」という地域住民の声が挙がっていたという。

 また、観光地として、天ヶ瀬温泉街ならではの風景を磨き上げる必要性もあった。こうした現状を踏まえ、天ヶ瀬に住む人・営む人々にとって心地よく、以前よりももっと好きになる夜間の環境をみんなで探すため、実証実験が行われた。

 3月4、5の両日は実証実験を「食」とともに楽しんでもらおうと、同温泉街や日田市内の飲食店が出店する「天夜市(あまやいち)」が開催された。酒類におつまみ、カレーや韓国料理など多種多様な食を楽しむことができ、出店には長蛇の列ができた。来場者には家族連れや若者の姿が目立ち、両日合わせて約700人が来場した。

 5日に来場した大分市の女性(23)は「今後もライトアップを実施してほしい」と話した。【山口泰輝】

※この記事は、4月5日発行の「GENSAI PRESS 4号」に掲載されています。以下の紙面は、ダウンロードできます。

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