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小5男子・小6男子 俺わかる!俺楽しい!と思ってる、の巻

↑写真のアイシングクッキー🍪。毎週いっしょに個別学習するようになって7年目の女の子、今や立派な女子高生(笑)。ライブやゲーム、楽器演奏など、日々の楽しみも増えてこちらまでが嬉しさ満点。ときどきプレゼントしてくれる手作りアイシングクッキーも、ご自身が客観性を獲得してメタ認知が育っていくのと同時にどんどん腕を上げて行きました。親御さんのサポートの力も大きい。
 食べるのが惜しい今年のX'mas☆(* ´ ▽ ` *)ノ



 さて最近、個別学習支援がスタートした小6と小5の男の子。開始前にいただいていたご相談内容、その一部は。。
● 何も言わずに行動してしまう。怒りのコントロールや感情の言語化の練習をしてほしい。
●2学期はほとんど学校に行っていない。
● 本人の伝えたい事を的確に相手に伝えることが難しい。感情のコントロールが苦手で怒ったり泣いたりし易い(特に自身の気持ちを言葉にするとき)。
● 国語や算数の文章題では、何を問われていてどう答えたらよいのかがわからないようだ。また、親の指示も本人に伝わりにくくどう伝えていったらよいのか悩む。
● 1つがダメだと自分は全てダメだと思い込んでしまう。
●決めたパターン通りにやっていくことは嫌いではない。


 ほぼ同時期に個別クラスがスタートしたお二人ですが、どこか似ていてどこかが違う。 
 
とりあえず国語と算数の教科学習をそれぞれ進めながら、各単元のどこでつまずいているのか、何につまずいているのか、どういう解説ならご本人が納得するのか・腑に落ちるのか、どこをどのように補強してあげるとよいのか、等の評価・考察を進め、
 それと同じくして“あ、こういう所で引っ掛かっちゃって前に進めなくなるお子さんなんだなぁ。でもこの細かさは周りにはなかなか理解されがたいだろうなぁ。本人としてはなぜそれはダメなのかということについて納得しないと、前に進めないだろうになぁ”、“あ、こんなところに感覚過敏と思われる症状が出るんだな。しんどいだろうな。親御さんとも共有を”、“あ、ここは踏み込んで敢えて真っ正面から理由を聞いてみた方がご本人はスッキリする訳ね”、“あ、これぐらいの負荷の押し引きはご本人は意欲が消失せず続けられるレベルなんだね”、“あ、ご本人はなぜこの問題でエラーするのかわかっていなさそうだから、ここは一つ客観的で目に見えてわかりやすい材料が要るな”、などなど、そのお子さんと関わる中でたくさん発見し、少しずつセッションと信頼を重ねていく。


 親御さんからは人の気持ちが分かるようになって欲しいとご希望あり、いえいえ、まずはお子さんご自身が自分のことをわかるようになる冒険の旅に出掛けます(もちろん教室内で(笑))。私とお子さんご本人の二人三脚でそのお子さん自身が自分のことを発見できるよう、大海原へ漕ぎ出します。なぜ親には気持ちの勉強(当初SSTのご希望あり)をするよと言われて来たのに、国語の勉強が始まるの?という?顔のお子さんに、「国語には同じ“書く”でも 分けて書く(分類・交通整理) と まとめて書く(構造化・要約) があるんだよ。その勉強をしていると、わかることも多くなってくるんだよ」と答えてみる。すると「そうなの?…、ホッとした。道徳とか(こっちは良いこと、こっちは悪いこと)やるのかと思った」と少し目が輝き始めます。


 と言いつつそのお子さんにはまずはバリバリの教科学習ではなく、お互いのインタビューの掛け合いのようなやり取りでメモ用紙を埋めていって…その内に自身の名前の各漢字から連想するものの出し合いっこをしたり…そうするといろいろなことがご本人にもわかってきて、自分のこと・自分の周辺のことへの発見や捉え方の再構築があったりして…好きなテレビ、ときどきするお手伝い、学校の嫌なところ好きなところ、ペットの年齢や名前、苦手なこと、好きな食べ物の種類と理由…思わぬ質問に答えてみる、すると相手がそれに肉付けしてくる、そこに気付きがあって自分の選好に気づく、ちょっと自分を認めてみる、今の自分の困り事がなんとなくわかってくる…自分のことが前よりははっきりわかって自他の区切りがしっかりしてくると、その次の地平に他者とその他者の事情が見え始めてくる。。。オレはこう思っていたけど、もしかしたらお母さんは違うかも…?オレはこれが良かったけどお母さんの良かったのは違ったのかも…?オレはそうしてほしかったのに、妹はそうしてほしくないのかな、もしかして…?
 遠回りに見えるかもしれないけれど、自分の輪郭がしっかりしてくるとはじめて他者が自分とは違う他人として立ち現れ、他者の様子もすこし慮ってみようかな、という気になってくる…。そんな過程もあります。
 そういった作業過程にご一緒できるのは、いつも毎回思うけれど、ほんとうに幸せ。


 この二人の男の子はそれぞれ初回の授業が終わった後で、親御さんに「先生に話を聞いてもらえることがとてもよかった」、「ここの勉強は楽しかった」ともらしていたとのことでした。その後隔週で、もしくは週1で授業を重ねるごとに、少しずつ少しずつ自信を付けていくのがわかります。「オレわかるじゃん!」「オレ出来るじゃん!」「あ~楽しかった」と目が言っている、鼻息が言っている、紅潮した頬が言っている、ときどきほんとに言っている(笑)。


 どうかこれからも、この二人の男の子がそれぞれに自分のことを好きになる・自信を深める過程のお手伝いが出来ますように!!



 さて、立ち寄ったコメダ珈琲店にはもうお正月飾りが…クリスマスとお年始のせめぎあい、を楽しむ(笑)。

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