短編小説【知人の恋】
SNSで小学生の時、気になっていた人の婚約を知った。
相手と会話を交わしたこともない。
それじゃ、単なる片思いじゃ?
いや、それが違うんだ。
彼とは塾が一緒だった。
中学受験の進学塾だ。
彼は頭が良く、御三家のクラス。
社交的で友達も多く、サッカーのユニフォームのまま塾に来ることもある。
おそらく振る舞いから言ってリーダー格の目立つタイプ。
スポーツ少年らしい。
集団の中でも、比較的背が高く目立つが、集団からはみ出た個性があるわけめもない。要はどこでも馴染める人。
ここから先は
766字
¥ 350
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?