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SCP-ChatGPT3

SCPになにか入れると別なものに変わる物入れボックスみたいなのがあります。ヘッダ画像をお借りしています。

このボックス的なものには

Rough、Coarse、1:1、Fine、VeryFine

というダイアル的なものがあり、

左から適当な同質量のもの、分解とかされる、それなりの別加工、上質な加工、未知レベルのハイクラスな上位互換品

が、何かしら入れて当該チャンネルに合わせると出現する。

入力: 被験者D-186、白人男性、42歳、108kg、185cm (設定: 1:1)
出力: ヒスパニック男性、42歳、100kg、188cm。被験者は非常に混乱し動揺。警備員に対し攻撃。被験者を終了。

こういうのを見ると、この「SCPを使う人」とSCPの間に「会話」が必要であることが想起されます。

で、この「SCPを使う人」が何らかの目的を持っている場合、この会話がとにかく重要である。どのような文脈でこのボックスが入れられたものを処理するのか、というパターンを把握せねばならないのだが、果たして人間の趣味嗜好のように読み切れない感じであり、文脈を読み切るのは大変だろうと思われる。

石を入れてダイヤモンドがでてくるとは限らないし、なんらか変な間違いをしてしまった結果ものすごく良いものが手に入ったりと……斯様な皮肉な結果が生まれる理由としてはそれはもうこのSCP財団が物語投稿所的な意味合いを持ってしまっているからですね、というクソ寒いことは言いたくないわけです。

つまり話を面白くするため、SCPのさらなるテイルみたいな二次創作的なものについていろんなポジティブ目な創作的波紋を呼び込んだほうが楽しいため、「一筋縄じゃいかない感じ」をそれぞれがお作りになるSCPには込めがちになる。いわゆる没個性を避けるために創造性が投与されすぎたものばかりが仕上がることになる。それが良いのか悪いのかは置いておいて……

あるいはSCPの質にパンチが足りない部分を意味不明な過程と結果で補おうとするのだろうか。このSCPでいえば、変なものを生み出そうとしたのにめっちゃ良いものが返されてしまった、みたいな。

なのでこの「わけのわからんもの」の性質や物事に対する解釈がどのようなパターンとなっているのか、的な文脈を全部読み取ろうとする行為がこのSCPに対しておこなわれることになりそうです。普通の人がこう理解しているものを、この子(SCP)はどのような理解で返してくるのか……

でこれってなんかに似てんなと思ったらChatGPTなんですね。どんな解釈を持っているのか=どんなプロンプトを入れればいいのか、です。

GPTには対話が必要であり、人間のそれとは多少違う。あるいは、この人には通じる話だけどこの人にはもう少し説明しないと伝わらない、みたいな感じの延長にあると言ってもいいだろうか。それを極めたものがプロンプトですね。クソエロ画像をAIに造らせるためにどのような横文字が必要なのかステーブルディフュージョンユーザは日々研鑽している。

こう考えるとこのSCPは、財団のメタフィクション的に考えても「ある時代からどのような過程を経たのかはともかく、このボックスという形で別次元、平行世界からGPTを手に入れた人の話」と捉えることができそうです。

残念ながらPC上のプログラムではなく、変な箱だった。しかもどのような間違いか出力機能を備えており、文字での対話は不可能である。

かくして平行世界で立体型GPTを手に入れた当該世界の財団は、上記リンクのページを作りまた別の平行世界の我々がどういう理由かしらないがそれを閲覧できてしまっている……というほうがファンタジー的に楽しい気がする。ファンタジー的にとか無粋なことを言いたくはないのだが

でこっから全く別な話になっちゃうんだけど……しかもあまりしたくない系の話なんだけど、こういうのについて公式(?)ページだけを参照すると行間を読みまくるセンスが求められすぎてわけがわからんことになりがちです。

だからといってなんたらwikiだのなんたら大辞典みたいなものを見ようとするのもあるかもしれないんだけど……wikiだの事典を名乗っておきながら、全く中立性がないので注意されたい。

というのもこういう言い方はしたくないのだが……書いてる人とかがごりごりのインターネッターとかなんでしょうね。死ぬほどネットスラングを使い倒し、むしろそれをやることが目的なんスか……?ってぐらい目が滑るような内容になっていて、さらにはSCPのことをこいつだの奴だの呼ばわりする。とても中立的、客観的、俯瞰的立場を求める読者にとっては冒涜もいいところである、というのは言い過ぎか。

このボックスもいわゆる説明書に生き物を入れちゃだめーとか死体を入れちゃだめーと書いてあるからなんだろうけど、死体を入れた結果報告書を書き写す際にいちいちどうして入れただの相槌を入れているのだがこれが鬱陶しい。

ま、まあ、正直、ぶっちゃけ、はっきりいって、みたいなインターネッツ上で自分の意見だけが正しいから周りに押し付けまくろうとする、自分優位なマウント型のおっさんがよく使う設備語や副詞なんかも多くて辟易する。また別の機会に書こうと思ってますが、インターネッツでそう見られたくないのであれば(見られないほうがいいに決まっている)まずこれら5つの単語を使わないほうがいいです。するとあなたの文が偉そうじゃなくなりますよ。

こう言うと偉そうに見えることの何が悪いのか、とか、この程度で偉そうとか何事かみたいなことを仰る向きもあるかも知れないのだが、そこまで行くとお話が通じない「インターネッツにおいて人から下に見られたら終わり」系の被害妄想的な次元に生きていることの証左となるためもうご覧にならないで大丈夫だ。斯くして平行世界のSCPの説明文とは、このような悲しい言葉群で説明されてしまいました。

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