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北乃利人
2019年8月21日 22:21
幼い頃、夏祭りはまだまだ盛況だった。田舎ながら、それなりに大きなお祭りがけっこうあったものだ。商売の家に生まれたこともあって、もっぱら連れて行ってくれるのは、母方の祖母だった。毎回「これ!」という一品を買ってもられるのが常で、祖母の手を引き縁日を何往復もしたものだ。あれは、小学二年生の事だったと記憶している。その年のお祭りでは、買ってもらいたいものが早々と決まっていた。それは「亀
2019年8月6日 15:32
暑い。あぁ、今は夏なんだから当たり前か。やっぱり夏ってこんな暑かった、よな…今日もまた、暑い一日だった。茹だるような夏の一日。そう、あの日も。まあ、そんな思い出の夏も、もちろんあるにはある。でも不思議と、夏の最中に夏の記憶を思い出すことは少なかったりする。暑ければ暑いほど。今日も、こんな暑さの中で懐かしく思い起こされるのは、あの冬の、あの日のことだったりするのだ。今こう
2018年12月13日 11:52
12月、遅く起きた朝, 晴れ 。この時期、平日の起床時だと夜がまだ明けきらずに外は暗い。リビングの照明をつけるこたから始まる朝だ。 休日の朝、日差しが部屋に溢れている。ぼんやりと、静かに漂う光の群れを眺めて過ごす。隣のベッドからは、妻のさほど大きくはないいびきが不規則に聞こえてくる。無呼吸症候群かもしれない。起きたら検診を進言してみようか。 そして、今年ももうすぐ終わ