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自由が丘 ネコ日記 クリボーの家猫修行 33日目 ついに手からチュール!!

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クリボーの家猫修行 30日目

ますます酷くなる一方の夜鳴き、僕はとうとう限界だと皆に言い始めました。あまりにも声が大きく、これでケージを出したら、毛布も被せられず、そこらじゅうに響き渡るネコの悲鳴。
僕はリリースを、ほぼ決意しようとしています。いくら何でもこのまま先の見えない状態で、限界に近く大声を出しながら、部屋で生活が出来ない状態になり、リモートでも外出することになっています。

もう僕の写真もFacebookもTwitterもクリボーの写真だらけで、どうにも忘れることは出来そうに無く、もしクリボーを家猫にすることに失敗したなら、僕は一生ねこを飼うことはしないつもりです。そして、クリボーをリリースしたなら、今までのように裏庭でお世話もしない。裏庭でお世話を始めると、また同じようにネコたちはやってきて、いつかのように、この子を何とかしないとと衝動的に捕まえて、病院へ連れて行こうとしてしまいます。

今でも毎日来る、ブランちゃん

僕の一瞬の判断でクリボーを捕獲してしまい。成猫で野良子という馴化の最も難しい個体。ノラを保護する理由として、僕は人間の勝手でノラは生まれ、であれば人間が責任を持つべきと思ってはいたのですが、こうしてノラを捕まえて馴化させようなんて、これこそ人間の勝手でもあるのです。
ノラの幸せは生まれた時からもう何だかわからないのかもしれません。

夜、うちに戻る足はここひと月のうちに、随分と重くなりました。家に帰ることも辛くなっているのです。命を預かる重さ、その命がどうなるかわからない。日々沼にハマる思い。

昨日、うちに帰って、ふとチュールを手であげてみようと思ったのです。捕獲後からかなり凶暴になり、威嚇され、ウー、シャーは止まず、いつもゴムのグローブを付けて世話をしましたが、この日、何となく素手でチュールを口の近くに運んでみたら。。。

クリボーに手でチュールをあげることが出来ました!!!

なんとうまそうに食いつきました。手にクリボーの口の振動が伝わり、愛情を感じます。なぜ?なぜなのか。
クリボーとは外猫時代でも50cmより近づいたことも無ければ、手で触れたことも一度もありません。ただ、一度もシャーと威嚇してくることはありませんでした。
そのクリボーが豹変して、信頼関係も無くなり、回復出来ないままのひと月。突然の出来事に僕は感動してしまい。何が何だかわからなくなっています。

クリボーは僕に不信感があって鳴くのでは無く、ケージが嫌で嫌でしょうがないのでは無いのかと感じました。
僕は今までそうは思っても、ネット記事や獣医たちの意見で、こうして来たわけです。もし、家庭内ノラになってしまうと、一生ダメな時もあり、大声も抑えが効かなくなり、手放さざるを得ないと、そしてそれがノラに関わる者の試練でもあると聞かされていました。本当にこれでは悲しすぎます。
クリボーも本来は自分から家に入ってきて、僕のベッドで泥だらけで寝ていたのに。

クリボーのベッドもあるのに、僕のベッドで寝ようとするクリボー

ところが、クリボーは僕を信頼しているのかもしれません。
とても臆病で、甘えん坊なため、メス猫からも逃げ回るクリボーです。外猫時代も僕にだけ甘えていました。
そう思うと、買っておいたキャットタワーを作り始めました。
ケージから解放して、ダメならダメでリリース。でも少し感じたクリボーからの信頼に賭けてみようと思ったのです。

ペットゲートが明日届きます。
数日後にはケージからクリボーを解放します。
これでもう出来ることはありません。
家庭内ノラになるのか、家猫になるのか。近隣から苦情が来たらその瞬間に全てが終わりますが、クリボーの家猫修行はもう少し続きます。

急いで作り上げたクリボーのキャットタワー


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クリボーの家猫修行37日目

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