自分を疑える選手は成長し続ける
こんにちは。ヒロヤです。
昨日の指導の現場で起こった出来事を話します。
僕が現在担当しているのは高校一年生で、彼らを上と下で二つに分け、表と裏でトレーニングとフィジカルメニューを行っている形です。
僕はトレーニングの方を担当しています。監督も僕を信頼してくれていて、「1年生好きにやっていいよ」と言ってくれています。
ただこれは、1年生がどうでもいいというわけではなく、僕がOBで、チームのプレースタイルを理解しているからこそ任せてくれているのだと思います。
そんな中、コロナで入部が遅れた一年生は、1日単位でメンバー選考が行われています。
火曜の練習で悪かった選手は、水曜の練習では下の組に落とされてしまうと言った感じです。
選手も緊張感を持って取り組んでくれているので、なるべく全員評価してあげたいのですが、グランドにも指導者にも限りがあります。
そんな理由もあって半分に分けているのです。
昨日の入れ替えで、一昨日は上のカテゴリーだった選手が下のカテゴリーに落ちてしまいました。
フィジカルは申し分なく、向上心もある子だったので、僕は評価していたのですが、他の指導者の方の目には留まらなかったようです。
自分の武器を使う場面をわかっていない感じで、戦術理解がまだまだ足りない印象は僕も受けたので、そこで目に留まらなかったのかなと思います。
昨日のトレーニングが終わり、解散をしました。
そのあと彼が、僕の方によってきて、
「何がいけないんでしょうか。」
と聞いてきました。文字で書くと反抗的な感じがしますがそうではなく、純粋に自分の足りないところを知りたがっているような顔つきでした。
そこで僕は、
「じゃあ○○(その子の名前)の武器はなんだと思う?」
と聞いたところ、
「スピードとフィジカルです」
こう答えました。
ここで思ったのは、シンプルにすごいなと。
自分の武器をこんなにも堂々と言えること。
自分の武器を理解していること。
どれも選手時代の僕にはなかったものです。
そこで僕は、
「俺は○○のことを評価しているし、チームのために行動しているのも見てる。その武器も他の選手にはないものだから自信を持っていいよ。」
と伝えました。
「でもそれをどこで使うのか。○○がドリブルすることで周りにどのような影響を与えているのか。この低いレベルだから通用しているんじゃないのか。そこの理解がまだまだ足りていないよ」
とも伝えました。
その日のトレーニングのテーマはビルドアップで、果敢にドリブルで仕掛けるというよりは堅実にボールを前進していくといったトレーニングでした。
自分のゴールの近くでボールをつないで、前進できるタイミングをうかがうので、絶対に失っては行けません。
なぜなら、自分のゴールの近くで失うと失点につながってしまうからです。
その場面だよということも選手たちに伝えていましたが、彼は果敢にドリブルを仕掛けていました。
レベルがあまり高くないカテゴリーだったので、無双状態。ガチャガチャと抜けて、前進はできてしまっていました。
でも違うよと。
このレベルだから抜けるだけで、試合になれば相手にカモにされてしまう。だって、相手は奪ったらすぐ近くにゴールがあるから。
一か八かのドリブルを仕掛けてくれたら、取れる可能性は高くなりますよね。
そういった、練習の意図や試合を想像する力が、彼には足りないなと感じたのです。
でも僕は全然いいと思います。
フィジカルのある選手にありがちなのが、評価されない理由を、指導者のせいにする、と言ったものです。
練習では自分の能力で抜けるのに、評価されない。
こうなるとほとんどの人が、
「あいつは見る目がない」
と言って、練習に真面目に取り組まなかったりします。
でも彼はぶれることなく、真面目に練習に取り組み、指導者にフィードバックを求める。
すごいことです。誰にでもできることではありません。
何事もそうですが、自分にベクトルを向けることができる人は強いです。
彼のように、日々自分を疑い、改善していくことができるからです。
チーム全員がそうなっていければ、いい集団になり、結果もついてくると思います。
そうなっていけるように、練習のオーガナイズや声かけでうまく仕向けて行きたいと思います。
親知らずをぶち抜いて痛いですが、今日もトレーニングいってきます!
それでは。
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人としての魅力を磨くために使わせていただきます。これからも楽しくやっていくので見守っていてください。