マガジンのカバー画像

音で画く、音を編む。

700
その日の夜、僕は「音画」を目指しているのだとはっきり解った。数年考え続けていた事への解答だった。 だから何をしても許されるし、現実に何をしても良いのだと思う。 自分の中で制約をつ… もっと読む
運営しているクリエイター

2016年4月の記事一覧

クラシック音楽ファンが減ってるってほんと?!(データで確認してみよう)

クラシック音楽ファンが減ってるってほんと?!(データで確認してみよう)

一昨日あたりツイッター(そして、そのまとめ)で話題になったのが、これです。

「なぜクラシック音楽の人口が減り続け、今も激減しているのか」をとてもわかりやすく説明→分かり易すぎると話題に

この発言の内容(というか比喩)にわかりやすい、という人がある程度いる、ということについて、少し考えてみたいと思います。

要点としては3つにわかれます

1 クラシック音楽はそんなに敷居が高いのか

もっとみる
日本のプロオーケストラいろいろランキングして分析してみる

日本のプロオーケストラいろいろランキングして分析してみる

みなさん、日本のオーケストラ聴きに行っていますか??先日、日本のクラシック音楽ファンは減ってないのではないか、という仮説を示すための具体的な数値に「日本プロフェッショナルオーケストラ年鑑」のデータを使用しました。

で、ついでに、おまけというか遊びとして、各オーケストラの演奏回数、会員数、入場者数、収入のデータでランキングを作ってみました。
データは2013年度のものです。
対象はオーケストラ

もっとみる
ハイチのボッサ・コンボのレコードをめぐる旅

ハイチのボッサ・コンボのレコードをめぐる旅

先日、中古レコード屋で、ハイチの「BOSSA COMBO」というグループのレコードを¥680で見つけました。録音は1980年とクレジットされています。

さて、ハイチってどこか知ってますか?

北アメリカと南アメリカの間にカリブ海があって、たくさん島がありますよね。

大きいキューバがあって、その右にハイチがあります。ちなみに左にはジャマイカがあります。

中南米って宗主国や人種構成や歴史が違うと

もっとみる
<売れないかも知れないが、良いものを作りたいという寝言の話>

<売れないかも知れないが、良いものを作りたいという寝言の話>

日本の、いや世界の音楽産業は、ここ10年近く未曽有の構造改革を迫られ続けている。

インターネットの普及とそのスピード、音源のデジタル化によるパワーシフトは、販売システムを変化させ、音楽産業の利益構造を根底から覆した。
今はネット上に無料の音源が溢れかえっている。

しかし、音楽そのものの種類が増えたとはいえ、「良い音楽」には300年以上前から、そのクオリティは一定の、あるいは当然の評価基準があっ

もっとみる
<音楽のプロを目指す方へ>その3

<音楽のプロを目指す方へ>その3

このシリーズは2015年春~初夏、FB上にアップした記事の再掲です。

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

音楽でのプロを目指すなら、これは知っておこうよと言うシリーズ第三弾。

プロ目指さない人、趣味でやってますって人、またはもう音楽で飯食ってますって方は、この先読む必要はありませんよー。本当に無駄に長文ですから笑。

何度も同じような話を書きます。またこの話かと思われるで

もっとみる
<音楽のプロを目指す方へ>その2

<音楽のプロを目指す方へ>その2

このシリーズは2015年春~初夏、FB上にアップした記事の再掲です。

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

音楽でのプロを目指すなら、これは知っておこうよと言うシリーズ第二弾です。

その1を読んで頂いたプロミュージシャンの方から、「いや今どきこういう事をいう人が少なくなったから、良いと思う」と言われウザイでしょうがお暇ならお付き合いを。

今回もやはり長文ですので、お時間の

もっとみる
<音楽のプロを目指す方へ>その1

<音楽のプロを目指す方へ>その1

この記事は2015年4月、FB上にアップした記事の再掲です。

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

お店の出演者の方に「どうすれば売れますか?」という質問をされる事があります。

お答えしようにもその人によって状況が変わるし、こんな時代なので「こうすれば売れます」などと言えるはずはありません。

でもここ最近、最低限これを理解しておこうよ、という事を書いた方が良いかと思ってき

もっとみる
音楽業界も出版業界も正しいことをやりすぎて、みんなで駄目になってる件

音楽業界も出版業界も正しいことをやりすぎて、みんなで駄目になってる件

音楽を有料で購入しないどころか、音楽そのものに無関心な「音楽離れ」が進んでいる云々の記事が流れてましたね。

まあ、これもポジショントーク要素とか、他のジャンルとの相対的要素とかあるので鵜呑みにはできないけど、そういう雰囲気はたしかにあります。

くるりの岸田さんが、その件で面白い考察をしていて、ざっくり言えば「聴かなくてもいいや」と思うような音楽が増えすぎたんじゃなかろうか、と。

      

もっとみる
ヒーローはどこにいる?

ヒーローはどこにいる?

ギターヒーロー、ということばはもう死語に近いのかしら。

きょうはエリック・クラプトンの武道館公演最終日に行ってきました。70歳になったらツアーを辞める、と宣言したうえで「最後の日本公演」と謳って来日したのが2年前。今回、前言を撤回するかたちで71歳のクラプトンが来日したわけです。

2年前のローリング・ストーンズ、去年のポール・マッカートニー、そして今年の4月になって一挙に来日したボブ・ディラン

もっとみる