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好きを詰めこんだ、自分だけの本棚。

 自分の選んだ本が並んでいる、自分だけの本棚。そんな空間は、自分にとって居心地が良く、安心感を与えてくれる。

 当たり前だが、自分の選んだ本だけが並んでいる、自分による自分のための本棚だ。なんて贅沢な空間だろう、といつも思う。

 本棚は無印良品の棚。確か、10歳くらいの頃にもらったものだ。長く使える家具として、我が家では、結構無印良品の家具を愛用している。

 正方形なので、文庫本だと、上半分のスペースが余る。それが勿体無くて、なんとか文庫本を2段にして置けないかな〜と、ゆるっと探している。本が増えてきたらまた考えようと思っている。

 使用頻度が一番多い場所。最近読んだ本、これから読みたい本、好きなシリーズモノを、ここにまとめて置いている。

単行本

 このあたりは最近買ったり、読んだりしている単行本や漫画など。
 たまに読みたくなる本、読み返したい本もここに置いてある。

漫画コーナー

 シリーズものの漫画は、母に譲ってもらったものばかりだ。
 微熱の時はよくハチクロを読んでいる。

星の王子さまとバラ

 寝る前にバラ(の造花)にアロマを垂らしたお花を枕元に置いて、ラベンダーのいい香りに包まれて眠るのが最近のお気に入り。
 寝る前に手に取りやすいように、普段は本棚に飾っている。

カラフルな背表紙を集めたもの。
白とブルー系の色合いの背表紙で揃えた。
文庫本と、使い終わったノート。
背の高い本たち


 この棚に本が並ぶようになったのは、ここ数年の出来事だった。元々、私はそれほど読書好きというわけではなかった。

 読書することは、当時、学校での暇つずしグッズに過ぎなかった。スマホも使えず、友達もいない。休み時間にすることは、仮眠か読書か、それくらいであった。

 図書館は好きでよく通っていた。しかし図書室そのものが好きというより、「賑やかな教室から逃げることのできる、唯一の避難所」みたいな感覚だった。


 本を読んでも、あまり理解することができず、活字の世界で流れていく情景やセリフ、そして気づけば展開している物語をぼんやりと眺めているだけだった。
 中学からは音楽の方に時間を費やすことが多くなり、ますます私は、本との距離は遠ざかっていった。

 初めて心を強く動かされたのは、「星の王子さま」だった。初めて読むことが楽しくなって、この本が大好きだと思えたのが、その本だった。その一冊が、私の中学時代を支えてくれた。大切な親友であり、優しくて話しやすい先生みたいな本だ。



 自分の本棚には、過去にさまざまな縁があって手元にある本たちが並んでいる。
 その一冊の向こうには、作者や出版社をはじめとした、さまざまな縁があり、広い世界と繋がっている。
 本棚とは、過去に積み重ねてきたものが詰まっている、思い出箱のようなものだ。

 それと同時に、本棚とは、未来へ繋がっていくものでもある。
 これから本棚にいろんな本を並べたり、読み終えた本を、人生の中で何度も読み返していく。その「いつか」の瞬間のために、本たちがぐっすりと眠る場所でもある。
 つまり、本棚には、過去や未来を、今この瞬間に繋げてくれる空間なのかもしれない。

 自分の好きが詰まった、わたしだけの本棚。これからこの本棚は、どんなもので埋まっていくのだろう。