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指定難病紹介 全333疾患の紹介

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NPO法人「希少難病ネットつながる」の理事長・香取久之が難病について紹介。 現在指定難病になっているものをここにすべてまとめようと思います。 RDneTページ→https://…
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難病についてのまとめ、希少難病ネットつながるのニュースなど

塚地です。

ここ数年来難病についての情報提供を手伝っております。

この記事では「希少象難病ネットつながる」の最新情報をお届け致します。

ただいま、クラウドファンディングを行なっております。

自分の力で一歩前へ。足こぎ車いすCOGY(コギー)を届けたい!

本人の目標は500万円だそうですが、
塚地的には1000万円が目標です。

フジテレビ『ザ・ノンフィクション』(2020年8月16日放送

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難病紹介 ベスレムミオパチー(指定難病31)

徐々に進行する腕や太ももを中心とした筋力の低下や手指、手首、肘、足の関節の屈曲拘縮(曲がった状態で固まってしまう)を特徴とし、Ⅵ型コラーゲン遺伝子の異常が原因でおこる疾患。北イングランドでは10万人あたり0.77人と報告されているが、日本での報告は非常に少なく、大部分が未診断のままと考えられる。人によって程度の差はあるが、乳幼児期から手指や肘、足の関節が屈曲拘縮している、運動発達が遅れているなど、

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難病紹介 遠位型ミオパチー(指定難病30)

遺伝的な筋肉の病気(筋疾患)の一つ。理由は不明であるが、筋疾患の多くは、体幹に近い筋(近位筋)から障害される。ところがこの遠位型ミオパチーでは、体幹から遠い筋(遠位筋)、例えば足首を動かすような筋肉や指先を動かすような筋肉から障害される。そのような遺伝性筋疾患を総称して、遠位型ミオパチーと呼んでいる。
そもそも筋疾患は全て患者数の少ない病気(希少疾病)。その希少疾病の中でも例外的に遠位筋が主に侵さ

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難病紹介 ウルリッヒ病(指定難病29)

ウルリッヒ病は、生まれた時から力が弱い、肘や膝の関節が固くなって十分に動かせない(関節拘縮)、手首や手指の関節が異常に柔らかいなどの特徴をもつ病気。
Ⅵ型コラーゲン遺伝子の異常によって起こり、先天性筋ジストロフィーの一つに分類されている。
日本では、福山型先天性筋ジストロフィーについで2番目に多い先天性筋ジストロフィー。報告されている患者の数は約300人であるが、実際はもっと多い可能性がある。

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難病紹介 全身性アミロイドーシス(指定難病28)

アミロイドーシスとは、アミロイドと呼ばれるナイロンに似た線維状の異常蛋白質が全身の様々な臓器に沈着し、機能障害をおこす病気の総称。
複数の臓器にアミロイドが沈着する全身性のもの(全身性アミロイドーシス)と、
ある臓器に限局してアミロイドが沈着する限局性のもの(限局性アミロイドーシス)に分けられる。
全身性アミロイドーシスの代表的なものとしては、免疫グロブリン性アミロイドーシス(ALアミロイドーシス

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難病紹介 特発性基底核石灰化症(指定難病27)

脳内の大脳基底核や小脳歯状核などに、原因不明の病的なカルシウム沈着(石灰化)が認められる病気。無症状の患者がいる一方で、もの忘れ、パーキンソン病様症状、歩行障害など様々な症状がみられることが知られている。頭部CT検査で石灰化は確認できるが、石灰化を引き起こす他の病気を除外することが必要。
これまで研究班には約200名の患者が登録されているが、実際にはその数倍の患者がいると推定される。
男女差はなく

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難病紹介 HTLV-1関連脊髄症(HAM)(指定難病26)

HTLV-1 関連脊髄症(HAM)は、成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルスであるヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)感染者の一部に、進行性の両下肢麻痺、排尿排便障害を示す、日本で発見された疾患。HTLV-1というウイルスはヒトのリンパ球に潜在感染し、授乳や性交渉を介して伝搬する。
HTLV-1の感染者は全国に約100万人いるといわれているが、その大多数はHTLV-1による病気を起こすこ

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難病紹介 進行性多巣性白質脳症(PML)(指定難病25)

進行性多巣性白質脳症(PML)は多くの人に潜伏感染しているJCウイルスが、免疫力が低下した状況で再活性化して脳内に多発性の病巣(脱髄病巣)をきたす病気。
「PML診療ガイドライン2013」に掲載されている国立感染症研究所からの報告では、脳脊髄液のJCウイルス DNA遺伝子検査でPMLの診断が確定した患者は2007年4月~2011年10月の期間で58例であった。最近の日本での発生頻度は0.9人/10

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難病紹介 亜急性硬化性全脳炎(SSPE)(指定難病24)

亜急性硬化性全脳炎(subacute sclerosing panencephalitis:SSPE)は麻疹(はしか)ウイルスによるゆっくりと進行する脳の炎症(脳炎)。麻疹に感染してから、数年の潜伏期間(5~10年)の後に発病するという特徴がある。発病後は数月から数年の経過(亜急性)で神経症状が進行する。
治療法は確立されておらず、現在でも予後が悪い病気。
潜伏期間が数年と著しく長く、ゆっくりと進

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難病紹介 プリオン病(指定難病23)

プリオン病は感染性を有する異常型プリオンが脳に沈着する結果、脳神経細胞の機能が進行性に障害される致死性の病気。ヒトにも動物にもみられ、動物のプリオン病としては牛海綿状脳症 (BSE)、いわゆる狂牛病がよく知られている。ヒトのプリオン病は、孤発性、遺伝性 (家族性)、獲得性の3つに大別され、孤発性には孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病 (sCJD)、遺伝性には遺伝性クロイツフェルト・ヤコブ病、ゲルスト

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難病紹介 もやもや病(指定難病22)

シンガー・ソングライターの徳永英明さんが罹患されたことでご存知の方も多いかもしれませんね。もやもや病 (ウィリス動脈輪閉塞症)は脳の血管に生じる病気で、内頚動脈という太い脳血管の終末部が細くなり、脳の血液不足が起こりやすくなるため、一時的な手足の麻痺、言語障害を起こすことがしばしば見られる。
血流不足を補うために拡張した脳内の血管、“もやもや血管”が脳底部に見られることが特徴。もやもや病で細くなる

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難病紹介 ミトコンドリア病(指定難病21)

ミトコンドリアは全身の細胞の中にあってエネルギーを産生するはたらきを持っており、このはたらきが低下すると細胞の活動が低下する。たとえば、脳の神経細胞であれば、見たり、聞いたり、物事を理解したりすることが障害され、心臓の細胞であれば、血液を全身に送ることができなくなる。筋肉の細胞なら、運動が障害されたり、疲れやすくなったりする。ミトコンドリアの働きが低下することが原因でおこる病気を総称してミトコンド

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難病紹介 副腎白質ジストロフィー(指定難病20)

副腎白質ジストロフィー(adrenoleukodystrophy; ALD)は中枢神経の白質と副腎の障害を特徴とするX連鎖性の遺伝性疾患で、3?10歳で発症して大脳半球の広範な進行性脱髄と副腎機能不全を特徴とする小児大脳型や20歳以降に痙性歩行で発症するadrenomyeloneuropathy (AMN)、成人で性格変化、知能低下、精神症状で発症する成人大脳型に、副腎不全症状のみのタイプなど多彩

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難病紹介 ライソゾーム病(指定難病19)

人の体は何億もの細胞という小さな単位の集まりで、細胞は体の臓器を形作りそれぞれの役割を果たしている。細胞が正常な新陳代謝を営んでいるとき、人は健康な体を保つことができる。生きている細胞は常に新しい物質を作り体の成分としたりエネルギーとしたりしており、古くなったものは分解して捨てたり再利用したりしている。この古いものを分解する場所が細胞の中にあるライソゾーム。したがって、ライソゾームの中には数多くの

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