パーソナルトレーナー藤井自伝146

体脂肪に関わる様々な研究データ

前回食事回数や時間によって体脂肪に与える影響を研究した実験データに基づいた説明をした。
統計的な研究からは良い情報が得られるのは確かである。
今回も体脂肪に関わる研究データを紹介していく。

まず、あらゆる生物に存在している事が分かった時計遺伝子に関わる研究である。
体内時計というものが体型に変化を及ぼすかの研究で、マウス実験ではあるが体内時計の乱れで太ることが結果としてわかった。
研究では時計遺伝子を破壊することによっての変化をきろくしたものであるが、実際に破壊されたマウスは肥満することが分かった。
さらに動物実験により、エネルギー代謝や食欲に影響を及ぼす示唆あったとのことで、やはり体内時計と体型は深く関わりがあるということである。

次は睡眠時間と肥満リクスや食欲、基礎代謝との関係性を調べた研究である。
結論から言うと睡眠時間が短いと肥満リスクが高くなり、食欲の増進効果と基礎代謝の低下が見られることがわかった。

コロンビア大学の研究で32歳〜59歳の男女8000人に対して行われた研究では、睡眠時間7〜9時間と睡眠時間4時間以下を比べた結果、睡眠時間4時間以下の場合、比較して肥満率は73%も高いという、さらに睡眠時間5時間だとしても肥満リスクは50%も高かった。

食欲の増加についての研究では、睡眠時間8時間と5時間の比較を行い、睡眠時間が短い場合、ホルモン分泌量が変わり、食欲増進ホルモンであるグレリンが15%増加、食欲抑制ホルモンであるレプチンが15%減少した。
更に医学的に糖質への欲求が高まることがわかっている、理由として睡眠不足の脳のストレスを解消しようと働くためである。

望ましいとされる睡眠時間は7時間〜8時間ほどが目安で、ショートスリーパーやロングスリーパーという言葉がある通り、自分に合った時間を見つけることが肝要である。

高タンパク質食は痩せるのか、といった研究もある。
これは食事摂取量を自由にし、タンパク質比率を25%と12%に指定して実験をしたデータで、タンパク質比率25%にした場合は12%と比較して大きな体重減少効果が合ったことが記録されている。

このように様々な研究データがあるが、まだまだ推測の域を出ないものも多い。
あまりにも観測すべきデータの数が多すぎるのである。
更に個人差も加味すると、あくまで参考にしかならないのも事実である。
しかしながら、こういった統計データを元にすることで、自身の体の経験から自分に合った健康的な食生活を体現することは比較的容易になることも間違いない。

頭から信じすぎて極端な考えに陥るのではなく、あくまで傾向が見える参考として自身の良い生活習慣に取り入れていくのが良いのである。

続く


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