パーソナルトレーナー藤井自伝157

肥満やメタボは朝食の欠食から始まる

普段から朝食は非常に大事だといっているが、朝起きて夜に寝るという昼間に活動する社会生活に置いて、1日のスタートである朝食は体のリズムを整える上で非常に重要な要素となり、体のパフォーマンスにも大きく影響することから、ダイエットにももちろん欠かせない要素である。

朝食にはこれから活動するためのエネルギー補給としても重要な意味があるが、血糖値を上げることにより体がこれから活動をするスイッチが入るということも同じく大事なポイントである。
今回は大事な朝食の欠食と肥満やメタボとの関係性をお伝えしていく。

実はメタボや肥満はオーバーカロリーだけが原因ではなかったという事実。
当然ながらカロリーを必要以上に摂取してオーバーカロリーになってしまうことが肥満に繋がることはいうまでもないが、単純に食べすぎて肥満になってしまったケースよりも、そこまで食べすぎている認識は無いのに太ってきてしまった、という人のほうが多いように思うのだ。

つまり摂取カロリーや消費カロリーなど、カロリー以外の太る要因があるということである。
結論から言うと、朝食抜きの生活が大きな原因にもなりうるのだ。
実際に朝食をとらないことがメタボや肥満になりやすいという統計的なデータが世界のあらゆる研究で明らかになっているのである。

実際に食事の時間をズラして、朝食を食べるグループと朝食で本来食べていた食事を4時間後ろにズラした実験では、摂取カロリーは一緒でも食事時間をズラしただけで、朝食を摂らないグループでは体脂肪が増加したという結果が出たのだ。
その理由として、肝臓の時計遺伝子がリズムよく動いていないこと、脂質をエネルギーに変える代謝のリズムが乱れていたこと、などが挙げられていた。
さらに代謝にも関わりのある、食事後の体温も朝食を摂らなかったグループでは上がりにくかったことも挙げられる。

つまり朝食の欠食により内臓の動きが制限され、本来上がるべきはずの代謝も正常に上がらないということなのである。
さらに、この朝食の欠食による体のリズムの乱れ、体内時計のズレが短時間睡眠をも誘発するといわれている。
時間がズレてしまうことで寝る時間がどんどんと後ろにズレて遅くなる、体内時計が後ろに遅れるため、本来の時間に朝起きれない、そして朝時間がない、食欲が出ないなども起こり、大元の原因である朝の欠食に至る、という負のループが繰り返されるのである。

そして研究では、この朝食の欠食と短時間睡眠が重なることで、メタボや肥満リスクが135%に跳ね上がるのだ。
たった2つの悪習慣であるが、健康やダイエットには大きなデメリットが生じるのである。
カロリーばかりを気にしすぎて、このような健康的な習慣、影響力の高い習慣をおざなりにしてしまうと、カロリーコントロールができていても上手く痩せれなかったり、そこまで食べてないはずなのに太ってしまうということにもつながってしまうのである。

健康を手に入れたいなら、まずは少しずつでも構わない、朝起きて何か食べる習慣をつけることが一番なのである。

続く

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