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ピザ職人(ソムリエ)が日本を旅してみた北海道編3

3週間のバイオダイナミック(ビオディナミ)農園での滞在。

長くなるので、ファームのことと、バイオダイナミックについて2つに分ける。

(正確な定義はない)
自然派ワインの説明によく記されているビオディナミ(Fra)=バイオダイナミック(Eng)農法を日本で行っているファームにお世話になった。
※ビオロジックと混同している方も多いと思いますが違います

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ソフィアファーム
バイオダイナミック農法に使う調剤を原料から造る日本ではかなり希少な農園。
他の農園も、このファームから調剤を取り寄せていることが多い。
牛の角や頭蓋骨、鹿の膀胱に植物や糞を詰め、数ヶ月かけて調剤をつくっている。
畑でもよく見かける。

ファームにきて驚いたことは、牛に角が生えたままであること。
牛が非常に重要で、角が生えていることが必須である。
太陽など天体からのエネルギーを吸収する働きがあると考えられている。
(そういえば、昔の絵で牛角の間に太陽が描かれてるものを見たことある気がする)

・無殺菌乳での加工品づくり(自家消費用)
イタリアから帰国して以来の無殺菌乳を飲んだり、チーズをつくることができた。
(モッツァレラたくさんつくれて楽しかったです)
美味しいよりも嬉しい。
搾乳も放牧している子牛の余りを人間が頂くスタイルなので、日によって搾乳量が全く違う。
あくまで、人のためではなく牛のためというところも魅力に感じた。

・CSA の導入
Community Supported Agriculture
日本では「地域支援型農業」と言われるシステム。
消費者が生産者に代金を前払いをして、定期的に作物を受け取る契約を結ぶ農業のこと。
短くまとめると信頼関係で契約されていることだね。
日本でもこの動きが広まると、さらに食への関心が増えると思う。
実際にCSA 会員のお子さんとかが農園の手伝いとかしている姿を見て、とてもよい関係性だと思った。

・ファームにきて思った自然農とバイオダイナミック農法の違い(個人的に)

・自然農
不耕起、農薬や化成肥料不使用、雑草刈りも最小限で、人が介入せず、自然の力によって栽培する方法➡人の介入最小限

・バイオダイナミック農法
力を失った土壌に宇宙的エネルギー(天体などがもたらす力)を、人が介入し土壌に取入れ、本来の力をもった土にし、天体の力が一番発揮される時期に、種を蒔いたり収穫したりする農法➡天体のリズムに合わせて最適なタイミングで行う

これが、まとめるのがとても難しい!!ので、ざっくりここまで。
直接話しましょう!

オーナー夫婦は、ビジネスの為の農業や放牧ではなく、地球を癒すことに人生をかけていると感じた。
ファームには県外からも色々な人達が集まり、研修生も募っている。
バイオダイナミックやシュタイナーに興味がある人は是非!

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バイオダイナミック(ビオディナミ)について

人物
ルドルフシュタイナー
オーストリアやドイツで主に活動した人なんだが、一言でいうと超能力者(超人)。
書ききれない。。
wikipedia とかで調べて下さい。

・バイオダイナミック農法の目的
近代化が進み汚れた土壌を本来の生きた土に戻すこと。
それを天体の力(星や惑星)の力を使い行う。物質原理の現代では難しいけど、波動原理を信じてる人なら飲み込めるかなー?
そもそもが、美味しい野菜を造ることというよりも、生命を失った土を癒すことに重点が置かれていると感じた。

・調剤
500~508番までの9つある。
それぞれに役割があり、目的に合わせて行う。
最初は500個もあると思ったけど500という数字に意味があるようで、調剤の種類の数ではない。

・シュタイナーは農家ではない
農業の人かと思っていたら、シュタイナーは教育、芸術、建築、哲学など幅広く活躍している人で、実際に農業をしたことがないらしい。
しかし、感覚的に何が必要であるかミエル人だったらしく。むしろ本人はみんなが見えているものだと思っていたらしい。
農業について講義した内容が【農業講座】として、没後にまとめられている。
そして、現代の科学的観点からもその理論が立証されるなどして注目を浴びている。
 それを実践して本なども残しているのがマリアトゥーンさん。
現在ビオディナミカレンダーなどを書いている人。
本屋さんにもだいたい置いていると思うので気になる人にはおすすめ。

バイオダイナミックを理解するには、天体の動きと、星座についても深い知識が必要だと思った。

バイオダイナミック認証も非常に厳しいため、殆どのワインには認証マークがなく。
説明文として『バイオダイナミック農法を取り入れるなど、、』としていると感じた。

あとは、ワインでいうと生産者さんがなんのためにバイオダイナミック農法を取り入れているのか知ることが必要だと感じた。
日本ワインの中でも、ビジネスの為にバイオダイナミック農法を取り入れる生産者もいるということを聞くことができた。

良い悪いではなく、ビジネスありきの生活のなかで、久しぶりに生きるためにイキている人達と過ごせた気がした3週間だった。

やっぱり物事は表裏一体で楽しいね。

そして、
苫小牧→八戸→青森→弘前

今は弘前の農園にきている。
奇跡のリンゴの木村さんや、川口由一さんの元でも働いていたようで色々と楽しみだ。

画像1

手作りモッツァレラ

画像2

ベンさんと調合剤をセッティング

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北海道から福岡まで南下しながら食文化を感じる旅をしています。 イタリアを放浪して、その土地どちで食文化や、歴史的な背景が違いを感じました。 日本の文化を次の世界に残したいと思います。 交通費、滞在先の飲食に遣わせて頂きます。 途中、寄ることができればお食事も造らせて頂きます!!