fudo_tsuyoshi

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Fstudio主宰 Fstudio一級建築士事務所 https://www.f-studio.jp/ 兵庫県淡路島在住 https://www.instagram.com/f_studio_awaji/?hl=ja

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最近の記事

RegionRadio#S2-01~02

RegionRadio RegionRadioというポッドキャストをよく聞いています。地域経済について実例から理論まで様々な視点で語られていてとても勉強になります。淡路島にUターンしてから地方や地域に関する情報に特に目が行くようになっていますが、この番組からたくさん勉強させてもらっています。 繰り返し聞いているこの番組を再度聞き直し、アウトプットとして自分なりにまとめてみようと思います。これまでは移動中の車内で聞くことが多かったのですが、メモを取りながら聞くことで解像度が上

    • 君たちはどう生きるか

      当初上映された時に観ることが出来なかったが、アカデミー賞受賞で再上映されたので観てきた。 「わかりやすい作品ではない」というのが率直な感想。 この物語が何について何を語っているのか、それを簡単に説明することは難しいと思う。 世界の成り立ちや存続が不安定であるだろうというメッセージや、現実に見えているものだけがこの世界を成り立たせているのではないのでは?といったメッセージを感じた。 抽象的なテーマを、作画、声、音楽が作り出す世界観が増幅しているような感覚だった。何が言いたい

      • 土地を継ぐ家⑧  屋根の架け方

        屋根を考える時に、瓦屋根を使うのは必然に思えた。この集落で育った私は瓦屋根が連なる集落の風景を見てきたし、その良さを知っている。この場所には瓦屋根しかないと思っている。 ただ、エネルギーを作る家にしたいとも思っていた。現代の暮らしはエネルギーを自給できることは必ず考えないといけないことに思えた、この小屋のコンセプトはシェルターなんだから。 エネルギーをつくる手段として、太陽光パネルを屋根にのせるのが一番簡単である、だが瓦屋根にのせることは美観的にも性能的にも許せない。そこで、

        • 土地を継ぐ家⑦ 窓の取り方

          この土地での窓の取り方はとても悩んだ、 窓のコンセプトは周囲の条件から窓を考える。シェルターとしての小屋には目線の高さに窓を取らない、風景全体は外で楽しむ、である。 かつての風景を考える 元々の納屋には窓はほとんどなかったと思われる、住宅として使うようになって、いわゆる普通に窓が付けられたけれど、かつは納屋の壁がこの場所に立っていたのだと思う、その風景を思いながら、今度の家はどうするかそんなことから考え始めた。 条件は厳しい。外部に解放できるのは東方向(正確には南東)だ

        RegionRadio#S2-01~02

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        • Architecture
          1本

        記事

          土地を継ぐ家⑥ 平面プラン

          この家の平面プランの全体のコンセプトは「コンパクトで一つのような空間」大きな家ではないし、たくさん部屋を取るわけではないので、部屋と部屋の間仕切はトイレや脱衣室を除いて取っていない。 建ち方 庭を残して残る土地に建てる、元々離れが建っていた場所にそのまま建てる形だ。南北に細長く、東側は隣の畑、西側は庭になる。南側が大きく開けるわけではないので、採光の取り方に工夫が必要な場所になる。 南側に倉庫、北側に住居を取る。倉庫は農作業のためのものを収納するので、外への通路に近い南側

          土地を継ぐ家⑥ 平面プラン

          コミュニティナース

          ナースと聞くと看護士が思い浮かぶかもしれないけれど、この本に書かれているコミュニティナースは看護士である人も多いけれど看護士とは少し違う活動についてかれている かつてはこんなことが普通にあったのかもしれない この本で語られているとても大切なことは地域における人の繋がりだと思う。 そんな人のつながりがかつてはあったのだろう。私が生まれた田舎でも小さい頃はもっと人のつながりがあったような気がするが、はっきりとわからない。社会の変化やなどの色々な要因でつながりが薄くなっているのは

          コミュニティナース

          人と場所の関係を豊かに語る

          大学時代の恩師である鈴木毅先生の最終講義に参加してきました。 タイトルは「人と場所の関係を豊かに語る」 私みたいな教え子だけではなく、教育者、設計者など様々な人が参加していた。 先生が長年積み重ねて来られた関係がそこに凝縮されているような講義空間だと感じた。 「狭いですけれど、大きな講義室ではなく親密に話がしたい」という場所選びのコンセプトにも先生の人柄が出ていると感じました。 先生の経歴を一気に聞くことができたのはとても勉強になり、特に先生の問題意識の部分をしっかりと聞くこ

          人と場所の関係を豊かに語る

          地域資源の捉え方

          「洲本内町地域歴史的町並み調査報告会」に参加してきました。 兵庫県立大学環境人間学部の宇高先生による洲本市街地の歴史的建物の調査についての報告会でした。 タイトルには内町とありますが、前回外町、今回内町を調査されたということで洲本市街地全体についての言及が多くとても勉強になりました。 改めて地域の歴史を学ぶことの重要性を痛感しています。 トピックは下記 ・洲本市街地の歴史的変遷 ・洲本市街地の歴史的建築物の特徴 ・洲本市街地の課題 洲本市街地の歴史的変遷 洲本市街地の土

          地域資源の捉え方

          地方の建築士(建築家)の悩み(仮説)

          淡路島という地方で建築士をして3年目になる。まだまだ経験不足だが地方で生きることについて色々と実感がわいてきた。 私がこれまで活動してきて主に感じるのが、下記のことである。 ※私が個人的に感じることなので偏りがあると思います。 この淡路島で感じていることは地方という枠で見たときにある程度共通のものがあるのか、そうでもなくて、個別のものなのか。私が大阪でサラリーマンをやってきたから感じることなのか。 個々の地域によって状況や課題が違うと思うが、同じような年代の方々で地方にいる人

          地方の建築士(建築家)の悩み(仮説)

          柔道の面白さ

          柔道は対人競技なので相手がいなければ出来ない。個人練習をすることはできるが、限界がある。 対人競技の面白さ 相手への思いやりや優しさと厳しさが同時に存在することが柔道の面白さにあると思う。相手と組み合うので相手を痛めつけるような行為をすることはできます。でも、そんなことをしていると練習相手がいなくなり、自分自身が練習できなくなってしまいます。そうなるとそれ以上進歩することはできません。だからといって優しくばかりしていても相手も自分も技を磨くことができません。相手を思いやり

          柔道の面白さ

          PERFECT DAYS

          素晴らしい映画だった。ある人物の日常にこんなに感動できて関心がもてるのなら、人はもっと他人のことを考えられるのかもしれない。どんな人にでも毎日があり、毎日をきちんと生きることはとても充実していることなんだと考える。 ※ネタバレ含みます。 日常繰り返しているようで、同じ日常はない、それでも日々を繰り返す 楽しみ、幸せは本当に好きな少しのことを享受することなのかも、 植木に水をやり、カセットで音楽を聞く、丁寧に仕事をし、大好きな木々を眺めながら昼ごはんを食べる、開店直後の銭湯

          子どもに投資する

          地元に帰ってきてから先輩に誘ってもらって柔道をしている。自分でも少し練習しているけれど、コーチとして子ども(小学生以下)に教えている。教えることができる能力があるわけではないので、一緒に楽しんでいると言った方が正確かもしれない。 柔道をしている理由をあげると 1.面白いことにまた気づいてしまったから 2.子どものためになることで自分ができることをやりたいから 3.いい運動になるから 1.面白いことにまた気づいてしまったから 18歳で高校柔道を引退してからほとんど柔道をして

          子どもに投資する

          空き家について

          空き家が増えている問題について、最近色々な話に触れることが多くなってきたように感じる。問題としてはずっと前から言われていたが、自分から動いていろいろな人の話を聞くことで周囲に近づいてきたと感じている。この課題は将来の世代に残してはいけない、我々現役が解決しないといけない。 空き家とは? 空き家とはそもそも何なのか、「1 年以上住んでいない、または使われていない家」と空家等対策の推進に関する特別措置法(通称:空家等対策特別措置法)において定義されている。 空き家の中でも「特

          空き家について

          新・建築職人論

          建築業界の職人社会は千年続いてきた。しかし人手不足や高齢化という問題を抱えている。この状況にあり、女性職人やコミュニティ大工といったかつてないタイプの技能者に注目し、これからの職人社会または建築界はどうなるかどうなるべきかについて問うた一冊。 自分も同業界だが問題に目をふせている 私自身建築設計を生業とし、筆者が問題視するような状況は耳にしている。だが深刻に受け止めているかというと正直そうではない気がする。建設現場にあまりいないのが原因かもしれないが、監理業務で現場に出て

          新・建築職人論

          褒める

          褒める態度、褒める雰囲気がもっとあってもいいんじゃないか。 やったことないこと、新しいことに取り組むことは失敗のリスクがある、挑戦することに一定の価値がある。 普段からやっていることでも失敗してしまうことはあるし、慣れていることでも少し変化があればうまくいかなくなるリスクは高まる。 褒めることが少なくなってしまうと、挑戦や改革が少なくなってしまう。 成長段階にある子どもたちは自分が褒められないことはもちろんだし、周りに褒める雰囲気がないことを敏感に感じ取っているような気がす

          2024年を迎えて

          新しい年になりました。本年も宜しくお願いします。 新しい年の節目に今年の目標を立てたいとおもいます。2024年は変化の年になるのではないか、という予想を方々で耳にします。コロナ禍を経て社会が通常を取り戻し、世界的に選挙イヤーである年、争いの情勢も落ち着かないような状況で社会はどうなるのか、そう考えているところに日本では新春から災害と事故が起こりました。社会の状況にも注目しておく必要があるし、それに大きく振り回されず自分の道を見つけていきたい。 今年は大台の40歳になる年、淡路

          2024年を迎えて