fudo_tsuyoshi

Fstudio主宰 Fstudio一級建築士事務所 https://www.f-stu…

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Fstudio主宰 Fstudio一級建築士事務所 https://www.f-studio.jp/ 兵庫県淡路島在住 https://www.instagram.com/f_studio_awaji/?hl=ja

マガジン

記事一覧

面白かったもの 出版区

今回は仕事とは全然関係ないことについて。YouTubeでふと見つけた(リコメンドに上がったのだと思う)「出版区」というチャンネル。これについてnoteしてみる。軽くネタバ…

fudo_tsuyoshi
22時間前
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地方にいることの捉え方

淡路島という地域に住み、事業を起こし、働いていることをどう考えるか。地方とひとくくりにすることをあまり好まないし、地方自慢をするべきでないと思っている。ただ自分…

fudo_tsuyoshi
7日前
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設計ツールと協働

建築設計においてやり方は本当に色々とある。設計の目的はいい建築を実現することであり、ツールはその手段でしかないと思う。だが、どんなツールと手法で設計するかによっ…

fudo_tsuyoshi
2週間前
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最近読んだ本

センスの哲学 センスとは何かについて、書かれている。リズム、意味のリズムといったキーワードで書かれている。この本でのセンスとは見る目であり、いわゆるセンスの有無…

fudo_tsuyoshi
3週間前
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地方建築士の協働

今年2024年の3月に設計・監理を行っていたオフィスが竣工した。敷地は長崎県諫早市である。兵庫県淡路島で設計事務所をしている私がなぜ長崎県で設計したのか。このことに…

fudo_tsuyoshi
4週間前
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増改築プロジェクト 外観

奈良県生駒市で進めている戸建て住宅の増改築プロジェクト、外観の考え方について この建物のテーマは「旧新」だとしている。旧いものを生かして新しいものを追加する。2…

fudo_tsuyoshi
1か月前
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増改築プロジェクト 申請どうする?

今回のプロジェクトは申請のハードルがとても高かった、だがこのノウハウは同じような難しい物件で活かすことができると思う。同じやり方が全ての物件に適用できるわけでは…

fudo_tsuyoshi
1か月前
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増改築プロジェクト 断熱性能

生駒市の住宅増改築の断熱性能について、改修する部分と増築(新築)する部分があるので、複合的に断熱性能を考えた。 比較して検討 全体的な断熱性能の目標値はUA値を0.…

fudo_tsuyoshi
1か月前
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鳴門市庁舎

鳴門市庁舎を見学してきました。内藤廣さんの展示も開催されていて、鳴門市庁舎の模型が多数展示されていたし、他の建物の展示もとても充実していました。市民の方が展示を…

fudo_tsuyoshi
1か月前
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増改築プロジェクト プラン

限られた広さに家族がどう住まうかということがテーマとなった。増築プロジェクトのため、既存の柱割りや壁の位置など制約もでてくる。その中で充実した住まいを実現するか…

fudo_tsuyoshi
2か月前
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洗面所はどこに?

住宅の検討、お客様との打合せをしていると桜蘭(間取り)について色々と検討することがでてきます。その中でも必ず話題になることがあります。それは「洗面所の位置」につ…

fudo_tsuyoshi
2か月前

省エネ対策を検証する

エネルギーを削減したり生み出したりすることは、やればやるほど効果が上がるとも言える、しかし出せるコストにも限りがあり、効果的な程度を検討するためには省エネ対策に…

fudo_tsuyoshi
2か月前

土地を継ぐ家⑩ 建物の燃費

住宅を考えるとき、(住宅だけではないですが)その家がどれくらいエネルギーを生み出して、どのくらいエネルギーを使うのか、それを考えることがとても大切である。日本はエ…

fudo_tsuyoshi
2か月前

土地を継ぐ家⑨ 設備の計画

建築を計画するときに設備関係の計画は言うまでもなくとても重要になる。この家では小さい家だからこそ、できる設備計画を心掛けた室外機専用の場所をプランの中心に設けて…

fudo_tsuyoshi
3か月前
4

消滅可能性自治体

先日「人口戦略会議」が発表したこの言葉が色々と話題になりました。 この「言葉」ってすごいインパクトがあると思いませんか、言葉だけみると本当に消滅するかのように捉…

fudo_tsuyoshi
3か月前
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旅について

GWとその前後でここ数年では珍しく旅行した。どこに行っても混雑するGWは淡路島か妻の実家の丹波篠山で過ごすのが定番になっていて、この時期の丹波篠山は田植え時期で淡路…

fudo_tsuyoshi
3か月前
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面白かったもの 出版区

今回は仕事とは全然関係ないことについて。YouTubeでふと見つけた(リコメンドに上がったのだと思う)「出版区」というチャンネル。これについてnoteしてみる。軽くネタバレあるかもです。 https://www.youtube.com/c/shuppunk 誰がやっているの? このチャンネルを開設しているのは、株式会社トーハン、本の問屋さんである。YouTubeチャンネルの紹介文には以下のようにある。 「本屋さん巡り」「本の内容検証」「やってみた動画」などなど、 本や本屋

地方にいることの捉え方

淡路島という地域に住み、事業を起こし、働いていることをどう考えるか。地方とひとくくりにすることをあまり好まないし、地方自慢をするべきでないと思っている。ただ自分がいる場所をどう意識し、自分の暮らしや活動にいかしていくかは大切である。地方に起こる変化という点でnoteしてみる。 地方に起こる変化を肌で感じる 地方に起こる変化は色々と予測されているが、人口減少・少子高齢化というワードは真っ先に思い浮かぶ単語だろう。まさに今その変化が起こっているのだと思う、少子化により統廃合が

設計ツールと協働

建築設計においてやり方は本当に色々とある。設計の目的はいい建築を実現することであり、ツールはその手段でしかないと思う。だが、どんなツールと手法で設計するかによって結果が変わってくるのも事実だと思う。前回書いた地方建築士の協働においても設計ツールがとても重要な役割を果たしていたし、これから続けていくのならそれがとても大切になる。 建築設計はお客様との協働でもある、設計過程でいかに具体的にイメージしてもらい要望や意見を出してもらうかということが大切だと考えている。これは設計者によ

最近読んだ本

センスの哲学 センスとは何かについて、書かれている。リズム、意味のリズムといったキーワードで書かれている。この本でのセンスとは見る目であり、いわゆるセンスの有無とかではないというか、センスの有無にとらわれずに、意識の問題としてものを見る目や考え方をとらえようという試みであるように思える。 生きのびるための事務 この本で書かれている「事務」の意味というか取り扱いがとても面白い。目標を明確にして、それに必要なことをやっていく、世の中の社会常識のような「こうあるべき」ではなく

地方建築士の協働

今年2024年の3月に設計・監理を行っていたオフィスが竣工した。敷地は長崎県諫早市である。兵庫県淡路島で設計事務所をしている私がなぜ長崎県で設計したのか。このことについて書いていく きっかけは大学の先輩に誘ってもらったことだった。私より何年か先に事務所をやめて地元長崎に戻っていた、同じように地方で独立した私を気にかけて連絡してくれたのがきっかけだった。その先輩のもとにこのオフィスのプロジェクトの依頼がきた。今回協働することになったのは下記の意図だった。これは設計を進めた結果と

増改築プロジェクト 外観

奈良県生駒市で進めている戸建て住宅の増改築プロジェクト、外観の考え方について この建物のテーマは「旧新」だとしている。旧いものを生かして新しいものを追加する。2つの時代を合わせてこれからも家族の住まいを作るという思いをこめている。その中でもどちらかというと既存を大切に、増築する部分は控えめにするのがいいと思っている。 既存部分はそのままに 既存部分の外壁は板張りと漆喰の組み合わせ、屋根は瓦葺きで淡路島の瓦が使われている。板張りは更新する予定だが、既存部分の外観は基本的に大

増改築プロジェクト 申請どうする?

今回のプロジェクトは申請のハードルがとても高かった、だがこのノウハウは同じような難しい物件で活かすことができると思う。同じやり方が全ての物件に適用できるわけではないというのが建築設計の難しさだと思う。もし似たような問題がある物件であっても解決のアプローチは微妙に違ってくるのだと思う。マニアックな話題になるけれど今回の経験を記してみる。たぶん長文になります。 こういうことを言うのはよくないのかもしれないが、今回のように苦労して法的な整理をせずに増築したり、新築したりしていること

増改築プロジェクト 断熱性能

生駒市の住宅増改築の断熱性能について、改修する部分と増築(新築)する部分があるので、複合的に断熱性能を考えた。 比較して検討 全体的な断熱性能の目標値はUA値を0.46と0.6で比較してお客様と検討しました。それぞれの場合の断熱性能にかかるコストとそれぞれの場合の電気代のシミュレーションを提示して決めていただいた。最終的な判断としてはUA値0.46を目指す方向で決定しました。 外壁の断熱検討 今回は延焼ラインという関係で外壁の防火性能を求められます。既存建物の外壁が板

鳴門市庁舎

鳴門市庁舎を見学してきました。内藤廣さんの展示も開催されていて、鳴門市庁舎の模型が多数展示されていたし、他の建物の展示もとても充実していました。市民の方が展示を見て「(市庁舎以外の)こんな建物を設計した人が庁舎を設計したんだ」と言っていたのが印象的で、建築業界の人間であれば、内藤廣さんが庁舎を設計するということは重大ニュースだけれど、市民の方にとってはもちろんそんなことはないだろうから、こうした展示を通じて設計者を紹介できる機会があるのはとても素晴らしいことだと思いました。

増改築プロジェクト プラン

限られた広さに家族がどう住まうかということがテーマとなった。増築プロジェクトのため、既存の柱割りや壁の位置など制約もでてくる。その中で充実した住まいを実現するか、お客様と何度も検討した。 庭と母屋と 敷地の中には母屋があり、門屋(今回増築する建物)との間に庭がある。この庭は植物屋灯篭などが多く置かれており、眺めるための庭だった。大きな生駒石がたくさん据えられておりとても格式の高い庭だった。ご家族の要望はこの生駒いしや植物を取り除き使える庭にすることだった。バーベキューをし

洗面所はどこに?

住宅の検討、お客様との打合せをしていると桜蘭(間取り)について色々と検討することがでてきます。その中でも必ず話題になることがあります。それは「洗面所の位置」についてです。 脱衣所の中にするか 洗面所を脱衣所の中に設けるのはよくあることだと思います。マンションなどでもそういった間取りも多いのではないでしょうか。この間取りはよく見るのでお客様もイメージしやすいと思います。これについてはメリット・デメリットあると思います。脱衣室の中に設けたいと言うお客様に多いのはお客さんなどか

省エネ対策を検証する

エネルギーを削減したり生み出したりすることは、やればやるほど効果が上がるとも言える、しかし出せるコストにも限りがあり、効果的な程度を検討するためには省エネ対策についてよく検討する必要がある。 省エネ対策を検討するにはいろいろな方法が考えられるが、省エネ効果を確認するツールと省エネ対策を考えるうえで私が大切にするべきと(現時点で)考えていることについて。 省エネ効果確認ツール 省エネ効果を確認するのにはいろいろな手法が出されているが、私が使っているのは主に2つのツールである

土地を継ぐ家⑩ 建物の燃費

住宅を考えるとき、(住宅だけではないですが)その家がどれくらいエネルギーを生み出して、どのくらいエネルギーを使うのか、それを考えることがとても大切である。日本はエネルギーの原料を輸入に頼っている部分が多く、エネルギーコストは高くなっており、、エネルギーを使い続けることは出来ない状況にある。どれだけエネルギーを使うかを「燃費」として考える。 エネルギーを抑える この家の場合、使うエネルギーを抑えるためにまず小さな家を目指している。小さな空間であれば空調や照明に使うエネルギー

土地を継ぐ家⑨ 設備の計画

建築を計画するときに設備関係の計画は言うまでもなくとても重要になる。この家では小さい家だからこそ、できる設備計画を心掛けた室外機専用の場所をプランの中心に設けて、そこを使いこなすことを考えた。 設備スペースを集中させる 室外機を置く場所は1か所に集中させ、外から見えにくいようにしている。室外機が外に見えていることを避けたかった、室外機が外に見えているのは性能が同じだけれど見た目に気を使っていないような印象を受ける。まるで同じ性能のダウンジャケットを着ているけれど、一方は例

消滅可能性自治体

先日「人口戦略会議」が発表したこの言葉が色々と話題になりました。 この「言葉」ってすごいインパクトがあると思いませんか、言葉だけみると本当に消滅するかのように捉えてしまいます。 この言葉の持つ意味や今の状況をしっかりと理解して、現状を考える必要があるとと思います。人口動態は私の仕事に直接関係のあることなので、それについてもよく考えなくてはいけません。 消滅可能性自治体とは 民間の有識者でつくる「人口戦略会議」が「日本の地域別将来推計人口」にもとづき、20~39歳の若年女性

旅について

GWとその前後でここ数年では珍しく旅行した。どこに行っても混雑するGWは淡路島か妻の実家の丹波篠山で過ごすのが定番になっていて、この時期の丹波篠山は田植え時期で淡路島では畑仕事などをすることも多い。今年は行きたいところがあったので旅行してみた。 本題は旅について、GWの旅がどうであったかは置いておいて、旅について考えてみたい。 旅することのいいところ 旅すると何かいいことがあるだろうか、一番感じるのは普段の自分では入れられない感覚のスイッチが入るということ、初めて行く場