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増改築プロジェクト 外観

奈良県生駒市で進めている戸建て住宅の増改築プロジェクト、外観の考え方について
この建物のテーマは「旧新」だとしている。旧いものを生かして新しいものを追加する。2つの時代を合わせてこれからも家族の住まいを作るという思いをこめている。その中でもどちらかというと既存を大切に、増築する部分は控えめにするのがいいと思っている。

既存外観

既存部分はそのままに

既存部分の外壁は板張りと漆喰の組み合わせ、屋根は瓦葺きで淡路島の瓦が使われている。板張りは更新する予定だが、既存部分の外観は基本的に大きく変更しない。この外観の趣を活かすのがこのプロジェクトの趣旨だ。最も迷ったのがサッシである。既存は木製サッシであり、この外観にアルミサッシを付けていいのか、それはとても迷った部分である。しかし、性能を重視してアルミ樹脂複合サッシを採用している。板張りに黒のサッシであれば大きく趣を損なうことはないだろうと思っている。瓦屋根は葺きかえる必要がある。今回は現行法に適合させる必要があり、昔の固定方法の瓦葺きは現行法に適合しないので、新法規に適合させる形で屋根を葺き替える。瓦自体は結構傷んできていたので、今後長く建物を使い続けることを思うと、いいタイミングであると言える。昔の瓦は固定をしていなく、土を使って葺いているので軽量化と耐震性はアップする。

増築部分は抑えて

既存に3方向まとわりつくように増築している。増築部分は正面からはあまり見えない、一部倉庫の部分が見えるが、外観のメインは既存部分になる。内部の庭側は増築部分が全面的にみえる。増築部分は既存の瓦屋根の下に屋根をかけるので高さの勾配が取れないので金属屋根としている。結果的に高さを抑えたことで、既存を引き立てるように抑えた外観とした。外壁は既存と合わせるように板張りとしている。既存は漆喰との組み合わせで重厚感があるが、増築部分はシンプルに板張りのみなので、シンプルで抑えた感じになる。


正面
庭から

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