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省エネ対策を検証する

エネルギーを削減したり生み出したりすることは、やればやるほど効果が上がるとも言える、しかし出せるコストにも限りがあり、効果的な程度を検討するためには省エネ対策についてよく検討する必要がある。
省エネ対策を検討するにはいろいろな方法が考えられるが、省エネ効果を確認するツールと省エネ対策を考えるうえで私が大切にするべきと(現時点で)考えていることについて。

省エネ効果確認ツール

省エネ効果を確認するのにはいろいろな手法が出されているが、私が使っているのは主に2つのツールである。状況によって使い分けている。主に使っているのは「建物燃費ナビ」である。
「建もの燃費ナビ」は、簡単な操作で入力した間取りや屋根と、計算に必要な情報を設定すると建物の燃費(=一次エネルギー消費量)をグラフなどを用いた分かりやすい提案シートを出力できる省エネ住宅設計支援ツールです。建物にも自動車と同じように燃費があり、燃費が良い省エネ性の高い住宅で真の省エネ住宅を提案し、他社との差別化をはかれます。自社の高い省エネ住宅を設計段階で視覚的にアピールすることができます。 https://passivehouse-japan.org/biz/tool/econavi/
燃費ナビでは省エネ対策を統合して電気代を試算できるので、対策同士を比較しやすいことにメリットがある。例えばUA値をここまで下げたいけれど、この程度にした場合に電気代としてはどうなるのか、といったやり方である。こうした試算があるとお客様として判断しやすくなると思う。

申請などをする時やざっと確認したい時には「住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラム」も用いている。これは入力項目がシンプルで扱いやすいが細かいところは見れていないのかな、という印象がある。https://house.lowenergy.jp/

省エネ対策を考える時に重要なこと

私がまず大切にしたいのは、出来るだけコンパクトな建物を提案すること。大きな空間を求める方もいるので、そういった方に闇雲に小さな空間にしましょうと言うわけではないが、省エネ意識の高い方であるほど、まずプランを検討することから始めたいと考えています。建物がコンパクトであるほど省エネ効果は高くなる。
次に大切になるのは「窓」だと思う。窓を取りすぎないこと、必要なところを見極めることが大切である。窓を考える前にプランがとても大切になる。窓を効果的に取ることができるプランになっていないと、省エネ効果として不利な窓ばかりになってしまう。省エネ効果で不利な窓は気持ちいい窓にはなりにくいので、プランと窓を連動して考えることがとても大切になる。
そして、断熱性能の目標値を決めたい。私としては断熱等級6以上を目指すのがいいと思っている。単純に等級7まで上げるのがいいというわけではないと思うので、等級6以上はバランスが必要だと思う。私が関わる地域は6地域か5地域が多いので、狙いやすいこともあると思う。
換気計画も大切になる。全熱交換器を採用したことはない(いつか採用してみたいとは思う)が、部屋を快適に保つための換気と外気の温度を負担にしないようにするかは大切になる。外気が入ってでていく道を考えることで省エネで快適な建物になると思う。

頭で考えるだけではダメ

これまでいろいろな施設で空気環境と省エネについて考えてきたが、住宅の経験はまだまだ建物浅い。非住宅での経験は住宅の計画に活きていると思うが、住宅で実際にどうなるかということを実際にできた建物での経験をふまえて蓄えていきたいと思う。住宅での経験をプラスすることができれば、住宅ではなく非住宅でもそれを活かすことができると思う。


建物燃費ナビのイメージ
WEBプログラムの結果イメージ

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