見出し画像

仕事と家族。人生の軸を決めて生きること。

15年半、会社という小さな枠の中にいた。

その中で私は自分にできることを精一杯やってきた。仕事は自分で作ってきた。サボろう、楽をしようと思えばできたけど、仕事は楽しかったし好きだった。やればやるほど評価もされて自信にも繋がった。お金も少しずつ豊かになっていった。

もともと自信家なので、「私ならこうする」「こうすればもっと良くなる」「私にしかできない」と思うことがよくあって、その根拠のない自信を具現化して根拠のある自信につなげるのが好きだった。

20代の頃は共働きで子供もいなかったから、お金には余裕があって仕事も楽しくて順風満帆だった。

32歳で出産して1年3ヵ月ほどの産休&育休をもらい復帰したら、私は浦島太郎になっていた。責任のあるポジションだったこともあってプレッシャーも大きい。でも時間と余裕がない。私は自信がなくなってしまって、本領を発揮できなくなっていた。

そして子供を優先にしたいのに仕事のことが気になって、家に帰ってもスマホでメールやLINEをチェックしたり、仕事のことで寝れなくなったり…。

出産前までは毎日のように残業して、プライベートの時間を割いて仕事に注力していたから、物理的に時間が足りないのも余裕がなくなるのも当然だったけど、”なんとかなる”と甘く考えていた。

段々と残業もするようになってしまった。親に預けれる日は娘を預けていたけど、頼りすぎるのは嫌だったので延長保育を利用することにした。

延長保育の1回目は同じクラスの仲良しのお友達もいてオヤツも出て、私も18時半くらいにはお迎えに行けたのですんなり利用できた。そして数日後の2回目の時、18時45分頃に保育園に着くと誰かの大きく泣き叫ぶ声が玄関まで聞こえてきた。どの子が泣いているのかな?と思って部屋へ向かうと、5人ほど園児がいる中、先生にしがみついて泣き叫んでいる娘がいた。

先生の服は娘の涙でびしょびしょに濡れていた。延長保育の時間になったらクラスを問わず延長組だけ1つの部屋に集まるのだけど、部屋に移動してからずっとしがみついて泣いていたらしい。

私が来たことを知ったらすぐに私に抱きついて泣き止み、私も娘を抱きしめて「ごめんね」と何回も言った。大袈裟かもしれないけど、本当に心が痛かった。

まだ1歳の娘にどんな感情があったか分からない。ただ、娘がそんなに長時間も泣き叫んでいることは今まで一度もなかった。だからどんな理由で泣いていたのか分からないけど、私は娘の感情を受け入れてその状況を作ってしまったことに「ごめん」としか言えなかった。

それから私は延長保育は利用せず残業になる日は親に預けることにして、できるだけ残業をしないと決めた。

それからも仕事とプライベートの気持ちの配分をうまくコントロールできず、どちらも中途半端な状態の日々が続いた。

そして子供ができるまでは耐えれたことも、だんだんと耐えれなくなってしまって「退職」という言葉が私の中で色濃くなっていった。退職の理由はたくさんあってひとつではないけれど、この延長保育での出来事が始まりだったように思う。

そして復帰から約1年半後、退職する決意が固まった。

15年という私にとってはとても長い時間を費やしてきたからこそ、退職することはとても勇気と労力が必要だった。会社にとって私の存在がかなり大きいものになっていたことは自他ともに認めているし、それくらい切っても切り離せないものになっていると思っていた。

退職日が決まってから気持ちの整理もつき、会社内では組織変更がおこなわれ新しい体制に変化していくと、不思議なほどに静かに時間が流れていき、あれだけ熟考した時間は何だったのかと思うくらい未練もなく、私も会社も新しい日々に向かっていくだけでした。

これって当たり前の流れだけど、退職を決意するまではそれが想像できませんでした。冒頭でも会社のことを「小さな枠」と表現しましたが、会社という小さく狭い枠の中で悩んで苦しんでいたのだと感じました。

もちろん、私の退職によって迷惑をかけてしまうことについては上司や部下にも申し訳なかったけれど、それも本当に一時的なことであって、私一人が抜けて回らなくなったり保善に時間がかかりすぎるなんてことはあってはいけないし、スピーディーに空いた穴を埋めてくれたことに感謝をした。だから私は前を向けるし、会社も前進している。

これから一旦無職になるけれど、やっぱりお金は大事だし娘のためにも自分のためにも働きたいと思う。ただ、転職も視野に入れていたけど「この会社で働きたい!」と強く思える会社ってあるのかな?ないかもしれない。私はどんな会社にどんなポジションで仕事をしたいのか?思いつかない。管理職はつまらないし、モノづくりは好きで興味もあるけど、技術も資格も経歴もない。与えられた仕事に対して、全力で取り組む自信はあるし、期待されている以上のことを創造する努力もするし、必ず会社のプラスになることを約束できる。でも、どの会社に所属してその熱量を伝えていきたいのか?この主語が見つからない。

安易に稼げるフリーランスになれるとも思えない。フリーランスで働くメリットデメリットや苦労や喜び、たくさんのフリーランスの方たちの生き様を拝見し自分に置き換えてみる。

私に何ができるか?

高卒(普通校)。友達作りも下手だったし、成績も中の下。唯一美術だけは優秀。アルバイトから正社員になって、管理職まで経験することができたラッキーなやつ。現実は”長く同じ会社で働いていた”だけ。ただ、それだけしかない。

そんな私に何ができるのか?私にしかできないことってあるのか?

自問自答して数か月。行きついたのは「必ずある」という根拠のない自信だけ(笑)

そして今に至る。

noteを知ったのも自問自答している時で、安直だけど「新しいことを始める」を課題にしている私にとっては、ありがたくうれしいサービス。

私の得た情報やこれまでの経験や考えを発信することで誰かのプラスになればいいなと思うし、それが自分の存在意義にも繋がって私自身のプラスにしていくことができたら最高だと思っている。

私は夫と娘という最強で最高な家族がいるから、その2人を大切にしなければならない。働くことって生きることの過程でしかないから、働くことの前に自分の人生をどう生きるかを軸にしていこう。


#はたらくを自由に

サポートしていただけたら家族みんなで喜びます👪 夢はオランダに移住すること!叶えたい🙏