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【就職活動】『大企業の方が教育制度が整っている』?

(このnoteは2分で読めます。約2,000文字)
『大企業から内定をもらいたい!』と考えている就活生は多いと思います。『なぜ、大企業に行きたいのか』を聞くと様々な意見が返ってきます。『親を安心させたい。』『単にブランド力。』『安定していそう。』などなど。

そんな中『研修などの教育制度が充実しているからです。』と回答する方も一定数いるように感じます。その意見を否定するつもりは毛頭ありません。しかし、『本当にそうなのか』『それを目的にしてよいのか』と思ってしまいます。

このnoteでは、メガベンチャーからコンサルティングファームに転職した私が、それぞれの教育制度の経験を元に『大企業の方が教育制度が整っている』という意見について考えます。

✅1、『大企業の方が教育制度が整っている』

私は現在は全くそのようには思いませんが、『有名ではない小さな企業に就職するよりは、名の知れた大企業に就職したい。』と考える就活生は多いです。実際、就職活動を始めたばかりの方は、どうしても大企業に目が行きがちになってしまうと思います。就職活動を始めた大学3年生の頃は私もそのように考えていました。

大企業に憧れる理由はいくつかあるかと思いますが、その中の一つに『大手企業の方が教育制度が整っている』という意見があります。ネットでもそのような意見を見かけることがありますし、実際就活生とお話する中でもそのような意見がありました。

これは私の感覚ですが、『教育制度が充実しているから転職せずに今の会社に残ろうと思う。』という社会人の方はそんなに多くないのではないかと思います。社員教育に関わっている方が読んでいたら本当に申し訳ないのですが、企業の教育制度は就活生が思うほど高尚なものではないと思うのです。


✅2、私の経験

1社目は、いわゆるメガベンチャー企業に就職しました。教育制度はないに等しい状態でした。入社初期の研修も体系だったものではなく、手探り感がハンパない研修でした。正直、入社後の研修で実務に役立ったことはほとんどありませんでした。

社会人としての考え方や、ITシステムに関する知識、プロジェクト管理に関するノウハウは、本を読んだり、現場に配属されてプロジェクトにかかわる中で身に付けていったものでした。

2社目は、コンサルティングファームに転職しました。グローバルに展開する企業で規模が大きいため、社員数もそれなりに多く、教育制度はしっかりしていると思います。グローバルに展開されている講座を受けることもできますし、各業界のトレンドなども講座になっていたりします。

講座内容は勉強になることがほとんどですが、それだけやっていれば案件で心配なくなるかというと全くそんなことはありません。あくまでプラスアルファといった印象です。

ここで言いたいのは、『大企業の方が教育制度が整っている』という理由で大企業を選択することの危うさです。確かに、教育制度はあるかもしれませんが、実践で役立つものではない場合も往々にしてあります。というより、感覚的には、実践で役立たないことの方が多いです。教育制度が整っていそうという理由は、社会人側からするとあまりピンとくる理由ではありません。

※ちなみに、1社目の社員数5,000人を超えており、2社目の社員数は1,000人ほどですが、2社目の方が教育制度は充実しています。社員数が多いから教育制度が充実しているわけではありません。


✅3、会社は学校じゃない

もちろん、教育制度を理由に大企業を選択することも正解だと思います。ここからは、ロジックというよりスタンスの話です。『会社を使い倒す』という意気込みで、教育制度が充実している企業を狙い撃ちすることは、一つの正解だと思います。しかし、私は、『そもそも会社は学校じゃないんだから、教育制度を主目的にするのはどうなのだろう。』と疑問に思います。

結果的に教育制度が充実していて、仕事をしている上でプラスアルファの価値をもたらしてくれる研修を受けられたのであればラッキー程度に思うのがちょうどよいのではないかと思うのです。


✅4、まとめ

『大企業の方が教育制度が整っている』から大企業を目指すことは、もちろん間違っていません。というより、そもそも正解はありません。1人の社会人として思うのは『実際、社会人として働いていると、その会社の教育制度が働く上で一番重要な要素ではない』ということです。

もし、あなたが『教育制度』を理由に就職活動するのであれば、どこの企業でどんな研修をしていて、それが自分のキャリア上なぜ必要になってくるか説明できなければ、面接官を納得させる根拠としては弱いのではないかと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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