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『コンサルって忙しいですか?』

(このNOTEは2分で読めます。約2,000文字)
『コンサルって忙しいですか?』という質問を就活生からよくいただきます。OBOG訪問アプリの中で就活生とお話する機会がよくあります。就活生のイメージでは『コンサル=忙しい』というイメージが一定程度あるようです。

このNOTEでは、コンサルティングファームで働く私の経験からコンサルが忙しいかどうかを考えます。

✅1、『忙しい』の定義をしないで質問する就活生

『コンサル業界は忙しい』というイメージが就活生の中には少なからずあるようです。2022年3月上旬、アクセンチュアが書類送検されたニュースもあり、さらにそのイメージを加速させているのではないかと思います。

就活生から『コンサルって忙しいですか?』と聞かれることが多いのですが、毎回一瞬固まってしまいます。『どう説明しようかな。』と困ってしまうからです。

困ってしまう理由は『忙しい』の定義です。何をもって『忙しい』と言っているか分からないため回答しづらいというのが正直なところです。

『1日の標準的な労働時間を8時間だとして、それを超えて2~3時間労働する日が平均して月に何日程度ありますか?私は10日以上あると『忙しい』と考えています。』と言ってもらえれば答えやすいのですが。

『あなたが思う『忙しい』の定義って何ですか?』と聞き返すとなんだか相手を詰めているようで嫌なので、『忙しいかどうかは案件によります。』といつも回答しています。


✅2、コンサルの基本的な動き方

コンサルティング業界のビジネスモデルは、企業や時には国から案件を受注して、サービス提供を行うというものです。

案件を受注して、サービス提供を実施するためのメンバーが集められ、納期までサービスを行っていきます。

全ては案件ありきなのです。案件の種類は多岐にわたります。最新の技術動向に関するリサーチ案件もあれば、プロジェクト管理を行う案件もありますし、企業が実施しているセキュリティ対策が十分か調査する案件などもあります。


✅3、『忙しい』かどうかは案件による

『忙しい』かどうかは案件がどんなものかによって変わります。一方でどんな案件も『忙しい』と言えます。

案件を依頼する側は、自分たちでは答えが出せない、もしくは何かを実施することができないからこそコンサルを依頼します。自分たちで答えを出せるのであれば、自分たちで実施できるのであれば高いコンサルティングフィーを支払ってコンサルを依頼する意味はありません。

そう考えると、答えを出せないことや自分たちでは実施できないことが案件になるわけなので、難易度は高いわけです。対応するコンサルタントのレベルによりますが、難易度の高い案件が忙しくならないわけがありません。

また、案件を掛け持ちしているかによっても忙しさは異なってきます。1つの案件に専任であれば、その案件の内容に忙しさは依存しますが、複数案件掛け持ちしている場合は、それぞれの案件でやらなければならないタスクが同時期に重なってしまうと忙しくなってしまったりします。


✅4、期限前は『忙しい』

案件には期限が設定されています。いつまでに何をしなければならないかが決まっています。案件の最後に1つだけ期限が設定されている案件もあれば、中間報告など案件の途中に期限が複数設定されている場合もあります。

年末や年度末が期限に設定されることも多いため、12月や3月が忙しいことが多い気がします。

ただし、別の側面もあります。私の先輩コンサルが『コンサルはマグロ漁と一緒だよ。』と表現したことがありました。その心は、漁場に移動するまでの期間が比較的長く、実際に釣りをしているのは短いというマグロ漁が、期限前は忙しいけどそれ以外の期間は意外と忙しくないというコンサル業に似ているからです。案件にもよりますが、こういった側面もあります。


✅5、コンサル以外も当たり前だけど『忙しい』

ここまでコンサルの『忙しい』について書いてきましたが、2社しか経験していない私にとっては、前職の方がよっぽど忙しかったです。

現職のコンサル職よりも、責任範囲は広かったですし、やらなければならないことも多かったため、前職の方が忙しかったと言えます。

同じように、コンサル以外にも当たり前ですが『忙しい』仕事はありふれています。私の知り合いの経理の方は四半期決算ごとに死にそうになっていますし、ベンチャー企業に就職した知り合いはその業務量の多さに死にそうになっていました。

コンサルだから、とかは関係なく、『忙しい』はどこにでも存在します。


✅6、まとめ

『コンサルって忙しいですか?』に対する回答は、『案件によります。』です。『忙しい』は主観的な言葉なので、人に聞く際は客観的な表現に変更した方が聞かれる側も回答しやすいと思います。

客観的な表現に変更したところで、どの業界でも『忙しい』と言える気がしますが。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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