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オンラインでも「見た目」を意識したほうがいい理由

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
オンラインでの商談やミーティングが当たり前になった昨今ですが、あなたはオンラインでの見た目をどれくらい意識していますか?
 
特に「営業」は、営業にとって見た目や身だしなみ、立ち居振る舞い等によってお客様に与える第一印象は変わると、「絶対達成」で知られる超人気営業コンサルタントの横山信弘さんは言います。
 
横山さんがトップ営業パーソンたちの取材を通じて、自身が考えていることをすり合わせながら、「変わること」「変わらないこと」をランキング形式で解説した新刊『新時代の営業「変わること」「変わらないこと」を1冊にまとめてみた』の中で、「変わらないこと」の1つとして「第一印象」について詳しく解説しています。今回は、その該当箇所を一部編集・抜粋して公開します。

オンライン商談で残念な人


 営業にとって見た目や身だしなみ、立ち居振る舞い等によってお客様に与える第一印象は変わります。たとえ時代が変わっても、その価値が変わることはありません。
 私はオンライン時代になり、「印象」について特に気にするようになりました。なぜなら、大きく差がつくポイントだからです。それどころか、ここに勝機があるとも感じています。メディアに引っ張りだこの森本千賀子さんも、私の意見に強く同意してくださいました。
「オンラインになると、たちまち意識が低くなる人が多くて、ビックリしています。オンラインこそ見た目を気にしないと!」
 以前、ある社長とオンライン商談をする際、とても残念だと思ったことがあります。この社長はいつも淡い色のアルマーニを着こなしています。少し遠めから見ても、素材の良さが見て取れるほどの上質なスーツです。背筋を伸ばした姿勢とともに、社長の品性とうまく融合していると感じていました。
 しかし、ディスプレイ上に映るこの社長の姿は、とても貧相でした。窓を背にして座っているせいで、顔がとても暗く見えました。顔が暗いと、目が異様に光って見えて怖い印象を受けました。
 WEBカメラの位置もおかしかったのです。本人は意識していないようでしたが、カメラを見下ろしているからか、「上から目線」になっています。本来は柔和な表情をしているのに、顔が暗いのと、カメラの位置が悪いのとが相まって、かなりキツイ印象を相手に与えるだろうと思いました。
「社長、せっかくの品位が台無しです」
「横山さん、そう言わないでよ。だから、こういうオンラインの会議は好きじゃないんです」
「御社の理念は『革新と創造』じゃないですか。社長のその姿勢は、理念に合っていないと思いますよ」
 私がそう言うと、社長は苦笑いをするしかありませんでした。
 目は「心の窓」と言われています。目は最も雄弁に、その人の心のありようを語ります。さらに、こういうデータもあります。コミュニケーションをとるとき、相手の目をどのぐらい見ているのか、その割合です。

・話し手の場合 →61%
・聞き手の場合 →70%以上

 つまり、聞き手は、ほとんどの時間、話している相手の「目」を見ている、というのです。その目が「上から目線」であったり、薄暗い表情の中で異様に光っていたりしたら、相手に対する印象はどうなるでしょう。
 想像すれば、わかるはずです。
 リアルと異なり、オンライン上であれば、ディスプレイに映し出された自分自身の顔は確認できます。なのに、無頓着な人が意外と多いのです。ふだん美容を気にかけている女性営業でさえ、画面に比べて顔が大きく映し出されていても気にしないようです。
「小顔になりたいと言って、あれほどエステに通ってたのに……」

オンラインでも見た目を意識したほうがいい理由

 それにしても「見た目」や「身だしなみ」に対し、これほど意識が低い人がいるとは驚きです。
 これは、問題解決力や問題発見力につながる話です。論点はどこにあるのか。本来の目的はどこにあるのか、常に自問自答できるクセがあるかが問われています。
 リアルならキチンとするが、オンラインでは無頓着になるということは、相手視点に立って「身だしなみを整えよう」という意識が希薄である証拠です。
 日立製作所時代、情報通信グループにいた私は、当時カジュアルな服装で毎日通勤していました。しかし、主業務が「作業」から「プロジェクトマネジメント」に変わるに従い、その服装によるデメリットが大きくなってきたことに私は気づきました。
 明らかに、説得力や信用力が落ちている気がしたのです。それが服装によるものかどうかは、もちろんわかりません。思い過ごしかもしれません。
 しかし、ある日立グループの役職者にこう言われてから、私の価値観は大きく変わりました。
「スーツにネクタイという出で立ちは、どんなにオシャレでない人でも、それなりにカッコよく見せる万能な服装だ」
「オシャレに自信があればいい。だがそうでもなく、仕事上で結果を出したいと思うなら、スーツを着たほうが無難」
 私はこの話を聞いて、カジュアルな普段着はやめようと決めました。それ以来、20年以上ずっとスーツです。私のYouTube チャンネルを観ていただけたらわかりますが、真夏でもかなりの頻度でネクタイをしています。上着を脱ぐこともほとんどありません。
 オシャレに自信がないからこそ、私はあえてスーツを着ます。相手に良い印象を与えられるかどうかはわかりませんが、軽薄な印象を与えることは少ないだろうと思ったからです。
 スーツを着るようになってから、プロジェクトマネジメントにも影響があったように思います。周囲のメンバーからも、
「横山さんは背が高いからスーツのほうがいい」
「以前よりも背筋が伸びているように見え、自信が出たように思う」
 と言われるようになりました。つまり、スーツを着ただけで、印象を変えることができたのです。

第一印象はあとから覆せない

 スーツを着るかどうかはともかく、第一印象が重要であることは誰もが知っています。
 特に営業の世界ではそうです。新入社員研修ではもちろん、営業研修では、ほぼ確実に「第一印象」について指導されます。「身だしなみ」はもちろん、お辞儀や名刺交換のやり方も、繰り返しトレーニングを受けます。
 営業の世界では、
「最初はチャラい印象だったけど、付き合ってみると意外としっかりしている」
 などと言われることは、ほぼありません。社内で一緒に仕事をする人に対してであれば、多少印象が悪くても後々挽回できるでしょう。
 しかし、お客様との接点は短く、そして数も限られています。やはり第一印象は重要です。
 印象は最初のわずか「5秒」で判断され、「1分」も経過すると、最初に受けた印象は強固なものになっていくと言われています。
 最初に入った情報が記憶として定着し、長く持続することを「初頭効果」と呼びます。第一印象を形成するのは、もちろんビジュアル面だけでなく、電話での受け答えやメールの文面なども含まれます。
 どのようなビジュアル、どのような立ち居振る舞いが必要かは、お付き合いするお客様によって変わるでしょう。
 しかし、いずれにしても第一印象が重要であることは、間違いありません。これは時代が変わっても同じです。

いかがですか?
 
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