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アーサー王文献(6)クレティアン・ド・トロワ「獅子の騎士」
(5)のマーリン本以外にも、アーサー王周辺のキャラクターを主役にした本があることを発見し、いくつか読んだ中の一冊。
この本の主人公はイヴァンという人物なのですが、アーサー王の甥にあたる騎士です。具体的には、アーサーの母イグレーヌが、前夫ゴーロイスとの間に産んだ三人姉妹の末娘、モルガンの息子…ややこしい。
ちなみに、アーサー王はさまざまな言語で書かれていることもあり、カタカナの人物表記がいろいろ
アーサー王文献(3)ローズマリ・サトクリフ「アーサー王と円卓の騎士」
そしてついに、ローズマリ・サトクリフに辿り着く。今までのマロリー版、ノウルズ版とはまったく別物の、ロマンチックで華やかな世界に感銘を受けて、この作品がさらにアーサー沼に引き込むきっかけになったのは間違いない。
このシリーズは3冊組で、もちろんすべて読んだのだが、本当に物語として流れるように読み進められるし、キャラクターの個性が際立っていて魅力的だ。
ただし、初心者の方にこの作品を最もお勧めする
クレア・キーガン「別れの贈りもの」(「青い野を歩く」収録)-何気ない日々の延長からふっと切り離される瞬間
実家に帰省した時、母が図書館で借りてきてくれていた本で、気に入って自分でも買い求めた一冊である。(母は私の趣味を分かってくれていて、帰省に合わせてよく素敵な本を見繕って借りてくれている。ありがたい)
作家はアイルランド出身の方で、この短編集が2作目らしく、日本ではおそらくこの作品しか出版されていないはず。早く次の作品が読みたい・・・。
8つの作品が収録されているこの短編集の、最初が「別れの贈り
生きるための読書について
通勤途中に乗っている電車で、よくベストセラー小説の広告を見かけます。
胸を揺さぶられる、感動する、泣ける、涙が止まらない・・・。
そんなワードが大きく記載されていることが多いですが、自分はずっと、「読書」という言葉に、「感動」「泣ける」という言葉がなかなか結びつかないのです。
あと、スリラー小説でよくある、「驚異のどんでん返し」「あなたは二度驚く」というような、「驚きの体験」を期待させる煽り