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本|料理通信「いい菓子、いい仕事。」

本の紹介

料理人は勉強のために主に料理の本を読む。

以前ご紹介した「専門料理」「料理通信」「料理王国」、、、

僕はいろいろ目を通しているが、頭の固くなった料理人は「専門料理」や「CHEF」が一番良くて、それ以外は初心者向けという人も多いが

僕はそう思わない。

どれも分野別にとても優れているし読みやすい。

今回は料理通信のバックナンバー(2015/2) を紹介する。


料理人である僕はよく「お菓子やスイーツ」の本をよく手にすることがある。

もともとギークで理屈っぽい僕には製菓の考え方は実に合っていると思うしロジックで構成される作品は本当に勉強になる。料理についての応用も可能だと思う。

その中でも初心者でもわかりやすく、経験者でもしっかり復習できるのがこの一冊だと思う。

各パテスリーの代表的なスイーツの紹介からそのポイント、トップパティシエによるプロからの目線の仕事論がつづられている内容的にもボリュームのある一冊だ。

特におすすめ

本書の僕の何回も繰り返し読むページがある。

本の後半から4種紹介される「ビストロで教わる”男前デザート”の作り方」というコーナーだ。

もともと男臭くがっちりとしたデザートに興味を惹かれるほうだが、男前デザートなのに女性のシェフも出てくるところが面白い。

「ル・キャバレ」のタルトシトロン
「ディアログ」のサヴァラン オ マッカラン
「ル・ヴェール・ヴォレ・ア東京」のパリブレスト
「大西亭」のフランス産チーズのムースと洋梨のロースト

もちろんこれらの料理にはレシピも作り方も載っているのでパクることもできるんだが、、、、

参考にしてほしいのはこのシェフたちの自分を信じている点だと思ている。

料理をやっていくうえで、ポリシーもなく人の料理を丸パクリするタイプと、自分の道を突き進んでいくタイプがあるが、

ご紹介したシェフたちは明らかに後者である。

おそらくデザート自体が男前なのではなく、シェフたちが男前なのである。

それが表れたデザートは本当に真っすぐに見え「かっこいい」としか形容できない。

メルカリとかなら安く売っているから買ってみてほしい。

このコーナーは自分に何が抜けているのか、何を大切にするべきなのかを教えてくれる。





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