スイートミルキーブロードウェイ河童ラブリーTOKYO

日々の由無し事を日記として書いています。

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最近の記事

アプリケーション

高校に入学したとき、すでに殆どの同級生が携帯電話を持っていた。メールをしたり写メを撮ったり、みんなケータイを活用して学生生活をおくっていた。 3年生になる頃には、スマートホンが普及し始め、複数人が集まって同じアプリゲームで遊ぶという文化ができ始めた。 一方で、同級生の「たけにゃん」は、いつも自分のちんちんを触っていた。具体的には、玉袋の皮をぐいっと伸ばして陰茎部を包み込み、大きな肉の球をつくって遊んでいた。たけにゃんのちんちん遊びについて、我々は「衛生的にも倫理的にも良く

    • ティー・ピー・オーは大人のマナー

      車の免許更新のため違反者講習を受けた。一昨年の夏、50キロ制限と40キロ制限の境目で行われていたネズミ捕りに敢え無く御用となったためである。 講習は、教官の自己紹介から始まり、事故事例や道交法改正についての話を経てぴったり2時間で終わった。 講習室を出たところで携帯電話のメール着信に気づいた。大好きな先輩夫婦からの結婚式招待URLリンクだった。昨今の結婚式に係る出席報告は、ハガキ返送ではなくオンライン回答が主流となっている。 喜び勇んで齋藤が考えた出席コメントは以下のと

      • 見たことない、大きな鳥がいた。

        家事をしたり、車のタイヤ交換をしたり等、なんとなく自分に課していた予定を消化した後、ダイエットと心身のリフレッシュを兼ねてランニングに出かけた。 住宅街を抜けて堤防から河川敷に降り、川を横目に走っていると、空から綺麗な夕陽が差してきた。足を止めてしばらく景色を眺めていると、ふと思った。 「もしかしたら性の快楽に溺れた年頃のがきんちょカップルが橋の下で青姦でもしてるかもしれない。」そう思うと居ても立ってもいられなくなり、齋藤は走りだした。息を切らして付近の橋梁へ、竪壁には目

        • 日常はほんの隙を見計らって牙を剥く。

          日常はほんの隙を見計らって牙を剥く。 タンスの角、洗い物中のお玉やスプーン、洗濯物を干しすぎた突っ張り棒、日常は我々の隙を必ず見逃さず、危機は常に我々の身の回りに潜伏している。 世間と遅れて、ゴールデンウィークに突入した齋藤である。さて、連休中なにをしようか…と考えながら酒を飲んでいたら、次の日の昼になっていた。布団に入り寝ると、もう夕方になっており、連休初日は何もしないことに決めた。しかし、何もしなくても腹が減る。齋藤は夕食を食べようと定食屋に行き、豚汁をオーダーした。

          焼き肉を食べた次の日は焼き肉を食べたくなる。

          焼き肉を食べた次の日は焼き肉を食べたくなる。 齋藤の中では結構カタい主張で、強い意思を持って長年言い続けている。この主張をすると多くの場合は怪訝な顔をされるが、わかりあえた人とはかなり良い関係を築けてきた気がする。 わかりあえた人の筆頭として挙げられるのが大学時代の同期、ネモちゃんである。ずっと一緒にいた。(ネモちゃんの転勤と結婚を機に現状は少し疎遠になってしまっているが…。)ネモちゃんとは、標記の主張に則って3日間焼き肉を食べ続けたことがある。 DAY1、焼き肉を美味

          焼き肉を食べた次の日は焼き肉を食べたくなる。

          心が疲れると、新しいものを取り入れることができなくなる。

          心が疲れると、新しいものに触れることができなくなる。 ここ数年で顕著に感じるようになった。新しいものが自分を楽しませてくれるのか確信が持てないというか、それが「楽しくなる」まで待てないという感じ。とにかく心に余裕がなく疲れているのである。 体の疲れと違って、心の疲れは自身で気づきにくいものだったりする。ある界隈では心の疲れの指標として「スーパーマーケットを一周して、買い物かごになにも入っていなかったとき(※心が疲れ判断力が落ちている)」というのを定番のシチュエーションとし

          心が疲れると、新しいものを取り入れることができなくなる。

          おさけとさいとう

          齋藤はとにかく酒を呑む。酒を呑まずにはいられない。ずっとイライラしてた世界がアルコールに滲んでボヤケて、なにもわからなくなり、幸福感だけになるのがたまらなく好きだ。箸が転んでもおかしい。無敵である。 一方で、酒乱である。所構わず、人を捕まえては支離滅裂な話を繰り返し、先輩には抱きつき、キスをせがむ等、とにかく迷惑をかける。 明けない夜はない、いつか酔いは覚める。これが最悪である。揮発したアルコールで空中をプカプカ浮いていた昨夜の(自らが行った)暴虐無人が少しずつ自分の脳に

          科学技術の進歩が置いてけぼりにしたもの

          時計の針が刻一刻と空を刻むに伴い、科学技術は日進月歩と今この瞬間も進んでいる。 齋藤をはじめ、人類の生活は数々の先進技術により豊かに、より快適になっている。 ことトイレの進歩は著しい。人感センサーにより自動で蓋が開き、便座は暖かく、ウォシュレットで尻を洗浄するに加え、温風で乾燥までしてくれる。トイレの進化はとどまるところを知らない。 こんなことを考えるに至った出来事が一つ。 ある日、腹痛を伴う便意が齋藤を襲った。最寄りのコンビニのトイレをちょっとお借りし、便座に腰掛け

          科学技術の進歩が置いてけぼりにしたもの

          大学生くらいの若いカップルが、今まさに齋藤の眼前でキスをしている。

          大学生くらいの若いカップルが、今まさに齋藤の眼前でキスをしている。 彼女が慣れた手つきで彼氏の肩に腕を回し少しもたれかかると、彼氏は彼女の腰に手を添えた。 彼氏は、こちらに背を向ける格好になっており、恐らく齋藤の存在には気づいていない。しかし、彼女はキスをして抱き合っている間、まばたきもせず、ずっと齋藤を見つめていた。 齋藤はといえば、蛇に睨まれた蛙のようにまんじりともせずただ貝のように押し黙って2人を眺めることしかできなかった。 長いキスが終わると、彼女はさっと彼氏

          大学生くらいの若いカップルが、今まさに齋藤の眼前でキスをしている。