焼き肉を食べた次の日は焼き肉を食べたくなる。

焼き肉を食べた次の日は焼き肉を食べたくなる。

齋藤の中では結構カタい主張で、強い意思を持って長年言い続けている。この主張をすると多くの場合は怪訝な顔をされるが、わかりあえた人とはかなり良い関係を築けてきた気がする。

わかりあえた人の筆頭として挙げられるのが大学時代の同期、ネモちゃんである。ずっと一緒にいた。（ネモちゃんの転勤と結婚を機に現状は少し疎遠になってしまっているが…。）ネモちゃんとは、標記の主張に則って３日間焼き肉を食べ続けたことがある。

DAY１、焼き肉を美味しく食べる。DAY２、「昨日、我々は美味しく焼き肉を食べたが、本当ならもっと美味しく食べられたのではないか」という議論を交わし、焼き肉をもっと美味しく食べる。DAY３、「一昨日、昨日と我々は美味しく焼き肉を食べたが、また違った楽しみ方があったのではないか」と激論を交わし、焼き肉をまた違った楽しみ方で美味しく食べる。焼き肉への執念である。

焼き肉への執念が見事なまでのPDCAサイクルを作り上げ、タイフーンベルトの風車ダイナモ（※１）の如く搔き回り、焼き肉をエナージコンバーター（※２）の如き胃袋に詰め込んでいたのである。

齋藤とネモちゃんは「TOYOTAよ、これが本当の経営革命、最強のPDCAサイクルだ。」と思っていたし、あの日の齋藤とネモちゃんは、日本が誇るまごうことなき企業戦士（のスピリットを持った食いしん坊）であったと思う。

※１仮面ライダーの変身ベルトについている変身パワーを発生させるためのジャイロ

※２仮面ライダーの変身ベルトについている変身パワーを貯めるためのボックス