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この世は「やった方がよさそうなこと」だらけ


2024年4月15日(月)朝の6:00になりました。

優先順位を決めるうえで大切なことは、分析ではなく勇気だ。

どうも、高倉大希です。




つい最近まで、勘違いしていたことがありました。

ものごとの、優先順位のつけ方についてです。


ものごとは「やった方がよさそうなこと」と「そうでないこと」に分けられる。

ずっと、そう思っていました。


しかし多くの場合においては、どうやらそうではありません。

実際はすべてが「やった方がよさそうなこと」に見える場合がほとんどなのです。


物事って、やったほうがいいことのほうが、実際にやれることより絶対多いんですよ。だから、やったほうがいいことを全部やると、みんな倒れちゃうんです。ですから、自分たちはなにが得意なんだっけ、ということを自覚したうえで、「なには、なにより優先なのか」をはっきりさせること。順番をつけること。それが経営だとわたしは思います。

ほぼ日刊イトイ新聞(2019)「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた」ほぼ日


「やった方がよさそうなこと」と「そうでないこと」があるのではありません。

「やった方がよさそうなこと」だらけの中から「やらないこと」を決めるのです。


正確に言うならば「今はやらないこと」を決めます。

目の前にあるものごとをスルーするという決めも、時には必要だということです。


そのためには、時間軸の上でものごとを捉えていなければなりません。

やった方がよさそうだけれど、勇気を出して「今はやらない」と決めるのです。


経営するのは企業だけだと思い込むのは無知と傲慢のなせる業だ。学校経営者、病院経営、家庭経営......はどこに消えたのか。むしろ世の中に経営が不足していることこそが問題である。現代の学校や病院や家庭が不合理の塊なのは誰もが知っていることではないか。

岩尾俊兵(2024)「世界は経営でできている」講談社


すべての「やった方がよさそうなこと」に着手することができるのなら、それに越したことはありません。

しかし、わたしたちが用いることのできるコストには必ず上限があります。


時間、予算、人員、能力。

これらの要素は、確実に有限です。


だからこそ、優先順位をつけなければなりません。

「やった方がよさそうなこと」だらけの中から「やらないこと」を決めるのです。


意思決定は機会的な仕事ではない。リスクを伴う仕事である。判断力に対する挑戦である。大事なのは、問題への答えではなく、問題についての理解である。意思決定とは知的な遊戯ではない。効果的な行動をもたらすために、ビジョン、エネルギー、資源を総動員することである。

P.F.ドラッカー(2001)「エッセンシャル版 マネジメント 基本と原則」ダイヤモンド社


この感覚がなければ、目の前の「やった方がよさそうなこと」に追われ続けることになります。


繰り返しになりますが、この世は「やった方がよさそうなこと」だらけです。


着手の理由が「近くにあるから」だったとしたら、今後の積み上げがあまり期待できません。

来るものを、ただ打ち返すだけになってしまいます。


この世は「やった方がよさそうなこと」だらけです。

「やった方がよさそうなこと」だらけの中から「やらないこと」を決めるのです。






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