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わたしの本棚

既に消してしまっている大学1年生の頃のTwitterアカウント(Story Girl)でちまちま書いていた140字の本紹介供養。あとオンラインで読めるリンク。

140字本棚

『夜の写本師』乾石智子 


大切な者を奪われた少年は、月の乙女、闇の魔女、海の女魔導師として歩んできたと前世の自分を知る。
因縁の宿敵への最後の対抗手段として彼が辿り着いたのは、魔法ならざる魔法〈写本師〉だった――
宿敵との因縁の千年駆け抜ける爽快感が心地よいアジアンファンタジー。

『アブダラと空飛ぶ絨毯』 D.W.ジョーンズ

偶然手に入れた魔法の絨毯が青年にもたらすのは、残酷な処刑か、千夜をも越える激しい恋か、あるいは…?
異国情緒漂うハウルの動く城シリーズ続編。
この作品もお伽話の紋切り型を逆手にとっていて面白い。 第一作目の主人公たちを客観的に描いているのがまた見所

『ブラックベリーワイン』 ジョアンハリス

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前作『ショコラ』に続くフードトリロジー第二弾。 古びたワインは少年時代への追憶を呼び覚ます。風変わりな老人との出逢い、植物への愛、苦い幻滅… それは運命に導かれた再生の物語。
日常にふと忍び込む不可思議、予感、声なきざわめきの気配を“素人の魔法”と表す作者の手腕に脱帽。


『1/4のオレンジ5切れ』 ジョアン・ハリス

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――そう、きっかけは一個のオレンジだった。
食にまつわる題名を冠したシリーズ“フードトリロジー”最終巻。 亡くなった母の雑記帳が、ある忌まわしい事件への追憶を呼び起こす… “女”、“母”、“娘”の境界線に潜む光と闇が柑橘の香りと共に鮮烈に弾ける物語。

    『カジュアル・ベイカンシー』   J. K. ローリング


突然の議会の空席を巡り、様々な人間たちの思惑が交錯する。その波紋はやがて大きな渦を呼び… ハリポタでおなじみローリングの現代小説。 最後に伏線が回収されていく爽快感が堪らない。
すべての出来事はつながっている。必ず。 無知と看過、無関心と利己心の罪が招いた最悪の悲劇に胸が締めつけられる。
ハンナアーレントの「悪は悪人が作りだすのではなく、思考停止の凡人が作る」という言葉が思い出された。

『迷子の大人たち』Used People 


黒柳徹子さん推薦映画。
音楽も大好きなポートマンさんということもあり購入。
未亡人の第二の恋、子供の死に向き合えない母親、確執を抱えた母娘、死を意識する老人… 迷子になって途方に暮れてしまったときこそ、人生を見つめ直すときかもしれない。
漸く女性達がウーマンリブに目覚め始めた頃…人生を切り拓いていけた若い女性はともかく、それまで家に縛られてきた女性たちは、新たな時代に今まで失っていることにさえ気付かなかった別の人生の可能性を思い知らされどんな想いを胸中に抱いたのか。 長年主婦に徹してきた主人公の叫びに胸を衝かれる。

『夏の王』O.R.メリング

――あなたは死んでしまったのか、不滅なのか。
夏至の炎の鎖が弱まれば、妖精の世界と人間の世界の結びつきは解かれてしまう…
妖精を信じなかった少女が 使命と自らの問いに対面したとき、真実と篝火でケルトの世界が灯される。
「問題は、あんたが受け入れなければならないってことなんだ」

『妖精王の月』 O.R.メリング

――「あたしは人間なんだ」 。
妖精王にさらわれた従妹を助けに行く乙女。彼女自身も、冒険をゆきて「かえりし」物語にしてしまいたくない誘惑に駆られるが…
不死の者と定命の者は、歩みを同じくすることが出来るのか。この物語が示した結末、以外の道を考えてみるのも面白い。

『プークが丘の妖精パック』 キプリング

妖精パックによって兄妹たちは古き良きオールドイングランドの息吹に触れる。 事実に即した正確な歴史(factual history)ではない、むしろ作者によって理想化された原風景は憧憬と時の流れに対する感傷を我々読者に抱かせる。 #光文社古典新訳文庫
『黄金の道』L.M.モンゴメリ

これぞ究極のノスタルジー。いつか置き去りにしてきたものたちへの、痛いほどの郷愁に駆られる。
わたしたちは皆かつて黄金の道を歩いていた。眼前には洋々とした前途が広がっていた。この道から去っても、私たちはお互いを忘れない。

『そばかすの少年』


孤独なアイルランド少年が美しい森で見つけた、ただ一つの真実の愛。
そばかす(主人公)の真っ直ぐな心と至極の歌声は、日向のように人々を惹きつける。 彼に”エンゼル”と崇められた彼女の、少女らしい行動力が頼もしい。
これも典型的な貴族流離譚だけど清々しい気分になれる美しい物語。 特に好きな場面は、そばかすの慕うおばさんが彼に手にキスされたとき「こんな働き者の醜い手にキスしてくれたんですよ、あの子は!」と言うシーン。 エンゼルを身を挺して守るそばかすのギャラントリ精神に惚れる。

「地下鉄道」
THE UNDERGROUND RAILROAD コルソン・ホワイトヘッド


19世紀黒人奴隷逃亡を密かに手助けした 実在の組織“地下鉄道”。それがもし、本当に北部へと走る地下鉄道だったら…
黒人少女の過酷な逃亡劇と彼女に迫る無情な魔の手を描いた米小説。
人から教育を、自由を、希望を、人生 を奪うことの残酷さ。
#ピュリッツァー賞

『ねじの回転』ヘンリー・ジェームズ


美しい子供たちを守ろうと、独り果敢に幽霊に立ち向かう女性家庭教師。
はたして幽霊は存在するのか。 そもそも彼女の目を通した"現実”は本当の現実な のか。月明かりに照らされた、物言いたげな幽霊たちの姿が我々にも"見える”だろうか。

HOLES 『穴』 ルイス・サッカー 


――穴を掘れ
呪われた家系のせいで超不幸体質の太っちょ少年スタンリーは無実の罪で少年矯正施設グリーン・レイク・キャンプに送られる。
干上がった湖であるその場所で、少年たちはひたすら地面に穴を掘らされるのだが…
主人公のひいひいじいさんにかけられた呪い、果たされなかった約束、桃ジャムと玉葱、無法者の女性が贈る“死の口吻”、物言わぬ少年、歌詞の分からない歌…… なぜ少年たちは穴を掘らされるのか。なぜ雨は降らないのか。 すべての伏線がつながる時、感動の展開が待っているー                                          ちょっと奇妙で切ないサッカーの名作。


『遺産相続ゲーム』ミヒャエル・エンデ
Das Spielverderber 


謎めいた故人が相続人各々に遺した遺言状は、全員が紙を集めてつなげないと意味を為さない。
欲望、疑心暗鬼に囚われた相続人たちは、文字通り“生きている”屋敷に閉じ込められ次第に狂ってゆく……
それはいうなれば批判的な寓話、時代に鏡を突きつけようとした怒りの阿呆劇。エンデは舞台上で世界の破滅を上演することで、現実世界での破滅(当時冷戦期)を食い止めようと試みた。 「不条理劇」と呼ばれ、観客には彼の真の意図は伝わらなかったその脚本を小説化したもの。
メタファーが多くすぎる為、一見混沌としたバラバラのピースの寄り集めのような物語に思える。 だが、それが全てエンデの計算で1つの”現実世界の鏡”として創られている(メッセージ性を持っている訳ではない)と考えると鳥肌が立つ。

ネット本棚

赤毛のアン作中登場作品がよめる

赤毛のアン訳注

ジェイン・オースティンが生前読んでいたであろう本の図書館

バレエ物語かなりわかりやすくくわしいやつ


桜の樹の下には
梶井基次郎


なういアート系情報


The Mabinogion マビノギオン

Andrew Lang’s Fairy Books アンドリュー・ラングの童話

THE DIAMOND FAIRY BOOK.

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East of the Sun and West of the Moon: Old Tales from the North by Asbjørnsen et al. 太陽の東、月の西

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アイスランド サガ


The Poetic Edda
Translated by Henry Adams Bellows 詩のエッダ

アーサーラッカム絵の本たち

マザーグース


ルンペルシュティルツヒェン

すきな日本語の文章


なんか神話とかの沼系



Evelina, Or, the History of a Young Lady's Entrance into the World by Fanny Burney エヴリーナ バーニー



ルイーザ・メイ・オルコット

生涯

ノーナ、魔女の呪い


Flower Fables by Louisa May Alcott 花のおとぎ話 オルコット


おまけ  #世界史用語に恋のをつけるとモテる


・もつれた恋のボストン茶会事件
・タレーラン、恋の正統主義を提唱
・ウィーン会議後定着したのは恋の勢力均衡
・1849年には恋の航海法が廃止(“大恋愛は非推奨”)
・1859年、「恋の進化論」が物議を醸す

ギャラリー

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