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映画『THE WAY BACK』かつてのバスケのスター選手がどん底から這い上がれた理由

今日も私のnoteを読んでくださりありがとうございます。

candy@です。

『人は落ちるところまで落ちた時に初めて立ち直れるのだろうか』

そんな映画の紹介ですが、アルコール依存症や癌にも触れた内容なので読まれるかどうかはご自身で判断してください。

『THE WAY BACK』(Netflix)

あらすじ

かつて高校時代に伝説とも言われたバスケットボールの名選手だったジャック・カニンガム(ベン・アフレック)は現在は建設作業員として働いている。

彼は仕事の最中でさえもアルコールを飲み、仕事が終わるとそのままバーへ直行し また酔い潰れるまで酒を飲み続ける。

朝のシャワーの時ですらビールを飲んでいるありさま

華々しいバスケットボールのスター選手だった彼がなぜここまでアルコール依存に陥ったのか?

実はジャックは数年前に9歳だった最愛の息子を癌で失っていた。

それ以来、彼は息子を亡くした悲しみから立ち直れずに酒浸りになり、妻ともうまく行かなくなって1年前に離婚している。

別れた妻もジャックの家族も彼のことを心配して気にかけているのだが、 ジャック本人は殻に閉じこもり誰にも心を開こうとしない。

そんなある日、彼の母校のバスケットボールチームのコーチが急病で倒れるそして代理としてジャックにコーチのオファーがくる。

かつてバスケの強豪校だった母校のチームはジャックが卒業引退してからはたった10人の部員の弱小チームになっていた。

最初、ジャックはコーチになることを断るつもりでいたが、結局断りきれずに渋々コーチを引き受ける。

そこで彼は若くて純粋にバスケを愛している選手たちと向き合うことになる。

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初めは負けてばかりのチームだったがジャックの厳しくとも愛情のこもった熱い指導によってだんだんと勝ち進んでいく様子はバスケに詳しくない私でも見ていて熱くなる。

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彼は名プレイヤーであったが名コーチでもあったのだ。

チームの平均身長が低いことを逆に強みに変えて作戦を練ったり、基礎体力をつけるトレーニングを取り入れたり、キャプテンをあえて大人しいがバスケの才能のある生徒に任せたり

選手やチームに真剣に向き合うようになった彼はアルコールからも離れることができたかのようにみえた。

私はここで彼が見事に立ち直りハッピーエンドで終わるのかと思ったのだが

ある出来事がきっかけとなり、彼は再びお酒を飲みすぎて飲酒運転で事故まで起こして大怪我をする。

それは彼のチームが大事な決勝戦へ向かう前だった。

この事故の後、初めて彼はアルコールのリハビリ施設へ自らの意志で入りセラピーを受ける。

その時セラピストが彼に問いかけた言葉

「亡くなった息子さんの話を誰にもしないのですね」と

その問いに対して彼は

「脳や脊髄に腫瘍ができて30回も放射線治療した息子の話を誰が聞きたがるんだ!」と辛い過去の記憶に悩まされている自分の本音を初めて吐露する。

彼にとっては愛した息子の思い出は癌にかかり苦しんで亡くなってしまったことだけになっていた。

このシーンでふと私は亡くなられたある女性アナウンサーの言葉を思い出した。彼女は「私のことを癌で亡くなる可哀想な女性としてだけで見ないで欲しい」「私にも幸せな時があったのだから」と言っていた。

病気になる前にはジャックの息子にも元気で幸せに過ごした時もあったはず

でも人は最後の別れ方があまりにも辛くて悲しいとそれだけに執着してしまいかつての楽しかった思い出や嬉しかった出来事が消えてしまうのか。

亡くなった息子にとっても残された家族にとってもそれでは悲しすぎる。

素晴らしい思い出もたくさん残っているはずだから。

ジャックはセラピーを受けた事をきっかけにしてだんだんと心を開いていく

そして離婚した妻にも自分が悲しみでいっぱいになり、彼女を蔑ろにしてきたことを謝り、亡くなった息子と彼女が安心できる昔の自分に戻る努力をすると誓う。


悲しみや不幸はいつ訪れるか誰にもわからない。

そしてそれがジャックのように大切な人を失うという、とてつもない深い悲しみに陥った時には理屈なんかでは解決できないのだと思う。

頭ではわかっていても心がついていけない時

そんな時はジャックのようにどん底までも落ちてしまってもかまわない

その時に這い上がるのかそのまま沈むのかすら自分に委ねられている

できれば這い上がって欲しいが(這い上がりたいが)出来なくても責める必要はないのだ

まだその時が来ていないだけで焦らなくてもいいのだ

ジャックのかかえているトラブルを知った上で選手たちは弱かったチームを決勝戦にまで導いてくれた彼のためにも勝利を目指して優勝する

そのシーンと

ジャックがリハビリ施設のバスケットコートで一人シュートを無心で打ち続けるシーンが重なって彼のこれから始まる次のステップへの希望にきっと繋がるんだと感じれたことで私の心は少し安心した。


人は強くなくてもいい

弱みを見せた方が生きやすい時もあるのだ

強いから愛されるのでなく弱くても愛されると信じている


興味がある方は予告編を観てください。

派手なハリウッド映画ではありませんが、心にじわっと染み込んでくる何かを感じてもらえるといいな。

ジャックを演じたベン・アフレックも当時アルコール依存症の問題を抱えていたそうでこの役が自分自身のセラピーにも役立ったと話している。

(やっぱりベン・アフレック好きなんです😆)

どちらも選べないほど好きな予告編なので両方貼らせてください。


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