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岸恵子著(2024)『91歳5か月』株式会社幻冬舎

人生とは多くの素晴らしい人との関わりなのかも

久々に書店に立ち寄ったら、岸さんの本に出会うことが出来ました。既に91歳になられて横浜に住んでおられるご様子…

わたしは昔の映画はあまり見ませんが、岸恵子さんは女優というよりも、以前NHKのBS1でパリやロンドンから中継で参加されていた番組の印象が深くて、当時の欧州の政治家の方々とのインタビューなどがとても印象に残っています。個人的には魅力ある女性というのは、このような人の事を指すのだろうと思う次第。

その人の生業を本書は十分に語ってくれる内容で、特にこれまでの人生の中で関わりのあった人たちに焦点を当てた思い出のようなエピソードに、まるでその場に自分もいるかのように、その物語る内容がイメージ出来るので、著者に共感するところが多い印象を持ちました。

特に鶴田浩二さんや荻原健一さんとの関わりは、かなり濃密で、芸能界をあまり知らないわたしには、俳優同士の関係って、このような感じなのかと驚きもある反面、妙に昭和の空気というか昔の男性の考え方というものが漂ってくる不思議な感覚でした。

中曽根さんや石原さんの振る舞いの素晴らしさも岸さんの文章から伝わってきますし、小田さんや原田さん、佐田さん、そして力道山さんさえも、皆さん素晴らしい男気のある人だったことをうかがい知ることが出来ました。

まわりに染まらない純粋な岸さんだからこそ、その自由奔放に思えるところに魅力を感じ、多くの素晴らしい人達が周りに集まってくるのだと、読み進める度に納得していくような読後感でした。

まだまだ長く生きられて、是非この本の次回作を書いて欲しい、そんな素晴らしい人との関わり方をもっと知りたく感じられる素晴らしい本でした。

考えてみれば、わたしは結構岸さんの本は読んでいるように思いました。また、過去に読んだ本でも再読してみようかと、沢山積まれた積読本の中から探してみようかと思います。

わたしは男性ですが、人の生き方として、岸恵子さんの生き方は好きです。

そう言えば、岸さんを凌駕する素晴らし女性は、わたしの前には今までひとりしか現れなかったな~♬ 誰とは言わないけれど…

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