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学校で同じ授業を聞いても、出来る子と出来ない子のなぜ

息子の授業参観に出席したとき、小学生28名が様々な姿勢で黒板に向かって教えている先生を眺めているのが観察できた。背筋をピンと張って真っ直ぐな眼差しで見つめる子がいれば、顎を机において半目で聞いている子、窓の外が何度も気になる子、隣の友達に口パクで何か伝えようとしている子、後ろにたっているママが気になる子、開いたノートから顔を上げない子。その光景に明らかに集中していない自分の子どもに、苦笑いして気まずそうにクラスの後ろで立っている親が数多くいた。

先生が説明を終え、黒板から振り返り生徒達に「さぁ、ではやってみましょう」と伝えるとそこにはもちろん「出来る子」がいれば「出来ない子」が存在した。ただ良く観察していると、必ずしも授業を真面目に聞かなかった子が「出来ない子」ではなかった。実は背筋をピンと張って真っ直ぐな眼差しで先生の話を聞いていた子が「出来ない子」に含まれていたのだ。

実は子どもによって、自分にあった得意な学習方法が存在する。
① ビジュアル型:図形や映像など、目に見えたものが理解しやすい
② 聴覚型:耳からの情報が理解しやすい
③ キネティック型:体の動かすプロセスを含める事で理解しやすい

65%の人がビジュアル型だと言われている。多くの授業は黒板を使って、ビジュアル型が理解しやすいように授業が設計されている。そのため、ビジュアル型が得意ではない子どもにとって、理解するのが難しい状況にある。

子どもに集中力が足りないから授業について行けないと思いがちだが、それだけが原因では無いことが実は多い。実際に授業を聞いて思ったのは、先生が口下手で上手く言葉で伝えてなかったという事。背筋をピンと伸ばして真っ直ぐな眼差しで聞いていた子が聴覚型が得意だったとしたら、いくら集中力を増やしても結果としては何をするのかが分からないままだったと感じた。逆に授業にまったく集中していない子がビジュアル型であれば、最後に黒板を1回見るだけで何をするかが分かるので「出来る子」として見られる。

現在の主流である一斉教育ではどうしてもこの問題をクリアするのが難しい。ただこれから進むであろうICT教育には一人の子どもの個性や特徴にあった学習を提供する可能性が多いにあると期待している。

大事なのは「出来ない子」を社会の平均化した定規で定義するのでなく、その子にあった「出来る」方法を探す事。それが教育改革とICT教育が描くべき未来だと感じた授業参観日であった。

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