ASDさんは反芻思考にハマりやすい?
ASDとぐるぐる思考
ASDさんは悩み事がぐるぐるしやすい?
このようなお悩みを抱えている
ASDさんはいませんか?
ASDさんは定型発達さんと比べると
ネガティブな記憶を覚えていやすく
またそのネガティブな記憶が
しばしばフラッシュバックしては
1人苦しみます…
私自身も昔受けた嫌な出来事が
時々フラッシュバックしては
ぐるぐる頭の中で渦巻くことがしばしばです…
ストレスが強い時はなお酷くなります。
最近認知行動療法やセルフケアについて
勉強中ですが
その中で『反芻思考』という
思考を知りました。
ASDさんが
ネガティブな記憶に苦しむ背景には
どうも『反芻思考』も影響しているそうです。
そこで、今回は
反芻思考の意味
反芻思考の特徴
ASDさんが反芻思考にハマりやすい理由
この3点を中心に考察していきます。
反芻思考の意味
反芻思考とは
過去のネガティブな出来事や
今の気持ちの原因を繰り返し思い出して
悩んでしまう考え方のことです。
別名を「ぐるぐる思考」。
「反芻」は
牛などの哺乳類が一度咀嚼して
胃に送った食べ物を口に戻して
繰り返し咀嚼する行為を指しています。
ネガティブな出来事を
繰り返し思い出しては落ち込みやすい思考が
まるで牛の反芻行為に近いことから
「反芻思考」と呼ばれるようになりました。
反芻思考の特徴
①考えが止まらない!
反芻思考の厄介なところは
「これ以上考えたくないのに」と思っても
ぐるぐる考え続けるのが
やめられないという点です。
ぐるぐる同じことで
悩むのを止められないため
気持ちを切り替えにくいです。
②反芻の回数=頭の中の体験数!
反芻思考は
「どうしてあんなこと言っちゃったんだろう」「どうしてあんな行動を取ってしまったんだろう」
などといった
過去に対する後悔の思いが
頭の中でひたすら繰り返される思考です。
仕事や学校などで起こった
何気ない失敗やミスについて
1人反省会を繰り広げたという
経験をした方もいるでしょう。
実は反芻思考することで
反芻した回数分を体験しているのと
同じ意味になるのです。
たった1回きりの嫌な経験について
50回反芻すれば50回分
100回反芻すれば100回分
ネガティブな思いをすることになります。
嫌な出来事や経験を
脳内で繰り返している分
余計記憶されてしまうんですね…
③繰り返し考えこんでは落ち込んでしまう…
すでに終わったことを
いつまでも繰り返し考えてしまう…
これが反芻思考の最大の特徴と言えます。
すでに終わったことや
自分ではどうにもできないことに対して
いつまでも「あの時あぁすれば…」等
後悔や悔しさ、さらに怒りといった
ネガティブな感情に引っ張られます。
たとえ子供の頃の出来事でも
その時の失敗体験を思い出して
今も再体験するかのように感じ
さらに感情も合わさるので
頭の中にこびりついて
延々と思考し続けてしまうのです。
反芻思考が強くなると
頭の中でネガティブ思考が渦巻くので
行動しづらくなり
最悪鬱などの二次障害に繋がることも。
ASDさんが反芻思考になりやすい理由
ASDさんが
反芻思考にハマりやすい理由は
以下が考えられます。
ASDさんは
感覚過敏という特性を抱えていますが
その中でも
一番「視覚」が優位に働くと言われています。
経験したことと辛い感情をセットに
まるでビデオ撮影するように記憶するので
ハッキリとした記憶が蘇りやすいです。
また自分自身を客観視する
「メタ認知能力」が未熟であることから
感情のコントロールが不得手。
その影響から感情の起伏が激しく
ネガティブな感情を
上手に制御しづらくなるのです。
他に何事も完璧にやり遂げようとする
「完璧主義」が人一倍強いことも
影響しています。
目標や計画を立てて
完璧にやり遂げようとするASDさんは
計画がうまくいかないと
不安が強まり
落ち込んでしまいやすくなります。
ASDさんが
反芻思考にハマりやすい理由の背景には
ASDのさまざまな特性が
重なっている影響が大きいです。