「改新の詔」が紡いだ歴史で着飾っちゃおう。難波宮のにぎわいを知る刺繍ブローチ #大阪歴史博物館コラボ企画
みなさま、こんにちは!
歴史大好きなミュージアム部プランナー・ささのはです。
以前公開したこちらの記事、みなさまはもうご覧くださいましたか?
ざっくりと要約いたしますと、はるか昔、大阪に「難波宮」と呼ばれる宮都があったというお話です。
かつて存在した幻の都……聞くだけでうっとりする、ロマンある響き!
ちなみに歴史上二度遷都した難波宮のうち飛鳥・奈良時代に存在した都・前期難波宮は、あの有名な「改新の詔」が発令された舞台にもなったといわれています。
「改新の詔」といえば租庸調を代表とする、現在にもつながる税制が定められたことでも知られていますよね! その税制の整備により日本各地との定期的な交流が実現した難波宮は、都にふさわしくよりにぎわいを見せました。
大阪と言えば、江戸時代に「天下の台所」と称された、商業地帯としてもひときわ印象的な都市。その基盤にもなったかもしれない、かつての都のにぎわいのことを私ももっと知りたいし、みなさまにも知ってもらいたい……!
という訳で今回は、「にぎわう新都・難波宮につどう物産品をモチーフにしたブローチ」を大阪の歴史を伝える博物館「大阪歴史博物館」さんと一緒に作ってみました!
それでは早速、モチーフになった物産品のあれそれをご紹介します◎
【黒鯛と山椒とあわび玉】
こちらのメインモチーフは黒鯛!
黒鯛は「チヌ」とも呼ばれていること、ご存じですか? 大阪湾はかつて「チヌの海」と呼ばれ、好漁場としておおにぎわいだったそう。黒鯛はまさしく、難波を代表する魚と言ってもよいでしょう!
あわび玉は、当時、隠岐などで採取されていたあわびの中に出来る宝石(真珠)のことを指します。当時は養殖技術がなく自然発生の賜物だったため、いびつな半円状かつ貝の内側にくっついた状態だったと思われます。
山椒は大阪歴史博物館高層階からも見える大阪城の近辺、飛鳥時代に自生していたことが分かっています。当時の都を飾った植生で、今度は贅沢に胸もとを飾っちゃいましょう◎
大阪歴史博物館にて発見した絵画の中のチヌさん。
ツーショットを撮らせていただきました。
【稲と紅花】
日本人の心の友・稲(コメ)は、難波宮が存在した飛鳥時代の地層から花粉が見つかったとのこと!
日本人の食卓に古来よりかかせない米は租庸調制であつめられた物産品の中でも主たる品で、当時都である難波宮には多くの米があつまりました。
紅花は奈良時代末期の歌集「万葉集」では末摘花の名前で登場するお花で、紅花の花粉が、難波宮近辺・古墳時代後期~飛鳥時代にかけての地層から見つかりました。染料のほか、油や薬用にも使用された万能な植物です。
「かつて稲が納められていたことが分かる木簡」を発見しました!
【和同開珎とスモモと瓢箪】
未だかつて、こんなに大胆なデザインのブローチがあったでしょうか。
日本史上、きっと一番有名と思われる貨幣・和同開珎をメインモチーフに据えました。ちなみに、かつて難波の地でも和同開珎が作られていたことが研究の結果わかっています。
現在の大阪には造幣局がありますが、その昔にも同じ役割を担った場所があったと知るとなんだか嬉しくなりますね。
1960年代、阪神高速の高架を建設する際の事前調査で、飛鳥時代の地層からスモモの種(核)が見つかりました。高速の高架は難波宮下層遺跡を保存するため、杭基礎を設けない特殊な方法で建設されています。
スモモと同じく阪神高速橋を建設する際の調査で、瓢箪の種が見つかっています。
和同開珎は大阪歴史博物館さんでもしっかり展示されています!
和同開珎にブローチをつけて会いに行ってみるのも乙ではないでしょうか!
そしてスモモも、かつて難波宮周辺にも自生していたことが大阪歴史博物館さんの展示で分かります。
シンプルな服に華やぎを添える、かつて難波宮をにぎわせた数々の物産品たち。そのモチーフひとつひとつを、丁寧に刺しゅうで再現しています。
「にぎわう新都・難波宮につどう物産品をモチーフにしたブローチ」は「大阪歴史博物館ミュージアムショップ・大阪歴史博物館オンラインショップ・フェリシモミュージアム部ウェブサイトにて、11月19日(金)から発売開始!
コラボグッズ発売中の、大阪の歴史を知るならまず足を運びたいミュージアム「大阪歴史博物館」では、ブローチのモチーフにもなった物産品の数々でにぎわった奈良時代の後期難波宮・大極殿を大胆にも実物大再現したスペースにはじまり、近現代までの大坂の歴史について学べる常設展示を行っています。
大阪歴史博物館は、今年で開館20周年!
みなさま、是非この機会に足をお運びください。
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