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1970年代の良いところ

1970年代を体感している世代は今では年配の人が多いので、ネット上の情報も絶対数がおそらく少なく、70年代は若い人には想像の世界でしかないと思います。

70年代は、一言でいうと「熱い時代」だったと僕は思います。
決して綺麗ではないし、今から見て格好悪いことも沢山あったけど、人間らしさがあって人の心が愛おしいような時代でした。

高度成長によってもたらされた明るい部分と、その反面の暗い部分が同時に同じレベルで存在していたような、ある種の葛藤を抱えていた時代だと思いっます。

(ちなみに80年代は、70年代からの「脱却」や「反動」「進化」のような時代だったように思います)

ポップスに見る時代感

暗い歌や、激しい歌が多かったと思います。
フォーク、ロック全盛でした。それらがやがてニューミュージックと呼ばれるものになっていった時代です。
僕の小・中・高時代はそんな歌ばかり聴いていたので、ミレニアムの流れである体裁のいい「頑張ろう」系の歌は、極端に言うと「嘘」のような感じがしてしまうんですよね。カッコ良すぎるんです。

あの頃の大人は、傍から見ていても頑張っている人、ダメな人、いろんな人がいて、そんな人たちが気持ちを休めたり逃げたりする居場所としての音楽や、娯楽施設がウケたのだと思います。
国内旅行も盛んで、遊びに行くという目的と、気を休める(逃げる)ために行くという目的が、両方ありました。失恋すると旅に出るのが若者の1つの流行でもありました。

頑張る時は頑張る、頑張れない時は落ち込んだり、泣いたり、叫んだりと、感情の表現が豊かだったし、それが今ほどは格好悪いことではありませんでした。むしろ格好よくて、自分の中のダメな部分を素敵なもののように表現することが、当時のトレンドだったように思います。

今の人にはピンと来ないかもしれないけど、僕は70年代みたいな人間の在り方も素敵だなと思っています。

参考曲

というわけで、きょう朝ドラの「ちむどんどん」を見ていて、バスのシーンで掛かっていた曲はなんていう曲なのか分からなかったけど、なんとなくユーミンの「旅立つ秋」を連想してしまったので、これを紹介します。
荒井由実は70年代の若者のトレンドを素直に表現していたなと、いま改めて思います。

荒井由実 "旅立つ秋"

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