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人間関係で印象が大事な理由

印象や感情は後に残る

認知症の人は、出来事は覚えていないけれど、そのときに感じたことは覚えているらしいです。
だから、なにか良くないことをしたときに、指摘して責められると(何も悪くないのに)「責められた」というイメージだけが後に残るのだそうです。
それが後々、お互いの関係を悪くしてしまうのですね。

一度会った人に再び「会いたい」という気持ちになるのは、会ったときのその人の印象が良かったからではないでしょうか。あるいは一緒に過ごしたことが楽しかったという記憶があるから。
そのときになにか有意義ことをしたとか、しないとかは、二の次なんですね。

例えば、お店で買い物をしたときに、なにか問題があって店員にクレームを言ったとします。
その店員に問題があってそうなったとしても、店員の事後対応が良かったり、好きな雰囲気の人だったら、クレームの内容よりもその人のイメージの方が強く残って、あとから思い出したときに、もう一度その店に行って、その店員に会いたいと思うでしょう。

面と向かったときの印象

戦国時代、日常の身なりや態度が常識を外れていてだらしなく見え、うつけと呼ばれた織田信長が、妻の父である斎藤道三に初めて面会したときに、完璧な正装を身にまとって現れたという話がありますね。
そのことで道三の評価が一気に上がり、信長に脅威を感じたという話でした。
信長のように有能な若者でも、謙虚に振る舞うということがあったのですね。

誰かに会って、面と向かって話をするときの、身なり、振る舞い、物言いなどが、最も相手に印象を与える要素です。
二者間の最もパーソナルなコミュニケーションで、どう振る舞うかはとても大事なことですね。
相手は「あの人は皆からは悪い評判があるけど、自分に会ってくれたときの印象はとても良かった」と思い、世間の客観的評価とは違う、主観的な判断をするのです。

「直談判」というコミュニケーションの手法がありますが、自分の仕事や日常に最も影響するキーパーソンに直接会って話をすることも、自分の意見を聞いてもらえるチャンスなのですね。
そこで良い印象を相手に与えることができれば、その機会は有意義なものとなり、成功に近づきます。

相手が持つ良い印象を意識する

というわけで、人間関係において、誰かに対して何かをするということよりも、どういう印象を持たれたか、ということが大事なことが多いです。

「良い印象」と一口に言っても難しいですが、噛みくだくと・・

  1. 常識的である

  2. 丁寧である

  3. 友好的である

  4. 知的である

といったことになりますかね。

何度も頻繁に会っている人ならば、日々の自分の行いを見ているだろうから、そこからありのままの印象を持ってくれますが、会う機会が少ない人には、行いは見てもらえないので、会ったときの印象だけになります。

会う機会が少ない人が自分の生活に影響を与えるということは、大事な局面ではしばしばあることです。

その限られた面会に神経を集中させて、自分というものを演出できるようになることは、世渡りのための重要なスキルであると言うことができます。

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