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「もし部下が『やる気』をなくしたら」を読んだ
就職して10数年が経つ。
若手の頃と比べて、後輩や部下との関わりが増えてきた。
同時に、彼らとの接し方で困ることも増えてきたので、この本を買ってみた。
もし部下が「やる気」をなくしたら リーダーが1年目に学びたいこと
本の冒頭で、
「部下を育てることが得意だという人が少ないのは、部下の育て方を体系的に学んでいないから」
といったことが書かれている。
確かに、後輩や部下との接し方は研修でもあまり教わらないから、どうしても我流になりがちだなと納得した。
この本には、「自信過剰系部下」「超受け身形部下」「ピント外れ系部下」など、さまざまなタイプの部下が掲載されている。
さながら部下あるあるのような形だ。
そんな部下たちが上司と対談するシナリオを読み、指導のポイントを学んでいく。
自分より年上のベテランが部下になったときの対応も知りたい……と思っていたら、ちゃんと巻末に載っていた。
もっと載せてもいいんですよ! ベテラン部下の対処法!
年功序列が崩れていったり、働き方も変わったりすれば、ベテラン部下も増えるだろうと思う。
自分の中で特にためになったのは、「猫かぶり系部下」の章だ。
会社の方針に陰で文句を言っていた部下に対して、「私の説明不足なので謝らなければ」と言う上司。
なぜ謝るのかと思ったら、こう書かれていた。
ルールに納得していないのに、「はい」と言わざるを得ない雰囲気を、私が醸し出していたってことでしょ? それは申し訳なかったなと思って。
はー、これは全く思いつかなかった。
何を言っても非難されることはないという、心理的安全性を担保する。
部下の言うことを否定せず、意見を言いやすい雰囲気を作る。
これによって信頼関係が築けていくのだそうだ。
「別にやる気はない」「やりたいことはやい」と、投げやりな部下への分析にも膝を打った。
ふてくされた態度を見せるのは、まだ心を閉じていない証
投げやりな発言は、誰か助けてほしいというSOSサイン。話し合いの余地はあるとのこと。
なるほど。部下以外の人間関係にも当てはまりそうだ。
シナリオに登場する部下はクセ者揃いだが、根はみんな素直で、上司の話をしっかり聞いている。
実際の指導はこんなきれいな台本通りにはいかないもんだよなー……
なんて書くと自分が「斜に構える系部下」になっちゃうな。
気をつけねば。
過去、何をやっても伸びなくて人の話も聞かない後輩がいた。
自分の手に負えず上司に相談したら、「彼のことは諦めなさい」と言われた。
後輩の指導に時間を使うより、他のことに注力した方が生産的だろう、と。
確かにそうかもしれないが、これが正解なのだろうか、と疑問に思った。
そういう手に負えなくて諦める確率を、少しでも下げていきたいものである。