etobunsha

絵と文を描いています。イラストレーター、エトブン社の引き出し。 https://www…

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絵と文を描いています。イラストレーター、エトブン社の引き出し。 https://www.etobunsha.com/

マガジン

  • すみぞめ手帖

    我が半生のわりかし呑気な葬送録。

  • お月様に聞いてくれ。

    婦人科、経年、日々のこと。変化に富むカラダの話。

  • 毎日が大冒険。

    地味な割にわりといろんな出来事がおこっているような気がする、イラストレーターの日記。毎日描けるかな?

  • 引き出しを開ける。

    はしり書き。エトブン社の文。

  • 旅に出て。

    いきものルポライターとも呼ばれておりますが、ルポにもならないメモ書きを。

記事一覧

思わぬ墨染めな話に憂う。

 年に一回予約する健康診断があるんだけど、今年予約したら担当医の訃報が届いた。あまりに驚いてスタッフの方に何のお悔やみも言えず、ええと…じゃあほかの先生で…って…

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5日前

人間ドック奇譚。後編

 前編後編の間がかなり空いてしまった。年も越えて。目の前に節分。  珍しくイベント続きだったことと、久しぶりに風邪もひいた。気を抜いてしまったか?打ち上げで飲み…

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2か月前

人間ドック奇譚。前編

 健康状態には臆病な方である。  小学2年生で自家中毒を発症。以来、気持ちで体調を左右されがちなもので、「気になるくらいなら病院で検査派」として生きてきた。お胸…

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5か月前
2

すべて、お見通し。

 あんなに品不足だったタマゴが普通に買えるようになった。なかなかの激戦区だった行きつけのコンビニでもMサイズ10個パックを手に入れることができた。久しぶりのことだ…

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6か月前
4

表情筋。

道北ドライブからの帰り。暑さ疲れもあって眠い。 だがペーパードライバーとしてせめて助手席では決して眠らん!との信条でいるからには意地でも眠らん…うとうとうと。 …

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8か月前

電子の行く末。

PCの大きな画面で漫画の続巻を読みながら、 この電子書籍たちの行く末を考えてしまった。 以前、友人(漫画好き一家)の子どもに「アカウントを遺す」と話したことがある。…

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8か月前

レンジでチン。予熱でドン。

 まあ、けっきょくはワタシの言葉が足りなかったんだろうな。  久しぶりに外で原稿を描いた。自宅アトリエでがんばったがぜんぜん進まず、環境を変えることにしたのだ。 …

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9か月前
3

どっちから焼く問題解決。

 ひさびさに友人とランチに出かけた。お互い、エアコンのない家に住んでおり、避暑だなんだと自宅を脱出(札幌でも近年の夏はキツイ)。  キンキンに冷えた車に乗せても…

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9か月前
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最後の砦か。ついにあのジムへ。

 人生で続かなかったものに「運動」がある。 あ、習い事のバレエは別だ。4歳から13歳まで。小一か小二のころに通った剣道は自ら辞めてしまったので(思えば自家中毒の…

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1年前
3

Winter Is Coming. 毎年「どうなんだっけ?」となる雪虫の生活史。

 雪虫、ご存知ですか。 10月頃、北海道では「雪虫見たよ」「ああ来たか」「見なかったことにしたい」などの会話が聞こえてきます。 これは雪虫が飛んだらあと二週間ほど…

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1年前
9

浮草家業、草を描く。

 誰が言ったかライジングサンが終われば夏終わると。 転勤族の我が家、この夏に仙台から札幌へと引っ越ししたもので、部屋を片付けているうちに夏が過ぎ去ったような気が…

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1年前
4

本棚は雲の上。冬はじまりの漫画メモ。

 転勤族になってから漫画はほぼ電子書籍で購入。大人買いしがちなので要注意だ。  セット買いもあるけれど、学生時代のように新刊を待っている作品もある。ここ最近は次…

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2年前
4

モデルナワクチンその2。副反応に備えて用意したもの。実際使って良かったもの。副反応の記録。

 上記の絵からお察しの通り、副反応きました。前回、あまり役立たない記録を掲載しましたが、今回はもう少し参考になりそうな記録をお届けできればと。ただ、やっぱり個…

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2年前
4

虫ゴロシの晩夏。

はーーー。都会なのに野趣あふれる我が団地。 蜘蛛の巣のおかげで夏の残骸がひどく、夏が終わるまで待ってあげたかったけど、 玄関や窓まわりの人間生活を向上させるため家…

etobunsha
2年前
2

モデルナワクチンその1。予約奮闘記、集団接種の記憶。この副反応って?

〜記録。もしくは参考にならない程度の体験談。真夏の大冒険はあの子たちだけじゃなかった。〜  仙台市にて。65歳以下で持病もなく医療にかかわる人でもないワタシにも…

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2年前
3

月命日で誕生日。すこしずつ、変化する。

 年末に父が亡くなってから4カ月。おいおいと泣くこともなく来てしまった。正直なところ約二カ月の入院中の方が精神的には「よよよ」となっていた。でも波はある。ときど…

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3年前
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思わぬ墨染めな話に憂う。

 年に一回予約する健康診断があるんだけど、今年予約したら担当医の訃報が届いた。あまりに驚いてスタッフの方に何のお悔やみも言えず、ええと…じゃあほかの先生で…ってなんか社会人としてあるまじき対応で予約してしまった。  今年の頭に予約してたら会えたのかもしれない。春まで伸ばして会えなくなった。  先生のフルネームも年齢も知らんかったけど、いつも「これくらいの中性脂肪は気にしなくていいですよ」みたいな感じで、元気の出る対応が良かったんだよな。  ほんのちょっとしか接点のない方だった

人間ドック奇譚。後編

 前編後編の間がかなり空いてしまった。年も越えて。目の前に節分。  珍しくイベント続きだったことと、久しぶりに風邪もひいた。気を抜いてしまったか?打ち上げで飲み過ぎて近年稀に見る二日酔いからの胃腸不調とか、朝起きたら首が回らないとか、とか、とか。  健康に気を遣っているんだかなんだかである。とりあえず、気温や気圧の変化に影響受けるのか、人並みにちょこちょこあるけれど、ワタシは元気です。  さて、ドックのつづき。  大抵序盤には身長体重、視力、聴力、血液検査をさくさくと。  

人間ドック奇譚。前編

 健康状態には臆病な方である。  小学2年生で自家中毒を発症。以来、気持ちで体調を左右されがちなもので、「気になるくらいなら病院で検査派」として生きてきた。お胸と婦人科はそれぞれ専門医で年一の定期検診。それ以外は住んでいる地域の健診専門の医療機関で人間ドックだ。  今年もそんな季節がやってきた。健診前にストレスをかけてくるのがウンコ問題。ドック1週間前から二回対峙しなくてはならぬ。自慢じゃないが、ワタシの腸は繊細だ。タイミング、清潔さ、周囲の環境、できれば人払い…などなど、ち

すべて、お見通し。

 あんなに品不足だったタマゴが普通に買えるようになった。なかなかの激戦区だった行きつけのコンビニでもMサイズ10個パックを手に入れることができた。久しぶりのことだ(それでもまだLサイズは売ってなかったけれど)。  冷蔵庫に入れようとパッケージを見ると何か書いてある。このプラスチックの卵ケースをコンビニに持参すればBoxテイッシュプレゼント、的な。  いつもならプラごみ直行なのだが、そうか。  10個はあっという間に消費され、空の卵ケースは玄関に鎮座する。今度コンビニに行く時に

表情筋。

道北ドライブからの帰り。暑さ疲れもあって眠い。 だがペーパードライバーとしてせめて助手席では決して眠らん!との信条でいるからには意地でも眠らん…うとうとうと。 いいや!野生動物の飛び出しタイムだし、ここはガンバレ私。と、見えない敵と戦っていたら、ハッ!! 「シカっ」 薄暗い路肩の草むらから一頭の雌鹿が。なぜかスローモーションで目が合った。 道民ですもの、エゾシカの目撃は多数。ただ、今回のシカはなんだか怖かった。 原因はわかっている。薄暗い中の無表情。 表情のある哺乳類は

電子の行く末。

PCの大きな画面で漫画の続巻を読みながら、 この電子書籍たちの行く末を考えてしまった。 以前、友人(漫画好き一家)の子どもに「アカウントを遺す」と話したことがある。それが実現するのなら、 ワタシのパスワードは残されていくのだろうか。 形のない遺骨のように。 なんだかこそばゆい。 いや、そんなものとっとと変更されるだろう。 先日、旭岳ロープウエイに乗ってなんちゃって登山風トレッキングをしてきた。 途中、手を滑らせてスマホを握ったときに撮れたのがコレ。 こんなうっかり写真も

レンジでチン。予熱でドン。

 まあ、けっきょくはワタシの言葉が足りなかったんだろうな。  久しぶりに外で原稿を描いた。自宅アトリエでがんばったがぜんぜん進まず、環境を変えることにしたのだ。  緑色のコーヒーショップと、その近くの喫茶店をハシゴしたので経費はかかったが、自宅よりも捗りに捗った。  このショッピングモールには美味しいお弁当屋さんがあるので、夜ごはんはお弁当にしよう。ますます出費となるが、帰宅後の労働対価を考えるとこれも必要経費だ(お金たまんないタイプ)。  吟味に吟味。お得でおいしそうなザン

どっちから焼く問題解決。

 ひさびさに友人とランチに出かけた。お互い、エアコンのない家に住んでおり、避暑だなんだと自宅を脱出(札幌でも近年の夏はキツイ)。  キンキンに冷えた車に乗せてもらい、ずっと気になっていたイタリアンへ。ワタシも友人も初来店。店に一歩入って「あ…」。エアコン、効いてない。とはいえ、お店の雰囲気が良く、メニューは端から全部オーダーしたくなるものばかり。気になる。人気店と聞いていたけれど、ほかに客はなく居心地がいい。  もっと悩むかと思ったが鹿肉のカツ定食の文字を見て決まり。この即決

最後の砦か。ついにあのジムへ。

 人生で続かなかったものに「運動」がある。 あ、習い事のバレエは別だ。4歳から13歳まで。小一か小二のころに通った剣道は自ら辞めてしまったので(思えば自家中毒のはじまり)、バレエは好きだったんだと思う(ソロを任されることはないコールドだったが)。  それでも中学生になって周囲の影響とか、部活とかなんとかで辞めてしまった。辞めて後悔する方ではないのだが、バレエを辞めたことだけは残念だ。別にプリマを目指していたわけではなく、14歳から肩こり人生がはじまったから。あと、へたくそだけ

Winter Is Coming. 毎年「どうなんだっけ?」となる雪虫の生活史。

 雪虫、ご存知ですか。 10月頃、北海道では「雪虫見たよ」「ああ来たか」「見なかったことにしたい」などの会話が聞こえてきます。 これは雪虫が飛んだらあと二週間ほどで初雪が降るだろうと伝わっているから。「ああ、(長い)冬が来る(雪がたいへん)」という、(世界でもまれにみる降雪量の都会である)札幌市民のなげきが伴いつつも、冬を告げる使者がきちんと訪れることにホッとする思いもあるのではないでしょうか。  ほっかいどうイキモノート(JR北海道車内誌)の連載中、ぜひ知りたいと思っていた

浮草家業、草を描く。

 誰が言ったかライジングサンが終われば夏終わると。 転勤族の我が家、この夏に仙台から札幌へと引っ越ししたもので、部屋を片付けているうちに夏が過ぎ去ったような気がします。  先日、友人たちと鹿追町へ行った際、秋の七草の話が出ました。友人は野山を案内する人で、特に植物を勉強しまくっているガイドだけど「えーと…」と七つ出るのに視線を斜め上にして思い出していました。ワタシはというと「一個もわからん!」。というわけで検索して描いたわけです。  ついでに九月のカレンダーも手描きしたの

本棚は雲の上。冬はじまりの漫画メモ。

 転勤族になってから漫画はほぼ電子書籍で購入。大人買いしがちなので要注意だ。  セット買いもあるけれど、学生時代のように新刊を待っている作品もある。ここ最近は次の通り。 ◉「七つ屋志のぶの宝石匣」。のだめではオケの魅力とクラシック音楽への間口を広げてくれた二ノ宮先生。今度は質屋と貴石の話でほんと面白い。実は宝石好きなので(身につけないけど)。これもドラマ化するんかなー。してほしいような、ほしくないような。ああ、ワタシもじっくり取材したものをアウトプットしたい(やりなさいよ)

モデルナワクチンその2。副反応に備えて用意したもの。実際使って良かったもの。副反応の記録。

 上記の絵からお察しの通り、副反応きました。前回、あまり役立たない記録を掲載しましたが、今回はもう少し参考になりそうな記録をお届けできればと。ただ、やっぱり個人の体験談なんて人それぞれなので薄目で見てもらう程度でいいのかもしれません。  ワタシの大規模集団予防接種予約時間は夜。なので昼のうちに家事やら仕事やらできることは済ませました。1回目はそれほど辛い思いはしなかったけれど、2回目は周囲の同世代がバタバタとバタンキューしていたのでワタシも備えなければ。 ポカリスエット

虫ゴロシの晩夏。

はーーー。都会なのに野趣あふれる我が団地。 蜘蛛の巣のおかげで夏の残骸がひどく、夏が終わるまで待ってあげたかったけど、 玄関や窓まわりの人間生活を向上させるため家人による一斉すす払いを決行。 きれいになったところで 鬼のワタクシによる蜘蛛の巣ジェット噴射。 なるべく狭い範囲にかけたつもりだけど、今朝 ドアの前で愛しきダンゴムシが数匹お陀仏になっていてがっかり。 わかっていたけど切ない虫ゴロシ。 あーあ、ツバメとかスズメとかセキレイさんよ、 そっちのフレッシュなご飯もいいけど、

モデルナワクチンその1。予約奮闘記、集団接種の記憶。この副反応って?

〜記録。もしくは参考にならない程度の体験談。真夏の大冒険はあの子たちだけじゃなかった。〜  仙台市にて。65歳以下で持病もなく医療にかかわる人でもないワタシにもワクチンを打てるときがやってきた。なんとなくファイザーがいいなと思っていたけれど(根拠なし)この時予約できたのはモデルナの大規模接種会場一択(今はどうだろ?)。  仕事じゃないのでちゃんと調べもせずに予約の準備。そうだそうだ送られてきた接種券をお手元に用意せねば。予約受け付け日の開始時刻に電話。つながらん。「でしょう

月命日で誕生日。すこしずつ、変化する。

 年末に父が亡くなってから4カ月。おいおいと泣くこともなく来てしまった。正直なところ約二カ月の入院中の方が精神的には「よよよ」となっていた。でも波はある。ときどき「はっ。どうしよう。もういない。お父さんいなくなっちゃった」と突然脳をかすめることがある。これが喪失感というものなんだろうか。よくわからないな。  父の晩年(そうか、あれは晩年だったのか)、医療者の前では認知機能が落ち気味の老人らしい看護を受けていたけれど、家族に言わせてみれば「そう見せかけて実はしっかりしてる。とく