筋肉ん

主にamazarashiの記事と日記を書いています、更新不定期です。

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最近の記事

第十一回 amazarashiと哲学

こんにちは、筋肉んです。 今回解説するのは「アダプテッド」です。 この曲の歌詞はかなり詩的な部分が多く、自分なりの解釈を見つけるのにかなり苦労しました。 僕はこの曲の大まかなコンセプトを青春時代の美しい思い出達に囚われた人たちの歌、と感じました。 詳しくは歌詞ごとに見ていきます。 まずこの曲の題名でもある「アダプテッド」これは英語だと思うのですが、英語でアダプトって二種類あるんですよね。 それはadaptとadoptでどちらも日本語で無理やり発音するとアダプトなのでかなり

    • 第十回 amazarashiと哲学

      こんにちは、筋肉んです 今回は「ナガルナガル」の歌詞を解説していきたいと思います。 この曲はイントロの暗さから一転、歌詞の内容はとても明るく歌われています。そしてこの曲も哲学的が満載で、随所に要素を当てはめて考えていくとより良い理解が得られるのではないかと思います。 早速解説してきます。 まずこの曲の根底にある考え方は第一回でも解説した「実存」という考え方です。 実存とは、現実存在の略で、主に19世紀に流行った思想です。 現実存在というと少しわかりにくいですが、つまり意味

      • 第九回 amazarashiと哲学

        こんにちは 筋肉んです 今回解説する曲は「海洋生命」です。 amazarashiの曲には大別すると三種類あります。 一つは物語仕立てのものです。具体的には、「しらふ」「スワイプ」「鴉と白鳥」などが挙げられます。 二つ目にタイトルに沿った情景が歌われる曲。具体的には「境界線」「ヒガシズム」などで、多くがこのタイプの曲な気がします。(ソース無し) そして三つ目が歌詞の内容がかなり詩的で、一見すると脈絡の無さすら感じる物です。具体的には「アダプテッド」「吐きそうだ」そして今回紹介

        • 第八回 amazarashiと哲学

          こんにちは、筋肉んです 今回解説するのは世界の解像度です。 この曲は主に現象学における認識論、ひいては人間にとっての社会という観念の意味や他者論にも関わってきます。 早速見ていきましょう。 まずこの曲のタイトルにもある「世界の解像度」とはどういった物であるのか。 哲学においてそれは「世界像」と言い表されるような概念であると私は解釈しました。「世界像」とは端的に言ってしまえば個々人の感性のことです。認識する内容と言ってもいいかもしれません。 ここでいう認識の内容とは、カラス

        第十一回 amazarashiと哲学

          第七回 amazarashiと哲学

          こんにちは、筋肉んです 今回解説するのは「アノミー」です。 この曲は徹底的なニヒリズムとニーチェの思想で満ち満ちています。 実のところ、この曲のインスピレーションは寺山の「アダムとイヴと、私の犯罪学」から得ているようですが、今回はあくまで哲学的視点のみで捉えていきたいと思います。 結論からいうとこの曲は、圧倒的な虚無感、厭世感のもとで綴られています。 ニーチェ的な崩壊概論を、ニーチェによる超人の局論を全く無視して歌われているので、最初から最後までニヒリズムが徹底されている様

          第七回 amazarashiと哲学

          第六回 amazarashiと哲学

          こんにちは、筋肉んです 今回解説するのは「それを言葉という」です。 前回同様、この曲もリクエスト頂いてから初めて聞いたのですが、詩的な表現の中に哲学要素がふんだんに散りばめられていて聞いていてとても楽しかったです。 今回は哲学者ごとに歌詞を見ていきたいと思います。 ソシュール 今回紹介したい哲学者の中でも特に紹介したいのが彼です。 彼は言語学、記号学、哲学の学者であり、それら全てに多大な影響を与えました。 本当は彼が何を行ったのか事細かに説明したいのですが、それをすると

          第六回 amazarashiと哲学

          第五回 amazarashiと哲学

          こんにちは、筋肉んです 今回解説する曲は「デスゲーム」です。 この曲もある方からリクエストいただいてから初めて聞いたのですが、詩的表現が素晴らしすぎてすぐに大好きな曲になりました。 そんな「デスゲーム」ですが、今回は「虚無病」という曲と比較して評論したいと思います。初の試みなためお手柔らかにお願いします🙇‍♂️ 「デスゲーム」、「虚無病」どちらも歌われているテーマは同じで、それは現代における物質主義の侵食と、ニヒリズムの台頭です。 しかしこの2曲の間には明確な違いもありま

          第五回 amazarashiと哲学

          第四回amazarashiと哲学

          こんにちは、筋肉んです 今回は私のエッセイを作るとしたら確実に明記しなければならない曲である、花は誰かの死体に咲くの解説をしたいと思います。 この曲の歌詞はぱっと見かなり二ヒリスティックに見えます。 しかし、よくよく見てみると残酷さ、無常さの中にわずかながらの暖かさが垣間見えます。国歌にして欲しいくらい素晴らしいです。 さて、今回は哲学者ごとに見ていくのではなく、宗教史、哲学史の流れからこの曲の凄さと素晴らしさを見たいと思います。 古代ローマ編 話はまず古代ローマにまで

          第四回amazarashiと哲学

          第三回 amzarashiと哲学

          こんにちは、筋肉んです 今回はフィロソフィーの歌詞における哲学要素を解説していきたいと思います。 哲学は英語でフィロソフィー(philosophy)といい、これはフィロソフィアという知を愛するという意味のギリシャ語からきています。この頃から理性至上主義の片鱗が見え隠れしていて大変興味深いのですが、このままでは一生本題に入れないためまたの機会に語りたいと思います。 さて今回は以下の歌詞に哲学要素を見出しました。 「振り出しに何度戻って、歩き出すのも億劫になって」 「死ぬ気

          第三回 amzarashiと哲学

          哲学用語解説〜より深い理解のために〜

          今回は哲学を解説する時に用いられる難解な単語を自分なりの解釈ですが書きたいと思います。amazarashiとは関係ないです。申し訳ない。 哲学書を開くと往々にして、〇〇主義だとか、よくわからんカタカナだとか、形而上学的すぎてなんだか要領を得ない言葉ばかり出てきます。 ただこれは仕方ないことでして、その言葉に含まれるニュアンスや意味をいちいち書いていると分量がとんでもない量になってしまうので仕方なく哲学者は独自の固有名詞を与えて著書の中で使用しているのです。 これらの用語を少し

          哲学用語解説〜より深い理解のために〜

          第二回 amazarashiと哲学

          こんにちは、筋肉んです 第二回ということで前回解説した実存について考えた哲学者について解説してもいいのかなと思ったのですが、やっぱりやるならamazarashiと絡めたいなと思っていたところメーデーメーデーの歌詞が耳に飛び込んできました。 「中古本100円均一のハイデガー」 まさか哲学者の名前そのものが出てくるなんて、、 ということで今回はメーデーメーデーおよびハイデガーについてつらつらと書きたいと思います。 ハイデガーとamazarashi メーデーメーデーの歌詞には

          第二回 amazarashiと哲学

          第一回 amazarashiと哲学

          こんにちは、筋肉んです。 私はamazarashiというバンドがもう大好きで大好きでたまらないのですが、それと同時に哲学も大好きなんです。しかし周りには哲学好きがあまりにも少なく、どうにかして増やせないかと考えた結果、amazarashiの歌詞にたまに出てくるあまり一般的でない単語、大体は哲学用語なのですが、これを解説という名の布教活動をすれば同志が増えるのではないかと考えたわけですね。 自分のどうでもいい背景は置いておいて早速布教したいと思います。 まず初めに何を解説し

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