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読解力無さにショック!AIに負けない子どもに育てるには?

これからの時代、AIに負けないためには、
どんな子どもに育てたらいいのでしょう?

なんとなく危機感は感じているものの、
実際、親は子どもに何をしたらいいのか、
具体的にわかりませんよね…

数学者の新井紀子さんの名著
『AIに負けない子どもに育てる』によると、
AIは「読解力」が苦手だということ。

そこで、今回の記事はこちらの本を参考に、
読解力のある子どもに育てるには、
親はどう育てたらいいのか?
を紹介します!

特に0歳〜小学校低学年の子どもがいたら
参考になるのでぜひ実践してみてくださいね!


読解力のレベルはRSTでわかる!

本書の中にはリーディングスキルテスト
(RST)の体験版が載っています。

様々な分野の短い文章を読んで、
正確な答えを選ぶテストです。

RSTの例題 出典:https://www.s4e.jp/example#!#carousel-rst

正解はキリスト教。
文章をよく読めば、知識が無くても
答えられる問題なんです!

このテストを受けることで、
意味を理解しながら正しく読めているかどうか
の「読む力」がわかります。

興味のある方はRSTのホームページを見てみてくださいね。


私も本の体験版テストを受けてみたのですが…
思ったより疲れるし、結果が悪くて(T_T)
ショックのあまり本を読み進められませんでした。

実は大半の大人が文章を正しく読めていないのだそう。

思い返せば、普段スマホで記事を読む時も、
本を読んでいる時も、スワイプに慣れ、
スルメイカを噛むように読んでいなかったな…


大人が読解力を上げる方法は、
じっくり丁寧に読む訓練をすること!

「速読」ではなく「精読」することで
文章を論理的に理解する力が鍛えられます。

では、子どもたちにはどう教えていったら
いいのでしょうか?


意味がわかって読める子どもに育てるには?

ここでは、著者新井さんの主観と論理から
導き出された本書の実践的な方法を、
幼児期と小学校低学年に分けて紹介
します!


幼児期は大人との関わりがポイント!

1.身近な大人同士の長い会話を聞く機会を増やすこと
特に多様な年代の大人同士の会話を聞くと良い

2.身近な大人が絵本を開いて、くり返し読み聞かせをする
「くり返し」は幼児にとって楽しいもの

3.信頼できる大人に自分は守られている
  という実感が持てること


4.社会・文字・数・貨幣・移動手段・調理
などに関心を持つようになったら、次のような機会を増やす

 ・ごっこ遊び
 ・広告や駅名を読んであげる
 ・電子マネーではなく貨幣で買う
 ・簡単な調理を一緒にする…

5.日々の生活の中で、子どもが身近な
  小さな自然に接する時間を取ること

子どもが十分に満足するまで、じっくり
観察したり、感じたりする時間を取ってあげる

6.子どもが自分の関心に集中できる時間を十分に確保する

7.同世代の子どもたちと十分に接する機会が確保されること
それに加え、少し年上の子どもたちがすることを
真似たり、憧れたりする機会が確保されること

幼児期は、大人の会話を聞き、関わる時間が
必要で、その経験を通して語彙力を増やしていきます。

モンテッソーリ教育でも、興味あることに
たっぷりと集中することが大事と言っていました。

幼児期は、デジタルから離れて、身近かな
大人や自然に日常的に触れる機会が必要
です。


小学校低学年は焦らず見守る!

1.読めても話すことと書くことは難しい
2BかBの鉛筆を、長く書くことが苦痛にならない
持ち方で、マスの中に収まるように丁寧に字を書けているか見守る

*濁点、半濁点、拗音、促音、長音、長音符に
 つまづく子が多いので手助けしてほしい

❌叱りつけたり、ドリルをさせすぎると
苦手意識につながったり、自己肯定感が下がる


2.主語・動詞・目的語を使って、
 見たことを短い文で説明できるとよい

・リーディングスキルの基盤となる
・形容詞や修飾節を付けられるようになると、
 中学年にムーズに移行できる


3.生活習慣が乱れていないか注意する 
睡眠、食事、排便がしっかりできていないと、
集中力を必要とする算数などで脱落しやすい


4.小学生は高学年まで発達の分散が相当に大きい
標準以上に発達していないと落ち込むが、
睡眠・食事・排便に気をつけていていて、
ネットやゲーム依存にさせず、十分に体を
動かしていて、日々母語で話しかけているなら大丈夫。

この時期に、上手に書けない子、落ち着かない
子、他の子の身になって考えられない子、
教師の支持を聞けない子はごく普通にいます。

筆者もこの時期はそうだったそうで。

この時期の発達の早い遅いは中学生以上の成績を左右しない。

新井紀子著『AIに負けない子どもを育てる 』

長い目で見て、放置せず見守り、
ここぞ!という時に適切な課題を与え、
他の子との差を縮めることに力を
そそいでいきましょう!


また、小学生のうちにドリルや穴埋めシートは
卒業するとよいと筆者は主張しています。

●新しく覚えた漢字や言葉は、すぐに使う
●板書をリアルタイムで写せるようにする

板書は一見無駄な作業に思えますが、
文章の意味を理解していないと、
リアルタイムで写すことは難しいのです。


スマホなどのテクノロジーの発達によって、
大人の会話を聞く時間や自分に話しかけて
くれる時間が急激に減った現代の子どもたち。

それによって失われた能力を取り戻す必要があります。


まずは、自分の気分や力加減をコントロールしながら、作業に集中できるようになることを目指した方がいいです。

新井紀子著『AIに負けない子どもを育てる 』


ここまで、幼児期から小学校低学年の子どもの
読解力を上げる方法を見てきましたが、
「あれ?」と思った人もいるのではないでしょうか?


AIに負けない子を育てるのに、
IT系の話が全く入っていませんでした。

まるで、昭和の頃の生活みたい。

実は読解力を鍛えるのに、
塾などに頼る必要はなく、
家庭での大人の対応や経験を通して、
自分で自分の力を育てることができる
んです!


じゃあAIはどんな時に活用したらいいのでしょう?

【AIは何ができる?】

●生徒の間違い方に応じて、
 ドリルや穴埋め問題を最適化

●漢字ドリル、計算ドリル、
 知識の穴埋め問題の自動採点

【AIができないことは?】

●文章題や証明問題の採点

●相対、客観、抽象を理解できない生徒に
それが何を意味するかを教えること


AIは、記号列の膨大なデータとその上での検索や統計があるだけ

新井紀子著『AIに負けない子どもを育てる 』

AIの技術は進んでいますが、苦手もあるので、
必要な場面で淡々と使い、付き合っていきましょう。


私は韓国で外国人として育児をしていますが、
最近便利だなと感じたのは、学校のアプリ。

学校からのおたよりや通知、課題提出など、
受け取る内容を多言語に翻訳できるので、
すぐに理解できて助かっています。

こういう場面ではAIをどんどん活用していきたいですね。

ただ、子どもや自分の読解力を鍛えるとなると、
残念ながらAIの出番は無いようですね。


読解力が上がれば人生の満足度が上がる!

以上、『AIに負けない子どもを育てる』を参考に、
読解力のある子どもに育てるには、
親はどう育てたらいいのか?を紹介ましたが、
いかがでしたか?

AIに負けないよう育てるには、
子どもに読解力をつけること。

親が読解力のある子どもに育てるには、

【幼児期】
●大人の長い会話を聞き語彙を増やす
●子どもが安心愛着を実感できるようにする
●同世代の子どもと遊ぶ
●くり返し絵本を読み聞かせる
●日常的に自然に触れる
●一緒に実体験をする

【小学校低学年】
●文字を正しく丁寧に書けるよう見守る
●自己肯定感を下げないよう手助けする
●見たことを短い文で説明できるようにする
●睡眠、食事、排便がしっかりできてるか注意
●発達の早い遅いは気にしすぎない
●ネットやゲーム依存にさせず、十分に体を動す
●ネットから離れ親子で会話する時間を

塾やテクノロジーに頼るのではなく、
まずは、子どもが自分の気分や力加減を
コントロールし、作業に集中できるように
なることを目指しましょう!


読解力が上がれば、AIにできないことができる
のですから、子どもはもちろん、あなたも
可能性とチャンスが広がります。
そうなれば、自ずと人生の満足度がアップするでしょう。


本書には、ここで紹介しきれなかった読解力を
高める実践的な方法や先生向けの授業案など
超盛りだくさんの内容です!

手元に置き、定期的に読み返したい1冊です。

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最後まで読んでいただき、
ありがとうございます!

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