見出し画像

初”仕事” - 国際舞台芸術見本市 - 名刺のないERI紹介とディスカッションの7日間。

知り合いがいない異国の地、十分な仕事の経験もない。そんな私がカナダ・モントリオールに降り立って1週間後に挑んだ初”仕事”。

国際舞台芸術見本市

国際舞台芸術におけるプラットホーム。世界中から集まる芸術文化従事者(アーティスト、ディレクター、プロデューサー、プレゼンターなど)が舞台芸術に関する情報交換やネットワーク作りをする場です。この見本市は、CINARS(Conférence Internationale des Arts de la Scène)という組織が2年に一度開催しています(Biennale)。参加者は事前にパスを購入(写真参照)し、講演会、プレゼン、ディスカッションなど、全てのアクティビティの参加と、オフィシャルプログラム/オフ・プログラムの作品を自由に鑑賞することができます。

怒濤の7日間

実はこの7日間。朝9時から夜10時まで、毎日アクティビティと公演が続きます(私はほぼ全て参加しました)。

1日目
初参加の私は、まずはオリエンテーションでどんな人がいるのかを観察しつつ、ERI紹介で繋がり作り。その日の夜は、オープニングパーティに参加して、やっぱりここでもERI紹介で繋がり作り。最後は、作品を見てお勉強。

2~3日目。
この日はひたすら英仏語の聴講とディスカッション。
朝9時から講演とプレゼンが立て続けに3時間、ランチを挟んで、2時間のディスカッション。それぞれの内容は、講演:変化が続く現代における舞台芸術の意義について、プレゼン:世界各国の選ばれたカンパニーのそれぞれのプロジェクトについて、ディスカッション(グループ毎に内容は異なる):クリエイション、アイデンティティについて。そして出会う人達にERI紹介で繋がり作り。午後から夜は作品を見てお勉強。

4~6日目。
朝9~11時まで、出展会場に出席。この会場では世界各国のカンパニーがブースを用意して、それぞれのプロジェクトを発見/発信し合います。いくつか気になるカンパニーをチェックして、あとは歩きながら発掘と、ERI紹介で繋がり作り。午後から夜は作品を見てお勉強。

7日目。
作品を見てお勉強。完。

進化していく”ERI紹介”

そう、当時名刺を持ってなかったんです。なんなら、まだ作らなくていいじゃないと思ったから用意してなかったんです。じゃあその代わり、”ERI”という人物やプロジェクトについて、初めの2~3分でどれくらい初対面の人達に伝えられるのかをひたすらし続けました。というより、ただしてみたかったのが本音。

ほとんどの参加者はカンパニーに所属してして、国別でいうと、北米とヨーロッパが大多数。アジアからの参加者もちらほら、日本からは数人いたけれど、講演やディスカッションでは見かけることもなく。どこかに所属していたり、2人以上の参加だったらできないことが、今の私にできる。

正直なあんにもわからないところに飛び込んでみたので、”ERIっていう、こんな人が日本から来たのよ~!”を広めて知ってもらって覚えてもらうことがモントリオールでの私の初”仕事”であり、初めにしてみたかったことでした。

結果は、はなまる!!

この見本市が終わった後、出会った人全員にメールを送りました。そしたらみんな”ERI”を覚えてくれていて、そのとき出会った人達、友達はのちのちインターン先のサーカスマーケットで再会します。今でも振り返ると心温まる思い出。縁ってほんとに不思議で素敵。

発信する/知ることの重要性

この見本市に参加して1番学んだこと。すごく自然なことで、発信しない限り誰もそれを知らない、知ることができない

”日本の舞台芸術がわからない、知らない”。それはごもっとも。なぜなら、どういうものがあるのかを知らないから。知らないものは、何かしらのキーワードがあれば自分で調べられるけれど、つまりそのキーワードがなければ調べ方がわからない。言語や文化が変わると尚更そう。

でも見本市のように、予めお互いに学んで繋がれるネットワークの場にいれば、発信することも知ることも同時に行える。それを世界規模でたった7日間でもあれば、私のように、名刺もない、十分な仕事の経験がなくても、発信したい意思と知りたいという好奇心があればできる!

そんな自信と発信/知る力を高めてくれた初”仕事”でした。




この記事が参加している募集

スキしてみて

おもしろい!興味がある!という方、サポートをいただけると嬉しいです。今後さらに世界で活動していくためにとても心強いです。どうぞよろしくお願いします:)