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トルソー 第五号 特集・山本周五郎

「トルソー」は2016年10月に創刊された文芸同人誌です。明大文学部つながりでわたしも第四号から寄稿させていただくようになり、水上勉「飢餓海峡」をめぐるエッセイ(ほぼ読書感想文のようなもの)や山本周五郎「柳橋物語」の読書案内的コラム、スペイン紀行を掲載していただきました。

これまでに以下の作家が特集されています。どうです?興味深くありませんか?

第二号:松本清張
第三号:大西巨人
第四号:水上勉
第五号:山本周五郎
第六号:岡本かの子 ←Coming soon

特集・山本周五郎

「樅ノ木は残った」「大炊助始末」「青べか物語」「さぶ」「柳橋物語」が取り上げられました。
編集後記にて周五郎の文学は貧しき人々に寄り添うとはしばしば言われることである。事実、職業や身分に貴賎はないと我々に語りかける。しかし同時に、人間としての生き方には厳然と貴賎はあるのだとこの作家の言っていることを見逃してはならないと同人の伊藤龍哉くんがまとめています。
わたしが読んだ「柳橋物語」にもそうした視点が確かに込められていました。


スペイン紀行

「私の見たスペインー『誰がために鐘は鳴る』からの出発」は2018年9月に出掛けたスペイン旅行に取材した紀行文です。スペインに興味を持ったきっかけがヘミングウェイの作品とスペイン内戦だったんです。英米文学専攻の学生だったわたしの卒論のテーマでした。
当時の精一杯だった卒論から出発して、訪れたバルセロナとグラナダのことを書いています。ピカソ、ガウディ、ロルカにまつわるあれこれ。

刊行が遅れたので、実はこれ書いてたのはちょうど1年前くらいかなぁ。当時においてはこれが自分に出せる100%でした。時間がたった今読むと、稚拙に感じるけど・・・
読んでくれた知人から「前回よりパワーアップしてるのがわかるよ」とうれしい感想をもらい、そういうの励みになります。次もいいの書くぞ〜。

ほか、同人の皆さんの作品はもちろん面白く読み応えありますので、是非是非ご愛読ください。

スペイン旅行(2018年9月)写真資料

以下、紀行で言及している諸々の写真資料です(登場順)。


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クアトラ・ガッツ店内(カサ・マルティ)

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カサ・アマトリェール(手前)とカサ・バトリョ(奥)

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カサ・バトリョ内部

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ロエベ(カサ・リェオ・イ・モレラ)

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サグラダ・ファミリアのステンドグラス

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バルコニーよりベラの塔を望む

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サン・ニコラス展望台からアルハンブラ宮殿

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白璧のアルバイシン地区

参考文献

マリアナ・ピネーダ、グラナダの自由の殉教者


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